過労死に対する役員責任を追及する株主代表訴訟
平成26年「過労死等防止対策推進法」の施行以来、政府は、ブラック企業における過労死問題に積極的に取り組んできました。 そして、この法律に基づいて、年次報告書「過労死等防止対策白書」が初めて公表されました。 「過労死等防止対策白書」では、業界ごとの、長時間労働の現状や、過労死防止に向けた取り組みを解明するための調査研究や、過労死・過労自殺の防止策が記載された大部のものとなっています。 「過労死ライン」といわれる長時間労働の目安、すなわち、時間外労働が「月80時間」を超える企業は、アンケート調査によれば「22 ...
取締役の違法行為に対し、会社が行うべき損害賠償、差止の対応
取締役は、単なる会社の役員に過ぎず、代表取締役といえども、会社を所有しているわけではありません。 あくまでも会社は株主のものであって、取締役は業務の執行を担当しているに過ぎません。 そして、取締役が会社の業務を行うにあたっては、当然ながら法律の定めに従わなければならず、また、会社内での法律の役目を果たす「定款」に従わなければなりません。 違法行為を取締役が行った場合、会社に損害が生じ、すなわち、株主の不利益となる可能性が高いためです。 そのため取締役の違法行為を発見した場合、会社は適切に対処しなければ、株 ...