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企業法務

企業で不祥事・事故が起きた際、適切な初動対応は?

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御社で不祥事、事故が発生したとき、どのように対応したらよいかは、あらかじめ有事に備えた十分な準備をしていない限り、非常に悩むことでしょう。

その場しのぎで軽率な判断をした結果、誤った対応をしてしまい、さらに事態が悪化する「二次不祥事」に至るケースも少なくありません。

突然の不祥事発覚、事故などが発生することは、企業の業種、規模にかかわらずどの会社でもありうることで、「起こったらそのときに考えればよい。」といった甘い考えでは足元をすくわれかねません。

いざトラブルが起これば、課題は山のように押し寄せ、適切な判断をスピーディに行うことは困難です。

ニュースや新聞を見ると、不祥事によって信用を低下させ、破産に追い込まれる企業もあれば、不祥事への対応が適切で、逆に評判を上げる企業まで様々です。

今回は、企業の不祥事、事故に対する適切な対応を、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 不祥事・事故直後にすぐ決めておく3つのこと

思いもかけない不祥事・事故が突然明らかになったとき、やるべきことはあまりにも多く、すべてを並行して考えていては、適切な判断とタイミングを見誤ります。

特に経営者が、不祥事・事故の直後にすぐ決めておかなければならない、最低限の3つのことについて、早急に判断をしてください。

この時点では、顧問弁護士に事前から相談していた問題でもない限り、弁護士に相談にいく余裕もない間に決断を迫られる可能性も十分あります。

以下の3点について、御社でまだ全く決まっていないという場合には、弁護士に事前に相談しておくべき重要性を十分ご理解いただけるのではないでしょうか。

1.1. 「誰」が不祥事・事故に対応するのか?

一般的に、大きなトラブルに発展する可能性のある不祥事・事故が発覚した場合には、その対応は、チームを組んで対応すべきといえます。

チームのメンバーとして検討すべき人材は、次の通りです。

  • 代表取締役・役員
  • 法務部門、コンプライアンス部門の責任者
  • 広報担当(マスコミ対応などが予想されるトラブルの場合)

不祥事・事故への対応チームのメンバーは、原則として、少なくとも初動対応が落ち着くまでのしばらくは、通常の業務を与えず、不祥事・事故への対応を優先的に行うよう体制を整えます。

社長自らチームのトップとなって采配をすることによって、対外的に責任感ある会社であることをアピールすることにもつながります。

1.2. 「どれくらいの時間」を初動対応にかけることができるか?

対応チームメンバーが決まったら、早速、事実の調査を進めます。

このとき、不祥事・事故に関する適切な対応を検討するために、事実の調査を正確に行わなければならないわけですが、一方で、事実の調査にかけられる時間が無限にあるわけではありません。

特に、不祥事・事故がすでにマスコミに知られ、報道されている場合や、行政機関の調査によって発覚した場合などは、トラブルをさらに悪化させないためにも、できる限りスピードを重視した対応が求められ、事実の調査にかけられる時間には制約があります。

これに対し、従業員からの内部通報によって発覚したケースでは、ある程度公表までに時間的な余裕があることから、正確な事実の調査を優先すべき場合も多いといえます。

どの程度の時間を初動対応にかけられるかという時間的余裕は、ケースによって異なりますから、個別の案件に合わせたスピード感での対応が求められます。

1.3. 「窓口」をどこにするのか?

経営者の思わぬルートで情報が外部に漏れた場合には、直後の事後対応がうまく進まなくなります。

そのため、企業の対外的な対応は、原則として窓口を定めてそこだけで対応するのがよいでしょう。

通常の企業であれば、広報担当が最もこのような業務に慣れていることから、広報担当を窓口として対外的な対応を行います。

他の部署への問い合わせがあった場合には、すべて広報担当に回すようにし、従業員にも周知徹底しておいてください。

2. 不祥事・事故の公開について

不祥事・事故が企業において発覚した場合には、「公開しなくければ沈静化するのではないか。」という甘い考えが浮かんでしまうこともよくあるケースだといえます。

しかし、公開について適切な方法によらなければ、事態はさらに悪化して取返しのつかないこととなります。

2.1. 公開すべきか?

現在では、不祥事・事故が生じた場合には、公開が原則と考えるべきです。

というのも、インターネットが一般に普及し、マスコミの報道も盛んにおこなわれている現代においては、企業が公表をしなかったとしてもいずれ一般に知られることとなります。

むしろ、経営者の思わぬルートで不祥事・事故が発覚すれば、公表しなかったことが「不祥事の隠蔽」として、さらに企業の信用を著しく低下させることが予想されます。

特に、トラブルが第三者にさらなる損害を与える可能性がある場合には、迅速に対外的な公開を行い、対策を講じ、被害拡大をストップする必要があります。

例えば、食品への異物混入、製品による健康被害といったケースがこれにあたります。

2.2. 公開する際の注意点

以上の「公開すべきか?」という点を検討したうえで、公開すべきであると判断する際にも、次は、公開を適切に行えるよう注意して進めなければなりません。

特に、すでにマスコミの報道がなされている場合には、マスコミ対応を特に慎重に行う必要があります。

2.2.1 【注意点②】対外的な公開のタイミング

マスコミの報道によって先に一般に知られることとなれば、「隠蔽」であるとして企業のイメージダウンとなりかねません。

そのため、マスコミ報道の可能性が高いときは、迅速な公開が原則となります。

しかし、何らの事情聴取もしないまま、また、事実関係を十分に把握しないままに、ただ公開だけを行うというのは適切な対応とはいえません。

公開を行う際には、企業による事情聴取に基づいた、正確な事実の公表が必要です。ウソをついたり、調査の進んでいない部分について隠したりといった対応は、不適切と言わざるを得ません。

公開の正確性と迅速性のバランスが重要であり、そのためには、迅速な事情聴取とともに、不祥事・事故の事案に合わせた「公開の程度」に関する企業の判断が重要となります。

2.2.2. 【注意点②】対内的な従業員への公開にも注意すること

「公開」の問題を考える際には、マスコミへの報道対応、記者会見など、対外的な公開対応に目が向きがちです。

しかし、対内的な対応をおろそかにしていては、従業員のリークによって会社の思わぬ方向へ事態が進展することにもなりかねません。

まずは、従業員の不安をあおらないよう、企業秩序の統制をしなければなりません。そのため、従業員に対しても、適時適切なタイミングで、不祥事・事故への対応状況を説明し、理解を求める必要があります。

3. 初動対応が終了した後のスケジュール

初動対応をひとまず乗り切った後は、本格的に専門家の関与による調査、対応を進めていきます。

大規模な社会問題ではよく聞く「第三者委員会」の設置による調査・検討が、最も丁寧な対応であると評価されるでしょう。

社外の専門家に任せずに、社内のみで対応した場合には、「隠蔽」を疑われる危険がなお存在するためです。

実際には社内の調査であっても公平・誠実に行ったとしても、企業のイメージダウンは免れません。

問題となる不祥事・事故の内容によって、弁護士、公認会計士、税理士といった各分野の専門家が、不祥事・事故の詳細な検討を行い、再発防止策を立案します。

4. 【絶対にやってはいけない!】問題ある不祥事・事故対応

企業の問題ある不祥事・事故対応は、企業価値を大きく下げ、イメージをダウンさせます。

取返しのつかないケースでは、不祥事対応がトラブルを拡大させたことによって、企業の経営が立ち行かなくなることも考えられます。

特に、次のような例は、絶対にやってはいけない対応といえます。

  • 危機的な状況であるのに、適切な事情聴取を進めず、楽観視している。
  • 初動対応において、不適切、不正確な公表を行ったり、事実を隠蔽したりする。
  • 投資家、顧客などに配慮しない対応を行い、社会的な非難を浴びる。
  • 被害が拡大する可能性が高い問題であるのに、再発防止対策を行わない。

不祥事・事故への対応に責任を持つべき経営陣、代表取締役が、不安、狼狽の感情から、冷静に正常な判断を下せない状態となれば、このような問題ある対応となるケースも容易に想定できます。

日ごろから、万が一の不祥事に備え、対応をマニュアル化しておくこと、弁護士などの専門家のアドバイスを得ておくことが重要です。

5. ケース別、不祥事の初動対応のポイント

以上が、不祥事対応の初動の一般的なポイントとなります。

不祥事・事故の内容、程度はさまざまで、小規模なクレームから、社会問題となるほど大規模な問題まで、日々多くのトラブルが生じています。

共通していえる大原則は、「誠実かつ迅速な対応」をこころがけるべきということです。

ごまかしたり、問題を隠蔽したりして、その場はうまくしのげても、発覚した際の大きな信用低下は取返しのつかないものです。

5.1. 粉飾決算のケース

粉飾決算は、発覚すると、株主や投資家の企業に対する信用が低下し、悪質な場合には上場廃止となる危険性もあることから、隠蔽したいという意識がはたらきやすい不祥事のケースであるといえます。

また、金融商品取引法に基づく刑事罰や、株主からの損害賠償請求のリスクもあり、会社だけでなく経営陣の責任追及も進みます。

5.1.1. 客観的な資料の調査と関係者のヒアリング

粉飾決算の内容をまず大至急把握することが重要です。

そのため、弁護士、会計士など、企業法務や会計の専門家の関与は必須です。

まずは、会計帳簿、預金通帳など、客観的な資料を調査してください。そのうえで、不正経理を行ったと考えられる関係者のヒアリングを行います。

客観的資料がすでに隠蔽されているケースでは、パソコンなどを早期に保全したうえで、デジタル・フォレンジックといってコンピュータのデータを復旧・分析する専門的サービスを依頼すべきです。

 注意! 

「粉飾決算」の事実調査をするときは、次の点にご注意ください。

  • パソコン調査の際に、従業員のプライバシーに一定の配慮をすること
  • 悪質性の高い不正の場合、関係者同士の接触を禁じて口裏合わせを防ぐこと
  • 粉飾決算を行った者の出社を禁止して再発を防止すること

5.1.2. 類似取引の調査も進める

初動調査の結果、類似の取引が存在する場合には、そちらでの不正を疑い、調査を行うかどうかの検討を行います。

粉飾決算という不祥事を公表した結果、調査が進み、新たな不祥事が次々と露見するというケースも少なくありません。

このような最悪の事態の場合には、もはや信用回復は困難>であるといえるでしょう。

したがって、類似取引についても調査を行ったうえで、調査中である旨を、会社から積極的に公表していく必要があります。

5.1.3. 初動対応が終了した後のスケジュール

初動対応が終了した後、重大な不祥事である可能性が高いとなると、第三者委員会を設置して今後の対応を進めていく必要があります。

また、上場企業の場合には、不祥事について、適時開示を行うべきであるか、また、その適切なタイミングについても検討をする必要があります。

5.2. 製品による健康被害のケース

自社の製品から健康被害が生じたという不祥事・事故のケースでは、原則として早期の公表により、被害拡大を防止し、再発を回避する必要があります。

被害を受けた消費者からの申告以外に、保健所などの行政機関の調査によって発覚することもあります。

被害の大小を問わず、適切な初動対応を誤れば、トラブルが拡大し、大きな信用低下につながりかねません。

5.2.1. 原因究明を徹底的に行う

健康被害の原因が明らかとなっていない場合には、それが自社製品による被害であるかを検証するべきです。

そのため、どの商品による被害であるのか、また、同じ製品であっても製造時期によって製造先が違う場合などには、時期、製造先の特定も重要です。

5.2.2. 被害拡大の可能性に常に注意する

健康被害が、その消費者固有のものであるか、消費者のクレームであって製品には問題がないといった場合には、その対象者との間での交渉に対応すればよいこととなります。

これに対して、製品に原因があるという場合には、被害拡大が予想されますから、一般消費者に対する迅速な情報提供・公表が必要となります。

原因が完全に特定できていないとしても、さらなる健康被害を回避するため、最低限の情報提供]をスピーディに行うべきです。

「まだ完全に原因が特定できたわけではないから。」「科学的に調べれば責任を回避できる可能性もある。」などと考えて公表を行わないことは、企業として責任ある対応とはいえません。

5.2.3. 大規模被害の場合、対応を集約化する

一般消費者に多くの健康被害が生じているという場合には、被害者が多人数とあり、被害も大規模化します。

この場合、企業の対応窓口を設置しておかなければ、クレームが殺到し、収拾がつかない事態ともなりかねません。

自社製品によって広範囲に健康被害が生じている場合には、次のような集約化を検討すべきであるといえます

  • 対応窓口、専用の電話回線を用意する。
  • 記者会見を行う。
  • よくある質問についてホームページ上でQ&Aを用意する。

また、あまりに健康被害が甚大な場合には、自社製品を自主的に回収し、謝罪、補償を行うことも検討すべきです。

保健所への報告も怠らないようにしましょう。

健康被害に関する適切な対応は、ケースバイケースですので、弁護士などの専門家のアドバイスを得るようにしてください。

8. まとめ

以上の通り、会社が思いもよらぬ不祥事、事故が発生する危険とは、常に存在するものですから、いざトラブルが拡大した際にすぐに対策できるよう、日ごろから対応方法を理解しておくことが重要です。

また、本来は、企業のリスクは未然に回避することが原則であって、ある程度の不祥事は、あらかじめ弁護士、会計士、税理士などのアドバイスを受けることによって回避可能なものもあるはずです。

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