取締役の解任と、損害賠償が必要な「正当な理由」のない解任
創業時から一緒に事業拡大をしてきたメンバーであっても、どうしても意見の食い違い、性格の不一致などが表面化してしまうケースも少なくありません。 取締役を「解任」することは、「従業員の解雇」とは性質的に大きく異なりますから、混同しないように気を付けてください。 「正当な理由」が一切ないにもかかわらず、軽い気持ちで取締役を解任すれば、退任した取締役から「損害賠償請求」をされたり、会社自身の企業イメージが低下したりと大きなデメリットを受けるおそれがあります。 どうしても取締役を解任したいという場合は、株主総会決議 ...
ベンチャーが起業直後に行ってはいけない資本政策の失敗とは?
ベンチャー企業が、起業直後に行ってしまいがちな失敗例は数多いですが、特に「資本政策」は、原則としてやり直しがきかないため、特に失敗してはいけないポイントです。 「資本政策」とは、簡単にいうと「誰に、どの程度の割合の株式を与えるか。」ということです。 スタートアップ時から使えるお金がたくさんあることは、余裕があって良いことですが、無計画に株式を発行している資金調達を繰り返していると、思わぬリスクがあります。 「資本政策」は、「法律上、絶対にこうしなければならない。」というルールがあるわけではなく、ベンチャー ...
創業株主間契約を締結すべき理由と、資本政策のポイント
複数人で起業するケースも少なくありません。仲間と一緒に大きな夢を追っていけるうちはよいですが、ずっと一緒に仲良くやっていける場合ばかりではありません。 共同で創業したベンチャー企業が締結しておくべき「創業株主間契約」を適切に作成しなければ、万が一創業者間でトラブルとなった場合に対処が困難です。 「今から起業するというのに、失敗した場合のことを考えなければならないのか。」と思うかもしれませんが、実際創業者間のトラブルに関する、次のようなトラブルは後を断ちません。 創業者間のトラブルの例 事業の方向性の違 ...