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ベンチャーが起業直後に行ってはいけない資本政策の失敗とは?

更新日:

ベンチャー企業が、起業直後に行ってしまいがちな失敗例は数多いですが、特に「資本政策」は、原則としてやり直しがきかないため、特に失敗してはいけないポイントです。

「資本政策」とは、簡単にいうと「誰に、どの程度の割合の株式を与えるか。」ということです。

スタートアップ時から使えるお金がたくさんあることは、余裕があって良いことですが、無計画に株式を発行している資金調達を繰り返していると、思わぬリスクがあります。

「資本政策」は、「法律上、絶対にこうしなければならない。」というルールがあるわけではなく、ベンチャー企業によって様々なパターンが考えられます。

ただ、「こうしてはいけない!」という禁止事項は、ある程度決まっています。将来のトラブルを回避し、創業者が利益を確保するため、事前に理解しておかなければなりません。

今回は、ベンチャーが起業直後に行ってはいけない「資本政策」の失敗について、ベンチャー法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 資本政策はやり直せない!

「資本政策」は、ベンチャーが行いがちな法律に関する失敗の中でも、特に重要なものです。

というのも、株式を一度与えてしまうと、その後にやり直すのは困難だからです。

株式には、次のような権利があります。

  • 会社に生じた利益の配当を受ける権利
  • 会社を売却する際に分配を受ける権利
  • 重要事項を株主総会で決定する権利(議決権)

「資本政策」を考えるベンチャーの場合には、利益配当をすることはあまり多くはないことから、特に重要なのは「議決権」です。

株式には、会社の重要事項を決定する権利があります。

そのため、株式をたくさん与えてしまった後で、「改めて資本政策を考え直そう。」としても、株式を持っている人が反対すれば、社長が自分1人で「資本政策」を決め直すことができなくなります。

  • 議決権の3分の2以上の株式
    :株主総会の特別決議をすることが可能。会社のほとんどのことを一存で決定できる。
  • 議決権の過半数の株式
    :株主総会の通常決議をすることが可能。定款変更、新株(新株予約権発行)など、特別決議によらなければならない一定事項以外を決定できる。
  • 議決権の3分の1以上の株式
    :特別決議を拒否することが可能。重要事項について拒否権がある。
  • 議決権の3分の1未満の株式
    :少数派であるが、取締役の責任追及など、経営の監督は可能。

2. 起業直後の資本政策の失敗ケース

次に、具体的に、実際の「資本政策」の失敗ケースを見ていきましょう。

「資本政策」は、「やり直しが困難で、最初に決めなければいけない。」と説明しましたが、最初に決定すればそれで終わりではなく、資金調達時、M&A、IPOなどの各タイミングで常に問題となります。

今回は、起業直後の「資本政策」について解説すると共に、起業直後にやってしまいがちな失敗ケースをまとめてみました。

2.1. 【失敗ケース①】設立時の発行株式数が少ない

設立時の発行株式数について、特に制限はありません。

設立時の発行株式数は、次のような流れで決めていきます。

  • 1株の金額を決める。
  • 資本金の総額、発行株式数を決める。
  • 発行可能株式総数(上限)を決める。

設立時の発行株式数が少なすぎると、多くのデメリットがあることを、きちんと理解しておいてください。言い換えると、「1株の金額が高すぎる。」ことの問題ともいえます。

発行株式数が少なすぎる場合の問題点は、次のようなものです。

要は、「資本政策に関する小回りがきかない。」という問題です。

ベンチャーが成長すれば、VCや個人投資家から出資を受けたり、役員や従業員にストックオプションを発行したりといったことが必要となってきます。

  • 少額の出資を受けることができない。
  • 投資化の持分比率を細かく調整することができない。
  • ストックオプションを与えた役員、従業員の持分比率を小さく抑えることができない。

なお、この問題は、株式分割の手続を行うことによって、ある程度、事後であっても修正することが可能ではありますが、無駄な手続き(株式総会、登記変更など)と費用がかかります。

2.2. 【失敗ケース②】持株比率が適切でない

次に、「持株比率」の問題です。

オーナー社長がすべての株式を1人で持つ場合には特に問題になりませんが、起業直後から複数の株主が存在する場合、細心の注意が必要です。

特に、一定以上の割合の株式には、会社の重要事項を1人で決めてしまうことのできる権利(議決権)が与えられるため、ベンチャーの機動力が失われてしまうおそれがあります。

「株式を簡単に与えてはいけない。」というのは、よく言われていることで、当然のことではありますが、次のように、気付かずに失敗しているケースも少なくありません。

  • 創業者間で平等な株式持分比率としてしまう。
  • お世話になった恩人に出資してもらったため必要以上の株式を与えてしまう。
  • 今後の協力をお願いする見返りに必要以上の株式を与えてしまう。

反対する株主がいることによって会社の方針がなかなか決まらなければ、意思決定がスムーズに進まないため、ベンチャーの強みでもある機動力が失われるという致命的な事態となります。

創業者間の問題については、「創業株主間契約」を締結することによって、事前に防止しなければなりません。

「創業株主契約書」の作成については、こちらの解説をご覧ください。

2.3. 【失敗ケース③】社長が株式を多く確保していない

「持株比率」の問題とも重なりますが、オーナー社長がすべての株式を保有するのではない場合には、第三者に株式を与えることには非常に慎重になるべきです。

ベンチャー企業にとって、株式を与えるということは、それほどにまで重要なものなのです。

株式を与えることによって行わなければならないことは、資金調達以外に、重要な人材(COO、CFO、CTOなど役員)の確保にあります。

「ストックオプションの発行」についても慎重に行わなければいけません。

上場時には、ストックオプションによって株式が希釈化することをおそれ、発行済株式総数の10%以下におさまっていることが、上場の目安であるといわれています。

「ストックオプション」は、重要な人材(COO、CFO、CTOなど役員)の確保の際に要求されることの多いものですが、ストックオプションを無計画に発行しすぎたことによってIPOが困難となるケースもあります。

3. 適切な資本政策の考え方は?

「資本政策」には、絶対に成功する正解があるわけではなく、また、法律で1つに決められているわけでもありません。

そのため、ベンチャー企業ごとの会社の状況と計画に応じて考えていかないとならないわけです。

したがって、「結果」を示すことはできないですが、その「過程」である考え方を重要であると理解しておいてください。

3.1. 「資金計画」「事業計画」に応じて決める

まず、「どのような資本政策にしようか。」と正面から考えるのではなく、今後の計画を考えていく中で、適切な「資本政策」が決まっていくと理解してください。

「今後の計画」には、次の2つがあります。

  • 資金計画
    :どのタイミングでいくらの資金が必要で、その必要な資金をどのような方法(出資・融資)で調達するかという計画
  • 事業計画
    :調達した資金をもとに、ビジネスをどのように発展させていくかという計画

そして、この資金計画、事業計画は、最終的なIPO、M&Aといった段階まで踏まえ、将来から逆算して計画立案をしなければなりません。

行き当たりばったりの雑な計画では、最終目的まで到達することは困難です。

3.2. 融資・出資のいずれで資金調達を行うのか

必要な資金と、これを活用するための事業計画が決まったとしても、その資金を調達する方法は、「株式を与えること」(「出資」といいます。)だけではありません。

株式を与えて資金を調達することを、「出資」といいます。

会社の将来性を高く評価してもらえれば、多くのエンジェル投資家やVCから出資を受けることができるでしょう。

しかし、会社を高く評価してもらえたことに喜んで、次々と出資を受け、株式持分比率が低下したことによって、社長自身がいつでも株主総会で解任されてしまう状態となるケースもあります。

これに対して、必要な資金を借りることで調達する方法を、「融資」といいます。

「出資」と「融資」には、次のような違いがあります。

  • 出資の場合、借りたお金を返す必要はありませんが、融資の場合には、返済をする必要があります。
  • 出資の場合、株式(議決権)を与えなければなりませんが、融資の場合には、借りたお金を返すだけで終わりです。

したがって、「出資」と「融資」のどちらが優れているというわけではなく、適切な「資本政策」に合わせて、その資金調達の割合を考えなければならないということです。

4. まとめ

今回は、ベンチャーが、起業直後に起こしてしまいがちな法律上のトラブルのうち、「資本政策」の問題をとりあげました。

「資本政策」は、起業直後に考えておけばそれでよいわけではなく、ベンチャーの各ステージに応じて常に問題となります。しかし、起業時点できちんと考えておかなければ、後から修正することは困難です。

起業直後の「資本政策」にお悩みの経営者の方は、企業法務に強い弁護士に、お気軽に法律相談ください。

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