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やらせ口コミは違法?3つの危険性と、景表法違反のリスク

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ネットで何でも検索できる現代、多くの消費者が、より良い店舗や製品を求めて「口コミサイト」を利用します。

実際に商品やサービスを利用したことがない消費者にとって、「口コミ」こそが、いちばんの頼りです。

ところが、「口コミ」を利用して集客を図るため、会社自身が利用者を装って嘘の「口コミ」を書き込む、専門業者に依頼して口コミを操作するなど、不当な「やらせ口コミ」が横行しています。

「口コミ」の消費者に対する影響を考えると、「やらせ口コミ」をする会社経営者の気持ちも分からないではありませんが、逆にとんでもない会社損失を招きます。

今回は、「やらせ口コミ」の危険について、企業のIT法務が得意な弁護士が解説します。

1. 「やらせ口コミ」とは?

まず、どのようなインターネット上の書込みが、今回解説する「やらせ口コミ」にあたるのかについて、弁護士が解説します。

正当な営業活動、インターネットマーケティングの一種であると勘違いして「やらせ口コミ」を行ってしまわないよう、どのような行為が違法、不当なのかをきちんと理解してください。

1.1. 「やらせ口コミ」の意味

「やらせ口コミ」とは、会社経営者がお客様に利用してもらうために、自社の店舗や製品について自分で架空の「よい評価」をネットに書き込むことで、あたかも一般消費者から高い評価を得ているように装うことをいいます。

店の前に大量のサクラを用意して、あたかも人気があるかのように見せる「ステルス・マーケティング(ステマ)」のネット版だといえば、ご理解頂けるかと思います。

1.2. ライバル会社の書込みも「やらせ口コミ」

「やらせ口コミ」の中には、先程解説したような、自社の商品・サービスをよく見せようとする嘘の書込みだけでなく、ライバル会社(競合)を悪くみせる嘘の書込みも含まれます。

ライバル会社の製品やサービスについて、欠陥があるなど、架空の「悪い評価」を書き込んでライバル会社をおとしめることも、不適切な「やらせ口コミ」に含まれます。

1.3. 「やらせ口コミ」のパターン

「やらせ口コミ」の典型的な手口には、次の2つのパターンがあります。

  • 会社経営者が社員に命じて、会社自身が「やらせ口コミ」を書き込む方法
  • 代行業者に報酬を支払って「やらせ口コミ」の書き込みを依頼する方法

特に、外注業者の中には、「やらせ口コミ」の一種であるにもかかわらず、さもインターネット上の正当なマーケティング戦略であるかのような見せかけをしてくる悪質な業者もあります。

インターネット上の集客、マーケティングに新たに参入しようと考えている、ITの知識に疎い会社経営者の方は、特に注意が必要です。

2. 「やらせ口コミ」は景表法違反!

不適切な嘘の書込みで、インターネット上の情報を操作しようとする「やらせ口コミ」は、「景表法」という法律に違反するおそれが高い行為です。

そこで、次にこの「景表法」違反となりうる「やらせ口コミ」とその注意点について、弁護士が解説します。

2.1. 景表法とは?

景表法とは、その正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。

景表法の目的は、次のように規定されています。

 景表法第1条(目的) 

この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。

要するに、消費者が架空の「おいしい話」にだまされて製品等を買わされないようにすること、すなわち「消費者保護」が、景表法の目的です。

2.2. 「不当表示」は景表法違反

景表法は、消費者が製品の品質等について勘違いをしないように、会社の宣伝広告の表現の仕方を制限しています。

景表法が禁止する「不当表示」には大きく分けて次の2つがあります。いずれも景表法に違反する違法行為となります。

  • 優良誤認表示
    自社の製品・サービスの品質や規格が実際よりも著しく優良だとか、ライバル会社のものより優良だと誤認されるような表示
    例:果汁3%なのに「果汁100%」と書いてある、標準装備なのに「当社製品だけ」と書いてあるなど
  • 有利誤認表示
    自社の製品・サービスの価格や取引条件が実際よりも著しく有利だとか、ライバル会社よりも有利だと誤認させるような表示
    例:「今だけの特別価格」と書いてあるが実際には普段の価格と変わらなかった、「地域最安値」と書きつつ、近隣の店の商品より価格が割高だったなど

2.3. 通常の広告と「不当表示」の違い

通常の広告と「不当表示」との最大の違いは、「本当のことを書いているかどうか」です。

実際の製品品質や取引条件に沿う内容の広告であれば、何の問題もありません。広告内容が架空の「良い評価」、つまり嘘であることが「不当表示」だと評価されます。

2.4. 消費者の受取り方が重要

ある広告の表現内容が「不当表示」にあたるかどうかは、一般消費者がそれを見て誤認するかどうかが重要です。

業界の慣行では許される範囲の表現だったとしても、一般消費者からして、「不当表示」だと受け取られてしまうものは、「不当表示」になってしまう可能性が高いといえます。

2.5. 「やらせ口コミ」は景表法違反!

景表法が適用される広告は、形式や手段を問いません。ビラやポスター、口頭での宣伝はもちろん、インターネット広告など、およそ製品やサービスの宣伝になるものは全て景表法の適用対象です。

そのため、自社の製品等について架空の「良い評価」を書き込む「やらせ口コミ」は、「不当表示」に当たり、景表法に違反するおそれがあります。

3. 犯罪になる「やらせ口コミ」行為

「やらせ口コミ」を、「所詮、営業の行き過ぎにすぎない。」と甘くみてはいけません。

不適切な「やらせ口コミ」行為であると評価される会社の行為の中には、刑法に違反して刑事罰を科せられるおそれのあるものも含まれているからです。

そこで次に、犯罪になる重大かつ違法性の高い「やらせ口コミ」行為について、弁護士が解説します。

3.1. 信用毀損罪となる「やらせ口コミ」

自社製品等の「良い評価」をでっち上げるのではなく、ライバル会社について架空の「悪い評価」を書き込む「やらせ口コミ」は犯罪になる場合もあります。

「やらせ口コミ」の内容が原因で、ライバル会社やその製品に対する社会的信用が低下する場合には、「やらせ口コミ」を仕向けた会社経営者は信用毀損罪の罪に問われます。

3.2. 業務妨害罪となる「やらせ口コミ」

「やらせ口コミ」がもとで、客足が減るなど、ライバル会社の営業を妨げてしまった場合、「やらせ口コミ」を仕向けた会社経営者は偽計業務妨害罪の罪にも問われるおそれがあります。

4. 「やらせ口コミ」の3つの危険性

ここまでお読み頂ければ、「やらせ口コミ」は、一時的に御社の顧客拡大に成功したとしても、結果的には会社に大きな損失を与える、リスクある行為であることがご理解いただけたこでしょう。

そこで最後に、「やらせ口コミ」をしてしまった結果、どのような危険性があるかについて、3つのポイントにまとめて解説します。

4.1. 課徴金の危険(景表法違反)

景表法に違反する「不当表示」が発覚した場合、「不当表示」を行った会社には高額の課徴金制裁が課されるおそれがあります。

課徴金の額は「不当表示」を継続している間の製品等の売上の3%という決め方をします。3%というと少額に思えますが、製品やサービスの供給量を掛け合わせるので、課徴金額はかなりの高額になります。

また、「やらせ口コミ」をネットに投稿した瞬間から、書き込みを削除するまでの間の全ての売上額が算定の対象になるので、その意味でも課徴金額ははかり知れません。

4.2. 損害賠償請求の危険

「やらせ口コミ」が違法になる場合、「やらせ口コミ」に騙されて製品等を購入してしまった沢山の消費者から損害賠償を請求されるおそれがあります。

また、ライバル会社をおとしめる「やらせ口コミ」によってライバル会社が信用低下や顧客減少等の損害を被った場合には、とんでもない額の損害賠償を請求されるかも知れません。

4.3. 信用低下の危険

「やらせ口コミ」をしていたことや、景表法違反の事実がテレビや新聞で報道されれば、被害を受けた消費者やライバル会社以外の人々にも、事実が知れ渡ってしまいます。

もしもそうなれば、会社のイメージダウンは避けられず、自社製品に対する信用はガタ落ちです。

なお、「やらせ口コミ」を行っていないにもかかわらず、「ヤラセだ!」「ステマだ!」といった風評被害の対象となってしまった会社経営者の方は、削除請求などの風評被害対策をご検討ください。

5. まとめ

今回は、「やらせ口コミ」の危険について、企業のIT問題が得意な弁護士が解説しました。

自社製品を売り込みたい会社が、インターネット上の「口コミ」を集め、消費者は「口コミ」を見て製品を選ぶ、という現代、「やらせ口コミ」でてっとり早く集客をはかることができます。

しかし、今回解説しましたように、「やらせ口コミ」は違法なだけでなく、会社に莫大な損害をもたらします。

今回の解説をお読みになり、御社の宣伝活動に不安を感じた会社経営者の方は、企業のIT問題が得意な弁護士に、お気軽にご相談ください。

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