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開発したゲームアプリの著作権を、侵害されないための4つの方法

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開発したアプリには著作権が発生するのは当然です。

特に、ゲームアプリの場合、その構成要素は、動画、画像、音楽、プログラムなど、著作権で保護されることから、創作性がある限り、当然に著作権が認められるケースがほとんどであるす。

ゲームアプリを構成するこれらの著作物は、それぞれが独立に著作権法による保護を受けることができます。

そのため、著作物に認められた著作権を、そのゲームアプリを開発した会社が保有することができるかどうかが、アプリ制作会社にとって非常に重要な問題です。

アプリ制作会社の著作権を守るためには、次の2つの検討が必要です。

  • ゲームアプリを開発した場合、開発担当のプログラマではなく会社が著作権を保有できるのか
  • 他社に著作権を侵害されないためにどのような対応をすべきであるか

今回は、アプリ制作会社の著作権を守るため、他社、従業員からの著作権侵害を受けないための対応のポイントを、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. アプリに認められる著作権

まず、御社を他社の権利侵害から守るため、御社にどのような権利が認められているかをきちんと理解しておきましょう。

開発したアプリについて、認められる「著作権」について、弁護士が解説します。

1.1. プログラムの著作物

開発されたアプリは、「プログラムの著作物」(著作権法10条1項9号)として保護されることとなります。

1.2. 映画の著作物

開発されたアプリがゲームアプリの場合には、「映画の著作物」(著作権法10条1項7号)に該当する場合があります。

映画の著作物に該当する場合には、保護期間が、「公表後70年」となるなど、通常の著作物とは異なった規定が、著作権法上定められています。

ゲームアプリの事案ではなく、ゲームソフトの事案ではありますが、次の通り、一定のゲームについては映画の著作物に該当することを認めた判例があります。

 中古ゲームソフト大阪事件(最判平成14年4月25日) 

本件各ゲームソフトが、著作権法2条3項に規定する「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物」であり、同法10条1項7号所定の「映画の著作物」に当たるとした原審の判断は、正当として是認することができる。

1.3. 画像、音楽の著作物

既に解説した通り、開発されたアプリには、様々な要素の著作物性が認められ、すべて独立に著作権法の保護の対象となります。

アプリの中に画像、音楽などが用いられている場合、これらもまた、著作物となります。

2. アプリ制作会社が著作権を確実に取得するために

アプリ制作会社が、他社からの著作権侵害から身を守るためには、まず、大元となる著作権自体を適切に取得する必要があります。

「著作権」は、特許権、商標権などとは異なり、登録することが権利が成立するための要件とはなっていませんが、次の点に注意が必要です。

2.1. アプリ制作を担当した従業員(プログラマ)との関係

アプリを自分の手で作成し、自分が著作権を得たいと考える個人事業主の場合には、何ら問題ありません。

すなわち、自身がアプリ制作を完了した時点でアプリ等の著作権が発生し、制作した個人事業主に帰属するからです。

これに対し、アプリ開発会社が、従業員(プログラマ)にアプリの企画、開発を行わせる場合、「職務著作」の問題点をクリアしなければなりません。

「製作者=著作権の帰属」と考えるのであれば、実際に開発を担当したプログラマが著作権者となってしまうためです。

その結果、会社がアプリを利用しようとすれば、プログラマから著作権の譲渡や許諾を受けなければならないこととなり、非常に煩雑となります。著作者人格権は譲渡できませんから、プログラマから著作者人格権を行使されると、会社はアプリを利用できなくなってしまいます。

プログラマと紛争になった場合には、会社は、投下資本をかけて開発したアプリを利用できない状態となり、事業継続に支障が生じてしまうというわけです。

2.2. 職務著作による対応と、その要件

著作権法において定められた「職務著作」とは、以上の弊害を解消するために、一定の場合には、会社に著作権が帰属するという制度をいいます。

最初から著作権が会社に帰属するための「職務著作」の要件は、次の通りです(「原始的帰属」といいます。)。

  • 法人等の発意に基づくこと
  • 法人等の業務に従事する者が職務上作成するものであること
  • 法人等の名義の下に公表すること
  • 作成時の契約や勤務規則等に別段の定めがないこと

会社に直接著作権が帰属するのであれば、会社は、プログラマから個別に譲渡、許諾を受けなくても、開発したアプリを利用することができることとなります。

2.2.1. 【要件①】「法人等の発意に基づく」とは?

1つ目の要件、「法人等の発意に基づく」とは、すなわち、その著作物を捜索することについての意思決定が、直接または間接に法人等の判断により行われていることを意味します。

したがって、「発意に基づく」という文言ではあるものの、発案者や提案者が会社である必要はありません。

アプリ制作会社が、会社の商品として、アプリの開発に着手する場合には、(企画会議における提案をプログラマが行ったとしても)問題なく「会社の発意に基づく」という要件を満たすと考えて良いでしょう。

2.2.2. 【要件②】「職務上作成する」とは?

会社の従業員が行う行為には、職務上の行為と、職務外の行為とがあります。

会社の職務として、会社の従業員が、当該アプリの開発を行った場合に、職務著作として、そのプログラムの著作物は会社がその著作権を取得することとなります。

これに対して、従業員が制作したアプリであっても、従業員が会社の就労時間の範囲外に、自分の意思で作成したものは、職務著作とはならず、従業員がその著作権を保有することとなります。

また「法人等の業務に従事する者」による開発である必要があるわけですが、これは雇用契約を締結している者のみを指すとされていますから、次のような配慮が必要です。

  • 雇用契約を締結している従業員の開発したアプリ
  •  職務著作の要件を満たす限り、会社にその著作権が帰属する。

  • 業務委託契約を締結している個人事業主の開発したアプリ
  •  職務著作の範囲外のため、別途、著作権譲渡契約などを締結する必要がある。

  • 派遣社員が派遣先のために開発したアプリ
  •  雇用関係は派遣元にあるが、業務指示が派遣先からされるため、職務著作に該当する。

以上のことから、従業員、派遣社員に開発を指示した場合には、職務著作にあたり、著作権を会社が直接保有することが可能です。

これに対し、業務委託契約の場合には、著作権は当然には会社に帰属しません。そのため、「著作権譲渡契約」、「使用許諾契約」が必要となります。

2.2.3. 【要件③】プログラムの著作物の例外とは?

「法人等の名の下に公表」について、プログラムの著作物だけは例外として、この要件が不要とされています。

なぜならば、プログラムの著作物の場合、対外的に公表されることが予定されていないケースも少なくないためです。

例えば、アプリを制作する際に記載される「コード」はプログラムの著作物であると考えられますが、コードそれ自体を一般に公開することはあまりありません。

3. 著作権を保護するためのマルシーマーク「ⓒ」

マルシーマーク「ⓒ」は、マークが付されたものが著作物であること、そして、著作権者が誰であるかを示すことという目的があります。

そして、著作物であり、著作権者を具体的に明示することによって、第三者による不正利用や、「自分が著作権者である。」といった虚偽の主張を抑制すできるという効果があるわけです。

したがって、「マルシーマークを付けなければ著作権が認められない。」といった法的効果を有するマークではありませんが、著作権侵害を抑制するための事実上の効果を持つ、重要なマークです。

 参考 

なお、本来のマルシーマークの法的効果としては、「万国著作権条約」によって、日本のように著作権の登録が不要な国(無方式主義といいます。)の著作物が、登録が必要な国(方式主義といいます。)でも保護されるための要件として、マルシーマークを付けることが要件となるという法的効果がありました。

ただ、現在では、著作権について方式主義を採用する国がほとんどなくなったことから、法的効果の面は限定的となっています。

4. 著作権侵害を受けたときの初動対応

他社が、自社アプリの著作権を侵害している疑いがあることが判明した場合には、まずその他社の著作権侵害をしている物品が、本当に自社の著作権を侵害しているか、次のポイントを順に検討していってください。

また、著作権侵害は、放置しておけば、競合他社によって自社の売上が著しく減少することが予想されますから、早急に専門家に相談することが必要です。

以下のポイントを理解した上で、弁護士への法律相談を行ってください。

4.1. 誰が、どのような態様で著作権侵害をしているのか

まず、著作権侵害といえるかどうかを調査するための証拠収集を行います。

例えば、自社アプリの完全なコピー品を販売しているところを発見したとしたら、まず、開発、製造を行った会社、販売を行っている会社を特定しなければなりません。

アプリ販売の場合、インターネット上で匿名で行われている場合には、ただちに侵害者を特定することが困難です。

プロバイダに対する「発信者情報開示請求」の方法によって、インターネット上の侵害者を特定することが可能です。この手続きは、ITに強い弁護士の得意分野です。

4.2. 著作権侵害行為であると評価できるか

著作権侵害であるかどうかを調査するため、自社の製品と、他社の侵害を疑われる製品とを比較検討していくこととなります。

著作権侵害であるといえるためには、自社と他社との間で、「創作性」の認められる部分に類似性がある必要があります。

また、他社の製品が、自社の製品に「依拠」して作られた、すなわち、参照して作られたということを主張しなければなりません。

「依拠性」の証明の際には、次の点がポイントとなります。

  • 侵害を疑われる他社との間で、問題となった著作物の情報をやり取りしたことがあるか。
  • 自社の製品が、業界内で著名なものであるか。

これらの要素は、最終的には証拠をもって証明する必要がありますから、これらの要素を基礎づける具体的な資料を収集するようにしてください。

4.3. 警告書の発送から訴訟までの流れ

以上の調査、検討の結果、著作物侵害の存在が認められる場合であっても、いきなり法的手続き、すなわち訴訟を提起するということはあまりありません。

まずは、「]警告書」を送付し、反応を見るのが定石です。

警告書について、侵害が悪質であり、自社の損害が大きい場合には、内容証明郵便、かつ、弁護士名義で送付することが効果的です。

警告書に対して何らの反論もなく、著作権侵害が継続している場合には、その後、訴訟提起することとなります。

5. まとめ

今回は、アプリ制作会社の著作権を保護するため、まず、著作権をどのように保有するかという点を解説した上、侵害を発見した場合の対応について解説しました。

著作権侵害は、専門的で難解な分野でもあるため、ITの知識と著作権の知識が豊富な弁護士に、お気軽にご依頼ください。

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