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契約書

業務提携契約書を作成するなら必ずチェックしたいポイント

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企業間における「業務提携」の目的は、「自社の事業を発展させ、成功に導くこと」にあると言っても過言ではありません。

「新たな商品やシステムを開発したい。」と考えても、自社の力だけでは開発が困難なケースは多々あります。

「業務提携」という手法を用いれば、目の前にあるビジネスチャンスを逃さずにすむかもしれません。

また、ターゲットとなりそうな顧客に対する販売経路を持つ他社と協力すれば、開発した新商品を効率よく、かつ多くの顧客に提供することも夢ではありません。

技術力やノウハウを有していたり、販売実績のある企業と業務提携することは、事業の成功に欠かせません。

しかし、業務提携の条件について曖昧にしていては、事後的なトラブルは避けられません。業務提携契約のとき必要となるのが「業務提携契約書」です。

今回は、「業務提携契約書」の作成とチェックの基本ポイントを、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 業務提携契約書?

「業務提携契約」とは、企業提携の手法の一つであり、企業間で業務を共同して行う際に締結する契約をいいます。

互いの特性や資源を生かすために、業務を共同で行う場合や、業務の一部を他社に委託する場合には、「業務提携契約書」という契約書を作成します。

すなわち、「業務提携契約書」とは、事業拡大のために企業間で業務上の協力関係を築くために取り交わす契約書のことを指します。

2. 業務提携契約書の目的

業務提携は、自社の事業の発展や売上増大に有効となる事業戦略の一つです。もっとも、業務提携はリスクを伴うことも忘れてはいけません。

例えば、大企業との業務提携のケースを思い浮かべてみましょう。たしかに、相手方企業の規模が大きければ大きいほど、自社事業拡大の大きなチャンスになります。

しかし、相手方の発言権が高いことが多いので、自社側に過度に不利な内容の「業務委託契約」を締結させられることもあります。

したがって、自社の利益を守ることを念頭に入れながら、「業務提携契約書」を作成しましょう。

「業務提携契約書」を作成すれば、提携の目的や各当事者の役割内容、提携によって得た相手方の秘密情報の取扱いなどについて明確になりますので、のちのトラブルの発生をあらかじめ防ぐことができます。

業務提携後に想定されるリスクを避けるために、不備のない、明確な「業務提携契約書」を作成する必要があります。

3. 業務提携契約書作成の7つのポイント

企業同士の関係というものは、決して単純なものではありません。特に、業務提携ともなれば、複雑な業務提携の条件について、契約書に記載する際には細心の注意が必要です。

そこで、「業務提携契約書」を作成するにあたっては、自社の利益と相手方の利益に配慮し、適切な妥協点を探った上で、各契約条項の修正などを緻密に行う必要があります。

「業務提携契約書」を作成するときのポイントについて説明していきます。

3.1. 目的条項

まず、業務提携を行う目的を明記します。

業務提携の目的を明確にすることで、各当事者が担うべき互いの役割について、確認し合うことができます。

業務提携にあたっては両企業それぞれに、かける意気込みや思惑があります。

したがって、「業務提携契約」の交渉をスムーズに進めるためにも、目的条項の文言を工夫しましょう。

また、目的条項は、その他の条項の解釈に疑義が生じたときに、解釈の指針として用いられることもあります。

「業務提携契約」における目的条項の規定例は、次の通りです。

 条項例1 

第○条(目的)

本契約は、甲及び乙の間で、◯◯の共同開発、運営等の事業を行い、双方の発展繁栄を目的(以下「本件事業目的」という。)として、業務提携(以下「本業務提携」という。)を実施することに鑑み、両当事者間における合意事項を定めることを目的とする。

3.2. 業務内容と役割・責任分担

「業務提携契約書」では、提携業務の内容と業務の範囲を明記するようにしてください。

この条項によって、提携業務における当事者の責任分配が明確になるので、のちの紛争を防止できます。

具体的には、事業の企画、開発、運営、営業、広告宣伝活動などについて、それぞれどちらの企業が実行するのか、実行のタイミングはいつにするのか、費用をいくらかけ、どちらが負担するのか、などに関してよく話し合い、「業務提携契約書」を見れば一目瞭然、というのが理想的です。

業務上発生した問題に対する対処方法や、対処する当事者(一方当事者または双方)も明記します。

これにより、問題発生時に、責任の擦り付け合いを行うことなく、迅速な対応を行うことができます。

3.3. 成果物や知的財産権の帰属

提携業務の中で発生した成果物や知的財産権などの権利がどちらの企業に帰属するのかを明記します。

業務提携によって協力して開発した技術などの成果物に関し、どちらに、どのように帰属させるかを事前に確定させておかないと、相手方企業が「業務提携」で得た情報を悪用して事業を行ったり、共同技術を独占する危険があるからです。

また、知的財産権に関しても、事前に確定させておかないと、自社側で発明した特許権などの知的財産権を、すべて相手方企業に独占されてしまう危険があります。

3.4. 秘密保持義務

「業務提携契約」は、企業間が協力して事業を行う契約なので、相手方企業に自社の秘密情報を知られることになります。

重要な企業秘密の開示を一切行わずに、業務提携を円滑に進めることは困難です。

したがって、お互いの知り得た企業秘密の取扱いについて明記します。

具体的には、秘密情報が外部に漏れないように、情報の厳格な管理と目的外利用の禁止、秘密保持義務の有効期間などについて明記します。

業務提携契約における秘密保持義務条項の例は、次の通りです。

 条項例2 

第○条(秘密保持義務)

1. 甲及び乙は、本契約の内容、相手方から開示された相手方の事業、製品、製法、知的財産、資産、経営、顧客その他に係る一切の情報及び資料(以下「秘密情報」という。)を第三者に開示又は漏洩してはならず、本業務提携における義務の履行又は権利の行使以外の目的で使用してはならない。
2. 前項の規定にかかわらず、以下の各号のいずれかに該当する情報は秘密情報に含まれない。
 一. 開示を受けた時点において、既に公知の情報
 二. 開示を受けた時点において開示を受けた当事者(以下「被開示者」という。)が既に正当に保有していた情報
 三. 開示を受けた後に、被開示者の責に帰すべき事由によらずに公知となった情報
 四. 開示を受けた後に、被開示者が正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく正当に入手した情報
3. 本条の秘密保持義務は、本契約終了後○年間有効に存続する。

3.5. 収益分配・費用負担

3.5.1. 収益分配

業務提携によって得られた収益の分配は、提携事業に対する両企業の寄与度を反映して決定することが一般的です。

一方当事者の寄与度が大きい場合には、前払金(いわゆる「アドバンス」といいます。)を支払う、というケースもあります。

収益の分配方法についても、「業務提携契約書」にわかりやすく明記しておきましょう。

「業務提携契約書」における収益分配条項の例は、次の通りです。

 条項例3 

第○条(収益分配)

1. 甲及び乙は、本業務提携から生じる売上(以下「本売上」という。)から◯◯の費用を差し引いた残額(以下「本収益」という。)を、以下の割合で分配する。
甲:乙=60:40
2. 乙は、毎月の本収益を、翌月◯日までに、甲に報告するものとし、かかる本収益のうち甲に分配されるべき金額を、同月末日までに、甲の指定する銀行口座に振込送金することにより支払う。

金銭的な条件は、業務提携契約が開始した後、特にトラブルの火種となる可能性の大きい部分ですから、事前の話し合いが必須です。

3.5.2. 費用負担

提携事業の遂行に必要な費用を、どちらの企業が負担するのか、明記します。

どちらの会社がどの程度の費用を負担するかは、すなわち、寄与度に影響し、収益の分配にも影響してくる可能性が高いといえます。

また、各提携企業の独立性の高い提携業務の場合には、費用の負担について「各自の契約に基づく業務で発生した費用については、各自で負担する。」などと記載するケースもあります。

3.6. 支配権の変更

「相手方企業が他社に買収された」など、企業の支配権が変更された場合に備えて、支配権が変更された場合に「業務提携契約」を解除できる権利を明記します。

相手方を買収した企業が自社の競合企業である場合、自社の技術やノウハウの秘密を知られてしまうおそれがあるからです。

もっとも、自社側が会社を売却するなどして提携業務の発展を狙う場合、この規定を設けない方が有利となります。

そこで、そもそも「業務提携契約書」の解除条項に「支配権の変更」を盛り込むのか、慎重に検討しましょう。

 条項例4 

第○条(解除)

1. 甲又は乙は、相手方当事者に以下の各号に掲げる事由の一が生じたときには、何らの催告なく、直ちに本契約を解除することができる。
 一. 本契約上の義務に違反し、相当期間を定めて催告を受けたにもかかわらず、当該期間内に是正されなかったとき
 
 ・・・(中略)・・・
 九. 合併、株式交換、株式移転、会社分割、株式取得、事業譲渡、その他の組織又は資本構成の変更により実質的な支配権が変更されたとき
2. 前項に基づく本契約の解除は、相手方に対する損害賠償の請求を妨げない。

3.7. 契約期間

「業務提携契約書」には、提携業務の期間を明記しておきましょう。

両企業間で、いつまで業務提携が継続されるのか、明確にする必要があります。

 条項例5 

第○条(有効期間)

本契約の有効期間は、本契約の締結日から○年間とする。但し、有効期間満了の1ヵ月前までに、当事者双方のいずれかから自動更新しない旨の意思表示がない場合には、本契約の有効期間はさらに○年間延長されるものとし、以後も同様とする。

4. 下請法について注意!

「業務提携契約」を締結するにあたって最も注意すべき法律が「下請法」です。

「下請法」の適用を受ける「業務提携契約」を締結するとき、親事業者となる企業に求められるのは、契約条項が下請法違反とならないように慎重に検討することです。

下請法の適用を受けるのは以下のような場合です。

  1. 取引内容が物品の製造、修理委託である場合かプログラムの作成等とする場合で
  2. 親事業者が資本金3億円を超える場合か資本金3億円以下の事業者を下請として業務提携契約を締結する場合
  3. 資本金が1000万円を超え、3億円以下の親事業者が、資本金1000万円以下の事業者を下請として契約する場合
  1. 情報成果物(CM、ポスター、デザイン等)の作成や、役務提供をする場合で
  2. 資本金が5000万円を超える親事業者が資本金5000万円以下の事業者を下請にする場合
  3. 資本金が1000万円を超え、5000万円以下の親事業者が、資本金1000万円以下の事業者を下請として契約する場合

5. まとめ

業務提携の形態は様々ですので、提携内容にマッチしない「業務提携契約書」を作成してしまっては、せっかく契約書を作成した意味がありません。

費用の負担や知的財産権などの細部に至るまで、自社に一方的に不利な条項が含まれていないか、しっかりリーガルチェックを行う必要があります。

特に、下請法の適用を受ける「事業提携契約」を締結する場合は、契約条項が適正かどうか、企業法務を専門分野とする弁護士に、お気軽にご相談ください。

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