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会社の健康診断の義務と、違反への制裁│有給・半休扱いすべきかも解説

会社は、その雇用する労働者に対し、健康診断を受けさせなければならない義務を負います。

健康診断を受けさせる義務は、労働安全衛生法によって定められており、会社が労働者を健康な状態で働かせるべきとする「安全配慮義務」の一環。労働者を、健康で安全に働かせ、安全配慮義務を守るには、その健康状態を把握しなければなりません。そのために、健康診断を受けさせる必要があります。

労働者に健康診断を実施し、医学的な観点からも正しい労働環境を整備しなければなりません。医師の意見により、労働者の健康への配慮を要する場合、業務や就業場所の変更、残業の削減といった措置を講じる必要があります。適切に進めなければ安全配慮義務違反であり、労働者から損害賠償請求を受けるリスクがあります。

今回は、会社が労働者に対して負う、健康診断の義務、内容について、企業法務に強い弁護士が解説します。安全配慮義務に違反しないよう、健康診断を有給、半休扱いとすべきか、費用負担すべきかといった注意点も説明します。

この解説のポイント
  • 会社は、雇入時の健康診断、定期健康診断など、健康診断を受診させる義務を負う
  • 健康診断を実施するだけでなく、その費用負担や実施時間などの配慮が必要となる
  • 健康診断は安全配慮義務の一環であり、違反があれば民事上、刑事上の重大な責任を生じる

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解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。
東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

企業法務・顧問弁護士サービスを得意とし、使用者側の人事労務の経験が豊富。

会社側の立場で、トラブル解決・リスク対策のサービスを提供。予防法務を中心に、会社側でスピーディに対応します。

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健康診断は安全配慮義務の一環

会社は、労働者に対して、安全配慮義務を負います。安全配慮義務とは、雇用関係といった密接な関係にある者は、その支配する範囲内における安全に配慮しなければならない義務。労使の間においては、使用者が、労働者の健康、安全に配慮し、危険な働かせ方をさせないようにする義務のことを言います。

安全配慮義務を遵守するために、会社は、違法な長時間労働を抑制したり、職場におけるセクハラ、パワハラなどのハラスメントを予防したりといった予防が重要。ただ、事前の予防策を徹底しても、社員の健康被害をゼロにはできず、どうしても体調を崩したり、うつ病、適応障害など精神疾患になる社員もいます。

そこで、安全配慮義務に違反しないよう、社員に不調が生じたら速やかに対応する必要があります。体調不良などの問題点に気付いたら、業務や就業場所の変更、残業の削減などの措置を講じなければならず、早期発見が大切なポイント。そのために、法律で義務化された健康診断の実施は欠かせません。つまり、健康診断は、会社の負う安全配慮義務の一環であり、そのスタート地点なのです。

健康診断の実施は、労働安全衛生法などの法律上の義務で、違反には50万円以下の罰金が科されます。

また、健康診断を受けさせず、重大な健康被害を避けられないと、安全配慮義務違反による損害賠償の責任を負います。うつ病など精神疾患や、最悪は死亡といった重大な結果が生じれば、慰謝料をはじめ賠償額は相当高額です。

会社が行うべき健康診断の内容

会社が、社員に対して実施する必要ある健康診断には、

  • 一般健康診断
  • 特殊健康診断

の2つの種類があります。

一般健康診断とは、労働安全衛生法などに定められた、全ての労働者に対し、健康診断を受けさせる義務の生じる場面のことであり、次の5種類があります。

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健康診断の種類対象となる労働者実施時期
雇入時の健康診断
(安衛則43条)
常時使用する労働者雇入れの際
定期健康診断
(安衛則44条)
常時使用する労働者
(特定業務従事者を除く)
1年以内ごとに1回
特定業務従事者の健康診断
(安衛則45条)
特定業務に常時従事する労働者特定業務への配置替えの際、6月以内ごとに1回
海外派遣労働者の健康診断
(安衛則45条の2)
海外に6ヶ月以上派遣する労働者海外に6月以上派遣する際、帰国後国内業務に就かせる際
給食労働者の検便
(安衛則47条)
事業に附属する食堂または炊事場における
給食の業務に従事する労働者
雇入れの際、配置替えの際

これに対し、特殊健康診断は、危険性のある特定の業務に従事する社員にのみ適用される健康診断です。

有害な業務に常時従事する社員に、原則として雇入れ時、配置替えの際と、6ヶ月以内ごとに1回(じん肺検診は管理区分に応じて1〜3年以内ごとに1回)、特別な健康診断を実施する必要があります。特殊健康診断は、粉じん作業の発生する建設業といった特定の業種で、特に注意を要します。

  • 有害業務に従事する者への健康診断
  • 有害業務に従事していた者への健康診断
  • 歯に悪影響を与える業務に従事する者に対する歯科医師による健康診断

【特殊健康診断の例】

  • 粉じん作業に従事する場合のじん肺検査
  • 有機溶剤中毒予防健康診断
  • 特定化学物質健康診断
  • 高気圧作業健康診断
  • 石綿健康診断

労働安全衛生法に基づく健康診断(厚生労働省)

雇入時の健康診断

まず、会社が、社員を雇用する際、雇入時に健康診断をすることが義務付けられています。この雇入時の健康診断では、調査ないし検査すべき項目が法律で決められています。

  • 既往歴及び業務歴の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  • 胸部エックス線検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査
  • 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査

雇入時の健康診断では、所定項目の省略はできません。例外的に、労働者が3か月以内に医師の診断を受けており、その結果を証明する書面を提出した場合には、その項目に限って健康診断を省略できます(胸部エックス線検査のように身体への負担の大きい検査について、近いうちに取得したデータを活用する必要があるためです)。

持病があるなど、通院をする社員のなかには、「既に治療を受けており、健康診断は不要だ」と主張する者もいます。しかし、このような社員の主張を真に受けては、会社として、安全配慮義務を果たすことができません。健康診断は、既に顕在化している症状のみならず全身をチェックし、通常の診療では明らかになっていない問題を早期に発見することが目的です。

定期健康診断

会社は、その雇用している社員に対し、1年以内ごとに1回、定期的に健康診断をすることが義務付けられています。これが、定期健康診断(定期検診)です。「1年以内ごとに1回」なので、1年に1回実施している会社が多いですが、より高頻度で行うことも可能です。

この定期健康診断についても、検査ないし調査すべき項目が法律で定められています。

  • 既往歴及び業務歴の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  • 胸部エックス線検査及び喀痰検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査
  • 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査

なお、定期健康診断の法定項目は、次の要件を満たし、医師が必要でないと認める場合には省略できます。なお、医師の判断は、自覚症状、他覚症状や既往歴などによって総合的に判断されるもので、下記条件を満たすからといって必ず省略されるわけではありません。

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項目医師が必要でないと認めるときに省略できる者
身長20歳以上の者
腹囲・40歳未満(35歳を除く)の者
・妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された者
・BMIが20未満である者
・BMIが22未満であって、自ら腹囲を測定し、その値を申告した者
胸部エックス線検査40歳未満のうち、次のいずれにも該当しない者
・5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳) の者
・感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働いている者
・じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者
喀痰検査・胸部エックス線検査を省略された者
・胸部エックス線検査によって病変の発見されない者又は胸部エックス線検査によって結核発病のおそれがないと診断された者
貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、
血糖検査、心電図検査
35歳未満の者及び36~39歳の者

特定業務従事者の健康診断

深夜業など、特定の業務に従事する労働者に対しては、その業務への配置替えの際と、その後6か月以内ごとに1回、定期的に所定項目についての健康診断を実施することが義務付けられています。

ただし、胸部エックス線検査については、1年以内ごとに1回行えばよいものとされます。

海外派遣労働者の健康診断

会社が、その雇用している労働者を6か月以上海外に派遣するときには、派遣するより事前に、所定項目についての健康診断を実施しなければなりません。

海外派遣者に対する健康診断は、定期健康診断の法定項目に加えて、次の項目のうち、医師が必要と認める検査が必要です。

  • 腹部画像検査(胃部エックス線検査、腹部超音波検査)
  • 血中の尿酸量の検査
  • B型肝炎ウィルス抗体検査
  • ABO式・RH式血液型検査(派遣前に限る)
  • 糞便塗抹検査(帰国時に限る)

6か月以上の海外勤務をした労働者を帰国させ、国内の業務に従事させる場合にも、同じく健康診断を要します。

給食労働者の検便

会社は、その事業場に付属する食堂、炊事場における給食の業務に従事する労働者に対して、その雇入れ、配置替えの際に、検便を行う義務があります。

食事を通じて、全社的に感染症や食中毒などが広がるのを防ぐ目的があります。

健康診断を実施するときの注意点

次に、健康診断を有効に実施するために、会社が注意すべきポイントを解説します。

雇用形態を問わず健康診断が必要?

健康診断を受けさせる義務は、雇用形態を問いません。つまり、正社員だけでなく、契約社員やアルバイト、パートなど、非正規労働者でも、当然に健康診断を実施しなければなりません。

労働安全衛生法において、一般健康診断の受診義務の対象は「常時使用する労働者」とされています。しかし、パートやアルバイトのように正社員より労働時間の短い社員も、次の条件に該当するなら、健康診断を受けさせなければなりません。

  • 期間の定めのない契約により使用される労働者
  • 期間の定めのある契約により使用される労働者で、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている労働者
  • 1週間の労働時間数がその事業場で同種の業務に従事している通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上である労働者

なお、条件を満たさなければ、健康診断を受診させる義務はないものの、業務によって病気やケガをさせれば安全配慮義務違反となるのに変わりはありません。したがって、短時間しか勤務しない労働者でも、その健康に配慮すべきなのは当然。そのため、「1週間の労働時間数がその事業場で同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の概ね2分の1以上の労働者」には、健康診断を受けさせるのが望ましいと考えられています。

健康診断の費用は会社負担?

健康診断は、労働安全衛生法などの法律で義務付けられています。会社の義務であるため、健康診断の費用は、会社が負担しなければなりません。「健康診断を受けるかどうかを社員に任せ、その際の費用は社員に負担させる」というのでは、健康診断を受診させる義務を果たしたとはいえず、違法です。

一方、健康診断を受診する日時の給料が、労使トラブルの争点となります。つまり、「健康診断中の給料を払う必要があるか(健康診断を受ける時間は有給か)」という問題。この点は、健康診断の種類によって異なり、雇入時の健康診断、定期健康診断は、業務に関連して実施されるものではなく、給料を払う必要はないのに対し、特定健康診断は、業務に関連して実施するものであり、給料を払う必要があります。

健康診断は業務時間内にすべき?

健康診断を受ける時間帯についても、よく労使トラブルの争点となります。つまり、「健康診断を業務時間内に受けさせなければならないか(それとも、業務時間外に受けるよう指示してよいか)」という問題です。

この点についても、健康診断の種類によって異なり、一般健康診断は、雇入時の健康診断、定期健康診断は、業務に関連して実施されるものではないため業務時間外に行うことができますが、特定健康診断は、給料の支払うが必要(有給)であり、かつ、業務時間内に実施しなければなりません(業務時間外に受診させる場合、その分の残業代が発生します)。

ただ、業務時間外だと、社員が健康診断の受診に従わず、会社の安全配慮義務の履行が不十分となるおそれがあります。そのため、実務的には、業務時間内に、交代で受けに行くよう指示する方法がお勧めです。

健康診断の実施後に会社がすべき対応

健康診断を受診させる義務が会社にあるのは、安全配慮義務を全うさせるため。なので、健康診断を受けさせるだけでは足りず、事後の対応も必要。そのまま放置してはいけません。判明した社員の健康状態を、労務管理に反映していくことが大切なポイントです。

健康診断を受診させても、その結果に無関心では、社員の健康状態を悪化させてしまいます。社員の健康を保持し、安全配慮義務違反とならないために、健康診断の実施後に会社がすべき対応を解説します。

健康診断実施後の具体的な取り組み

健康診断の結果を、将来の労務管理に反映させるために、労働安全衛生法では、健康診断の実施後に行うべき措置を、次の通り定めています。

  • 健康診断の結果の記録
    (安衛法66条の3)
    健康診断の結果を記録する必要があるため、会社は、健康診断個人票を作成し、保存しなければなりません。
  • 健康診断の結果についての医師等からの意見聴取
    (安衛法66条の4)
    健康診断の結果に基づいて、異常の所見のある労働者には、健康を保持するために必要な措置について医師の意見を聞く必要があります。
  • 健康診断実施後の措置
    (安衛法66条の5)
    医師の意見を参考に、必要があると認めるときには作業の転換、労働時間の短縮などの措置を講じる必要があります。
  • 健康診断の結果の労働者への通知
    (安衛法66条の6)
  • 健康診断の結果に基づく保健指導
    (安衛法66条の7)
    健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要がある労働者に対しては、医師や保健師による保健指導を行うよう努めなければなりません。
  • 健康診断の結果の所轄労働基準監督署長への報告
    (安衛法100条)
    定期健康診断の結果を、遅滞なく労働基準監督署長に提出しなければなりません。50人以上の社員を雇用している場合、定期健康診断結果報告書の提出が義務付けられています。

労働者の健康状態が悪化しているのに会社が気付いていたにもかかわらず、業務内容の変更など、その原因を除去する対策をしなければ、安全配慮義務違反の責任を負うおそれがあります。安全配慮義務違反のリスクを軽減するためにも、健康診断の結果が思わしくない社員には、再検診を受けるよう進め、結果を提出するよう働きかけてください。

努力義務の意味と、違反への制裁についても参考にしてください。

HIVなどの重病者に配慮する

前章の通り、会社は労働者に、健康診断の結果を通知する義務を負います。労働者もまた、会社から通知を受けた結果をもとに、自身の健康を増進しなければなりません。というのも、社員もまた、労働契約によって、自身の健康を保持し、継続的に働けるようにする義務を負うからです(自己保身義務)。

しかし、会社の通知義務の例外として、HIVなどの重傷者に配慮しなければならない場面があります。例えば、次のように判示した裁判例があります(東京地裁平成7年3月30日判決)。

健診結果を通知することが、かえって従業員の人権を侵害するような場合には、会社はこれを従業員に通知してはならない。

東京地裁平成7年3月30日判決

医師の面接指導が義務付けられるケース

健康診断によって発見された問題は、その後に改善しなければなりません。なかでも、長時間労働を抑制する必要があるために、労働者の精神面への配慮から、医師による面接指導を行うべきとされるケースがあります。

医師による面接指導を行わなければならないのは、次の場合です。

  • 週40時間を超える労働が、1か月あたり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者
    →その者の申出があった場合、原則として面接指導を行わなければならない。
  • 100時間以下であっても、週40時間を超える労働が1か月あたり80時間を超えたことにより疲労の蓄積が認められ、又は健康上の不安を有している労働者
    →面接指導あるいはそれに準じる措置を行うよう努めなければならない。

健康診断の受診を拒否する社員への対応

労働者の健康状態を調べ、疾病の兆候を早期に発見するには、健康診断が欠かせません。そのために、健康診断は法律で義務付けられているのです。

ただ、健康診断は、労働者の協力が必要。なので、会社の義務であるだけでなく労働者の義務でもあります。しかし、会社の義務違反に罰則があるのに対し、労働者の義務違反はペナルティがなく、「健康診断に行く暇がない」「仕事が忙しい」「病院が嫌い」など、様々な理由で受診を拒否する社員がいます。

しかし、受診を拒否されたまま放置すれば、会社の義務違反となります。その結果、健康被害が生じれば安全配慮義務違反の責任も生じます。このリスクを避けるため、会社は、健康診断の受診を拒否する社員を啓発し、健康診断の重要性について意識付けするなど、正しく対処せねばなりません。受診拒否を回避する対策は、会社が努力しなければならないのです。

まず、社員が健康診断の受診を拒否しないよう、予防策を講じてください。

  • 健康診断の費用をあらかじめ支払っておく
  • 健康診断の日時を指定し、業務量の調整をする
  • 健康診断のための有給休暇、半休の取得を推奨する
  • 健康診断を受診する社員の引継ぎ体制を整備する
  • 上司から健康診断を受けるよう声掛けさせる
  • 労働者の通院しやすい医療機関を指定する
    (労働者は医師を選択する自由があり、指定する以外の病院の受診結果を提出することも可能。その場合も、費用負担は会社がすべき)

これらの配慮を会社がしてもなお、健康診断の受診を拒否する社員に対しては、懲戒処分を下すなどの制裁が可能です。会社の配慮にもかかわらず健康診断を受けないのは、懲戒処分の理由となる企業秩序違反といえるからです。

ただし、懲戒処分を下すには、就業規則の根拠が必要となり、また、合理的な理由がある相当な処分でなければなりません。あまりに過大な制裁は、無効となるおそれもあるため注意が必要です。

まとめ

弁護士法人浅野総合法律事務所
弁護士法人浅野総合法律事務所

今回は、会社が、その社員に実施すべき健康診断の義務について解説しました。

健康診断を受けさせるのは、法律で定められた会社の義務です。会社は、労働者を健康で、安全に働かせなければならないという安全配慮義務を負っており、健康診断を受けさせなかったり、健康診断の結果を踏まえた正しい労務管理を行わなかったりすれば、安全配慮義務違反です。

安全配慮義務違反があって、労働者が健康を害してしまうと、慰謝料をはじめとした損害賠償請求により、思わぬ損失を被るおそれがあります。社員の健康を守るのは当然のこと、会社のリスクを未然に防止するためにも、労働安全衛生法を理解し、適切な健康診断を実施しなければなりません。

この解説のポイント
  • 会社は、雇入時の健康診断、定期健康診断など、健康診断を受診させる義務を負う
  • 健康診断を実施するだけでなく、その費用負担や実施時間などの配慮が必要となる
  • 健康診断は安全配慮義務の一環であり、違反があれば民事上、刑事上の重大な責任を生じる

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