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債権回収

連帯保証人をつけるポイントはこれ!債権回収に強い弁護士が解説【民法改正対応!】

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「債権を確実に回収するための手段とは?」、どのような手段が思い浮かびますか?

企業を経営する上で、悩みのつきないのが債権回収という分野です。

いざ債権を回収しようとしても、財産が全くない状態となってしまえば、回収不能です。このような緊急事態に効果を発揮するのが「担保」です。

不動産を担保とする抵当権など物的担保、保証人を担保とする人的担保がありますが、有効な担保設定に成功すれば、債権回収の不安なく本業に専念できます。

しかし、実際、多くの中小企業は、相手方企業との力関係、円満なビジネスなどの事情により、連帯保証人をとることを躊躇しているのが現実です。

取引先が実際に倒産等の危機に陥った場合、しっかりした「連帯保証」を取得しておくことは極めて効果的です。

今回は、連帯保証をとる際に企業が注意すべきポイントを、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 「保証」とは? 

「保証」とは、主たる債務者が債務を履行しない場合に、その債務を主たる債務者に代わって履行する義務を負うことをいいます(民法446条)。

保証人の行う「保証契約」は、債権者と保証人との間で締結する契約です。

したがって、法的には、債務者が関与しなくても、保証行為を行うことが可能です。

2. 「連帯保証」と通常の保証との違い

「連帯保証」とは、保証人が主たる債務者と「連帯して債務を負担する」保証をいいます。

「連帯して」という部分に特徴があり、これは法的に非常に難しい問題ですので、順に解説していきます。

連帯保証人については、「借金の肩代わりで自己破産した。」など、様々な噂が流れ、誤解されやすい部分でもありますが、企業経営においては重要な問題です。

 重要 

なお、企業間での取引において保証を行う場合、「商事保証」となります。

主債務者及び保証人が各別の行為によって債務を負担したときであっても、当該保証債務は各自が連帯して負担する「連帯保証」になります(商法第511条2項)。

2.1. 【連帯の意味①】「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」がない

連帯保証の場合には、通常の保証と異なり、「催告の抗弁」「検索の抗弁」のそれぞれの権利が認められていません。

保証には認められるこれら2つの抗弁権の意味は、次の通りです。

  • 催告の抗弁権
  • 債権者から保証債務の履行請求を受けた保証人が、債権者に対し、まず主債務者に債務の返済を請求するよう主張することのできる権利(民法452条)

  • 検索の抗弁権
  • 債権者から保証債務の履行請求を受けた保証人が、債権者に対し、資力のある債務者の財産に強制執行をするよう主張し、保証債務の履行を拒むことができる権利(民法453条)

催告の抗弁権とは「いきなり保証人である自分に請求しないで、先に、主債務者に請求してください。」という権利です。

検索の抗弁権とは「保証人である自分の財産から回収するのではなく、まずは、資力のある主債務者の財産から回収してください。」という権利です。

したがって、これらの抗弁権がない連帯保証人に対しては、いきなり保証債務の支払を請求することもできますし、保証人の財産から先に強制執行をすることも可能となります。

つまり、保証人が主債務者の代わりとなって、同等の責任を負うこととなるわけです。

2.2. 【連帯の意味②】保証人が複数いても「分別の利益」がない

保証人が複数いるケースでも、通常の保証人と連帯保証人とでは、取り扱いが異なります。

通常の保証の場合には、債権者は、複数人いる各保証人に対し、頭割りの金額の支払しか請求できません(民法456条・427条)。これを、専門用語で「分別の利益」といいます。

これに対し、連帯保証の場合には、債権者は、たとえ連帯保証人が複数人いても、1人の連帯保証人に対して、債権の「全額」の支払を請求することができます。

つまり、債権者側の企業からしますと、連帯保証をとる方が、単なる保証よりも人的担保としての価値が大きいということになります。

3. 連帯保証取得のとき注意すべきポイント

会社が、債権回収のために取引先から連帯保証を取得する際、注意すべきポイントについて、弁護士が解説します。

3.1. 連帯保証人の資力を調査する

まず、「誰を連帯保証人にすべきか。」という問題について、事前に十分検討しておきましょう。

連帯保証人の候補者には、次のような方が考えられます。

 個人による「連帯保証」の例 
  • 債務者会社の取締役
  • 親会社の役員
  • 子会社の役員
 法人による「連帯保証」の例 
  • 債務者会社の親会社
  • 債務者会社の子会社
  • 債務者会社の関連会社

いずれの候補を連帯保証人とするかを検討する際に必要となるのが、連帯保証人候補者の資力の調査です。

肩書きは立派でも、内情は「火の車」である人を連帯保証人にしても何の意味もありません。そこで、候補者の経済的状況を把握しましょう。

連帯保証人候補者の経済状況を確認する際、特にチェックすべきポイントは、次の通りです。

  • 候補者に収入がいくらあり、支出がいくらあるのか。
  • 候補者にいくらの借入があるか。
  • 候補者が預金や不動産等の資産を保有しているか。

各債務について、連帯保証をするのに十分な資力を有している個人ないし法人を連帯保証人としなければ、連帯保証を付した意味が失われますので、十分注意が必要です。

また、他の債権を保証している場合には、余力が十分残っているかを確認すべきです。

3.2. 保証意思を確認する

保証人が保証を行うためには、保証意思が必要です。すなわち、「債権を保証する。」という意思なしに署名押印をしたとしても、その保証契約がのちに無効だとしてトラブルの火種となります。

したがって、保証契約を締結する時点で、保証人の保証意思を、確実に確認しておかなければなりません。

連帯保証人が個人の場合、保証意思の確認は、次の手順で進めてください。

  1. 対面で署名、押印させ、本人確認を行う。
  2. 保証意思の確認を行う。
  3. 保証契約の内容を丁寧に確認する。
  4. 実印を押印させ、印鑑証明書を取得する。

次に、連帯保証人が法人の場合、保証意思の確認とは、会社内において、適切な意思決定がなされているかどうかを確認することを意味します。

すなわち、会社における意思決定機関である取締役会(もしくは株主総会)による保証契約締結の決定があるかどうか、議事録を取得することによって確認をします。

4. 経営者保証ガイドラインの概要(平成26年2月~)

今まで解説してきましたように、連帯保証は債権回収の方法としては極めて有効な手段の1つです。

有効な手段である分、例えば、会社や企業が破産した場合、連帯保証人は、連帯保証している会社・企業の莫大な債務をすべて支払わなければならないため、責任は非常に重いものになります。

そこで、平成26年2月1日より、会社の連帯保証人に過度な負担を負わせることを防止するため、ガイドラインの運用が開始されました。

この「経営者保証ガイドライン」の概要は、おおむね次の通りです。

  • 法人と個人が明確に分離されている場合には、経営者の個人保証を求めないこと
  • 多額の個人保証を行っていても、早期に事業再生や廃業を決断した際に一定の生活費等(従来の自由財産99万円に加え、年齢等に応じて100万円~360万円)を残すことや、華美でない自宅に住み続けられることなどを検討すること
  • 保証債務の履行時に返済しきれない債務残額は原則として免除すること

ただし、このガイドラインは、あくまで銀行等の金融機関からの融資における経営者保証を対象としたものです。

したがって、小規模の中小企業の場合ですと利用場面はかなり限られてきますが、金融機関の実務を知っておく上で、ガイドラインの内容を把握しておくことは大切です。

5. 民法(債権法)改正の動き

現在法務省は民法改正に向かって乗り出しています。実際に施行となるのは先の話ですが、「保証」の分野についても民法改正の影響を受ける可能性が高いとされています。

現在予定されている民法改正によれば、事業者の債務を保証する個人保証が無効となる可能性が高いといえます。

5.1. 個人保証は原則無効

事業者の債務を保証する個人保証のうち、経営者の個人保証、及び、経営者以外でも公証人の前で「保証人になる意思がある」と宣言して公正証書を作成した保証以外は、無効となる予定であるためです。

この改正は、経営者以外の、経営者の親族、友人などが依頼されて保証人となる場合、事業者の破産によって過大な責任を追及されるおそれがあることが社会問題となっているためです。

個人保証人が経営者である場合と、公正証書の作成まで行っている場合には、保証意思の確認が十分であって、例外的に個人保証を有効にしても構わないという趣旨です。

したがって、民法改正以降は、事業者の債務を個人保証する場合には、1か月以内の公正証書の作成が必須となることとなります。

連帯保証人を取得したい会社としては、保証人の保証意思確認を、公正証書によって行わなければならなくなります。

5.2. 債務者の説明義務

加えて、事業者が個人保証を依頼する場合には、当該個人に対して債務者の財産や収支、債務の状況、担保として提供するものがあるか等を説明しなければならないとされています。

そして、債務者が不実の説明をしたことによって保証人となった場合であって、債権者が、不実の説明のあったことを知っていたか、または知り得た場合には、保証契約が無効となるものとされています。

したがって、民法改正以降は、連帯保証人を取得したい会社としては、保証人となる者が、債務者から適切な説明を受けているかを確認しておく必要があります。

5.3. 民法改正以降の会社の対応

以上のことから、民法改正以降、既に解説した注意点である「保証意思の確認」「保証契約内容の丁寧な説明」という点が、今後はますます重要視されてくることとなります。

いずれも、経営者以外の個人が事業者の債務を保証する場合に、事後に事業者が破産した場合の責任を、充分に理解して進めてほしいという意味の改正となります。

今後の民法改正の動向によって、企業の連帯保証取得における方法や注意点も変わってきますので、今後の動きに注視してください。

6. まとめ

「連帯保証」とひとくちに言っても、締結する保証契約の内容によっては、注意すべきポイントも異なってまいります。

連帯保証を取得できたとしても、連帯保証人に資力がなければ、担保としての価値がありません。

実効的な債権回収を図るためには、法的観点からアドバイスのできる顧問弁護士に相談するのがよいでしょう。

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