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人事労務

サバティカル休暇とは?長期休暇を与える会社の5つのメリット

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サバティカル休暇(さばてぃかるきゅうか)という言葉を、最近、ニュースや新聞などでよく耳にします。

このサバティカル休暇とは、一般的に、会社に対して長期間勤務した従業員(労働者)に対して、恩恵として、会社(使用者)が、長期の休暇を与える制度のことをいいます。

会社に長期間にわたって貢献をした社員に対して、離職率の低下、会社への忠誠度の向上、長時間労働の是正などを理由として、リフレッシュのための休暇を与えることを目的としています。

サバティカル休暇は、長期間勤務すれば、お休みをいただけるという従業員(労働者)側のメリットはもちろんですが、長期休暇を与える企業(使用者)側にもメリットのある制度です。

そこで今回は、「サバティカル休暇」の内容、導入事例とともに、導入する企業側のメリットについて、企業の人事労務を得意とする弁護士が解説します。

1. サバティカル休暇とは?

サバティカル休暇とは、一定以上の長期間、会社に勤務し、貢献した社員に対して、会社が、1か月以上の休暇など、長期の休暇を与える制度のことをいいます。

サバティカル休暇の特徴は、休暇の利用目的が、特に定められていない点です。この点は、労働基準法(労基法)に定められた年次有給休暇(年休)と同様です。

一般的に、日本の会社に昔から導入されている例の多い休暇には、「ボランティア休暇」、「育児休暇」、「留学制度」など、利用の目的が限定されているものですが、サバティカル休暇は違います。

その代わり、どのような社員でも利用できるものではなく、会社の定めた一定期間の勤続の功労のある社員しか、サバティカル休暇の対象とはなりません。

2. 各国のサバティカル休暇の例

サバティカル休暇は、もともと、ヨーロッパ(欧州)を中心に導入された制度です。

欧州各国で導入されているサバティカル休暇の例には、次のようなケースがあります。

2.1. スウェーデンのサバティカル休暇

スウェーデンにおいては、国が導入する制度として、サバティカル休暇が用意されています。

スウェーデンでは、労働者は、手当の支給を受けながら、最長1年間のサバティカル休暇を取得することができます。

労働者がサバティカル休暇を取得している間は、会社は失業者を雇用することと定められていることから、国の失業対策の一環としても機能しています。

2.2. フィンランドのサバティカル休暇

フィンランドで導入されているサバティカル休暇は、じょぶろ^-テーション制度の1つとして導入されています。

フルタイムの労働者は「90~359日」の範囲で、長期休暇を取得することができます。

スウェーデンのサバティカル休暇と同様、休暇中は手当が支給され、サバティカル休暇を取得している労働者の代替要員としては、失業者があてられることとなっています。

2.3. フランスのサバティカル休暇

フランスにおけるサバティカル休暇の例は、勤務年数が3年以上であり、かつ、通算の勤務年数が6年以上で、かつ、過去6年間に、当該企業でサバティカル休暇の制度を利用していないことを条件に、6~11か月の休暇を取得できることとなっています。

サバティカル休暇の使途に制限はありません。

フランスのサバティカル休暇は、無給扱いとされています。

3. 日本のサバティカル休暇の導入例は?

日本でも、大企業を中心に、サバティカル休暇を導入している例があります。

日本でみられるサバティカル休暇の例は、例えば次のようなケースです。

3.1. ヤフー株式会社の「サバティカル制度」

ヤフー株式会社では、勤務年数が10年以上の正社員を対象として、2~3か月の範囲で取得可能なサバティカル休暇の制度を導入しています。

サバティカル休暇の期間中も、休暇支援金として、一定額を会社が支給することとされています。

年次有給休暇(年休)や積立有給休暇との併用も可能な制度とされています。

3.2. 株式会社リクルートテクノロジーズの「STEP休暇」

株式会社リクルートテクノロジーズでは、「STEP休暇」という名称の、サバティカル休暇の制度を導入しています。

「STEP休暇」は、勤務年数が3年以上の社員を対象として、3年ごとに最大連続28日間の長期休暇を取得できる制度です。休暇の利用目的に制限はありません。

休暇中も、応援手当として、一律30万円が、会社から支給されます。

また、株式会社リクルートテクノロジーズでは、これ以外に、未消化年休を40日を上限として積み立てる「ストック休暇」や、支えてくれる家族に感謝を示すために、家族の誕生日や結婚記念日などの記念日に年1日取得できる「サンクス休暇」などの制度を導入しています。

4. サバティカル休暇の企業側のメリット

サバティカル休暇を導入すると、従業員(労働者)は、一定の期間以上はたらき続ければ、まとまった休みがもらえますから、メリットがあることは明らかです。

長時間労働によって疲弊し、業務効率が落ちていた場合でも、サバティカル休暇によってリフレッシュすることができます。

サバティカル休暇をもらおうと、長期間勤務し、会社に懸命に貢献し、結果として、会社に対する忠誠度が上がることも期待できます。

そこで、このような労働者側のサバティカル休暇のメリットに加え、会社側にもあるサバティカル休暇のメリットについて、弁護士が解説します。

4.1. 長時間労働の是正

サバティカル休暇は、会社に一定の期間以上貢献した労働者に与えられます。ワークライフバランスを適切に保つためにも、サバティカル休暇は有効です。

会社に長年貢献してきた労働者は、その地位、役職も、ある程度責任のあるポジションにいることが多く、会社のために、残業を多くして、長時間労働となっているケースも少なくありません。

長時間労働が続けば、たとえ適切に残業代を支払っておりサービス残業ではなかったとしても、うつ病などのメンタルヘルスにり患したり、過労死、過労自殺、労災などのリスクが高くなっている状態です。

サバティカル休暇で、まとまった期間の休暇を得てリフレッシュすることによって、長時間労働を継続したことによる疲労を回復してもらうことは、会社としても安全配慮義務違反、職場環境配慮義務違反などの慰謝料を請求されないために重要なことです。

4.2. 業務効率の向上

長時間労働が続いていた場合はもちろんのこと、そうでなくても、同じ会社で働き続ければ、徐々に業務効率が低下しかねません。

やる気のある社員であっても、同じことを長期にわたって継続すれば、疲れがたまります。

サバティカル休暇によって心身を休めるとともに、会社の外で新しい経験をしてもらったり、新たな発見を得てもらったりすることによって、サバティカル休暇前よりもまして、会社の業務に集中してもらうことができます。

長期の海外旅行をしたり、ボランティアをしたり、他の企業で短期間働いたりといった、新しい経験をすることによって、かえって会社に対して大きな財産をもたらすことにつながるというわけです。

4.3. 育児・介護への配慮

少子高齢化が進行し、育児介護休業法の改正が行われるなど、育児、介護の負担の重い従業員(労働者)が増えている時代となりました。会社としても、労働者の育児・介護の負担に対して、配慮が必要となります。

サバティカル休暇は、このような育児・介護の負担の重い従業員(労働者)が、一定期間の間、「家族サービス」に時間を使うために利用することも可能です。

日本では、育児・介護などのやむを得ない理由ですら、「休みをとってはいけない。」という雰囲気があり、育児休暇、介護休暇などは、育児介護休業法に定められていても、なかなか取得が進まないものです。

その結果、育児・介護の必要から、やむなく会社を退職せざるを得ないという従業員(労働者)も増えています。

サバティカル休暇で、育児、介護に配慮をし、休暇を与えることによって、育児、介護を理由とする「育児離職」、「介護離職」を減らすことにもつながります。

4.4. 会社への忠誠度の向上

サバティカル休暇の制度が導入されている会社では、従業員(労働者)は、なるべく会社に長期間在籍しようとするでしょう。

長期間の休暇を得ることができるため、サバティカル休暇を取得できる程度の勤続年数となれば、サバティカル休暇を取得せずにすぐに離職してしまう社員も減少するという効果が期待できます。

すなわち、サバティカル休暇の制度を導入することによって、従業員(労働者)の会社への忠誠度が高まり、離職率の低下という効果が期待できるというわけです。

4.5. 企業のイメージアップ

サバティカル休暇は、ヨーロッパで発展した制度であり、日本で導入している企業はまだ多くはありません。

そのため、サバティカル休暇を導入していることにより、従業員(労働者)に対する福利厚生が充実していることをアピールすることができ、サバティカル休暇を、企業のイメージアップにつなげることができます。

ブラック企業による違法な長時間労働、残業代の未払、過労自殺など、労働問題が多くニュースになる中で、良好な職場環境を整備しているホワイト企業であることをアピールすれば、優秀な人材を獲得することにもつながります。

5. サバティカル休暇を導入するときのポイント

最後に、会社(使用者)が、サバティカル制度を導入するときの注意点、ポイントについて、弁護士が解説します。

サバティカル休暇は、労働基準法などの労働法をはじめとした法律にルールがあるわけではありませんので、どのような休暇制度とするかは、ポイントを踏まえながら、会社が決めなければなりません。

さきほど解説したような、長時間労働の是正、育児・介護への配慮、会社への忠誠度の向上など、サバティカル休暇を導入することによる会社側のメリットを享受できるよう、労働者から不公平、不平、不満、クレームの出ない制度にする必要があります。

5.1. サバティカル休暇は有給?無給?

サバティカル休暇は、労働基準法(労基法)をはじめとした、労働法に定められた制度ではありません。したがって、会社が労働者に対して、どれほど長期間勤務したとしても、サバティカル休暇を与えなければならない義務はありません。

したがって、サバティカル休暇を有給の休暇とするか、それとも、賃金の発生しない無給の休暇とするかは、サバティカル休暇の制度を定める会社の裁量に任されています。

労基法に定められた制度である年次有給休暇(年休)のように、有給であることを保証された制度ではありません。

5.2. サバティカル休暇の利用目的を制限できる?

サバティカル休暇は本来、ヨーロッパ(欧州)に導入されている例を見て頂ければわかるとおり、長期間の功労者に対して恩恵として与えられるものであって、利用目的は制限されていません。

しかし、さきほど説明しましたとおり、サバティカル休暇は、法律上義務付けられた制度ではありませんから、会社が、利用目的に制限を加えることもまた、自由に可能です。

5.3. サバティカル休暇をとりやすくする

日本では、依然として年次有給休暇(年休)の消化率はそれほど高くなく、「休むことは悪だ。」という文化が根強くあります。

会社の他の従業員(労働者)が忙しくはたらいているにもかかわらず休暇を取得すると、白い目で見られ、社内の人間関係も悪くなり、職場いじめ、パワハラ、セクハラなどの対象ともなりかねません。

サバティカル休暇を導入する場合にも、サバティカル休暇をとりづらい雰囲気が醸成され、サバティカル休暇をとった社員がいじめられるようでは、折角の制度も効果を発揮することができません。

会社が率先して、十分な功労を示した社員がサバティカル休暇をとることを推奨することによって、サバティカル休暇をとりやすい雰囲気づくりをすることが重要です。

6. まとめ

今回は、最近よくニュースなどで耳にする「サバティカル休暇(さばてぃかるきゅうか)」について、その内容と、導入をする際の企業側のメリット、注意点について、弁護士が解説しました。

サバティカル休暇は、法律上、労働者に必ず与えなければならないものではありません。有給休暇とは異なり、与えないこともできますし、無給とすることも、利用目的に制限を加えることもできます。

一方で、サバティカル休暇を有効に活用すれば、会社にとっても大きなメリットがあります。サバティカル休暇の導入をお考えの企業の経営者の方は、会社の人事労務を得意とする弁護士に、お気軽に法律相談ください。

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