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債権回収

「何を担保にとる?」決定する際、検討すべき5ポイント

更新日:

債権回収の際に、回収率を上げるために重要となるのが「担保」の存在です。

担保・保証が存在する場合には、他の債権者に先立って、優先的に債権を回収できるためです。

しかし、担保・保証は、債権が発生する時点、すなわち、契約を締結して取引関係に入る時点で考えなければならないことです。

いざ、債権が未回収となってから「担保をとっておけばよかった・・・。」と嘆いても、もはや後の祭りです。

担保、保証を取る際に、企業経営者の悩みの種は、「何を担保にとるか?」という問題点でしょう。

この選択が、後の債権回収の実効性に大きく影響します。そこで、担保・保証の機能をきちんと理解した上で、数ある選択肢の中から、「何を担保にとるか?」を適切に判断できるよう、検討要素を解説します。

今回は、債権回収の実効性を上げるための担保について、担保の対象を決める際の重要な判断材料を、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. なぜ担保が必要なの?

担保とは、万が一債権が未回収となってしまった場合に、債権者が債権を回収できるよう、債権者に対して提供される人や物のことをいいます。

担保は、債務者が不動産、動産を提供する場合だけでなく、債務者以外の第三者が債権者に対して提供するケースも少なくありません。

例えば、債務者以外の第三者が自身を担保とする連帯保証人が挙げられますし、また、債務者以外の第三者が、自分の土地を担保物件として差し出すケースもあります。

なお、債務者以外の第三者が担保を差し出すケースを「保証」といい、この「保証」には、債務者の依頼に基づいて行われる場合と、債務者の依頼がない場合とがあります。

いずれにしても、保証は、保証人と債権者との間の契約で可能であるということです。

債務者は、担保を提供しなければならない義務はありませんが、担保を提供することによってお金を借りやすくなります。

事業者の例で考えれば、担保を差し出した方が、資金を融資してもらいやすくなるというわけです。

2. 担保物件を選ぶときの判断ポイント

担保物件を選択する場合に、債務者の財産、第三者の財産いずれも含めて、いくつかの選択肢があるケースも少なくないのではないでしょうか。

たとえば一般的に、次のような物が、担保物件の候補として列挙できます。

 例 
  • 不動産(土地・建物)
  • 船舶、自動車、機械
  • 第三者に対する債権
  • 在庫商品

リスト化して列挙することができたとしても、債務者も、すべての対象に担保を設定することを許してくれるわけではありませんから、債権者としては適切な対象を選定しなければなりません。

担保物件としてどの対象を選択するのが適切であるかどうかは、ケースバイケースの対応が必要であり、特殊なケースもあるため、この場で断定することはできません。

ただ、考慮すべき判断要素はいくつかありますので、ポイントを挙げて解説していきます。

2.1. どのようにお金に変えるのか

担保の機能として、万が一債務が未払となって、債権回収の必要があるとなった場合に、すぐにお金に換えて(換価して)、債権回収を図るということが最重要となります。

つまり、担保物件を処分してお金に換え、このお金から、他の債権者より優先して、債権回収をすることができるというのが、担保の非常に重要な機能です。「優先弁済的効力」と言います。

したがって、債権回収の際に、どのようにお金に換えることができるのか、という観点を、担保物件を選択する際の判断要素の1つとして考えましょう。

どれほど価値が高いものに担保設定できたとしても、お金に換えるのに非常に多くの手間がかかったり、そもそもお金に換える方法がなかったりといった場合、担保の機能を果たすことができません。

例えば、次のような担保物件は、担保設定をしたとしても担保の機能を果たさないおそれがあり、担保として選択すべきではないといえるでしょう。

  • 交通の便が悪い、立地条件が悪いなど、買い手が付きづらい不動産
  • 特定の人にしか有用でない動産
  • 商品の相場がなく、価値の判断が困難な動産

また、処分方法を用意することが簡単かどうかも検討しておいてください。

いざ担保物件を売却しようとしても売買方法のわからないような特殊な物品の場合には、担保としての機能を果たすことが困難です。

2.2. 価値があるかどうか

そもそも、担保としての機能を果たすためには、債権額と同等か、それ以上の価値が担保物件に存在する必要があります。担保物件をお金に換え、そこから債権回収を図るわけですから、当然のことといえるでしょう。

価値を算定する際に、市場が形成されて取引の活発なもの、例えば、証券・株式などを担保にとる場合には、価値の把握が容易です。

これに対して、よく担保物件に選択される、「不動産」の場合には、価値の把握は、一般人では容易ではなく、不安な場合には、不動産鑑定士などの専門家に依頼するのがよいでしょう。

ただし、不動産の価値は高額になりやすく、担保としての価値が認められやすい反面、事情によっては大幅に変動することも予想されます。

担保設定時の価値を維持し続けることを前提として担保物件として選択するのは危険です。

以上のことから、「価値が高ければ高いほど良い!」という発想は安易であると言わざるを得ません。

価値があるかどうかは、1つの判断要素ではありますが、絶対的なものではなく、「処分できるかどうか。」など、他の考慮要素ともバランスよく検討してください。

2.3. 債務者へのプレッシャーが強いか

債務者に対して、債務を支払うよう強いプレッシャーをかけることもまた、担保の1つの機能であるといえます。

たとえば、担保の中には、担保として提供された担保物件を債権者の手元で留置しておくことによって、債務の支払を間接的に強制するという「留置的効力」を有するものもあります。

この例からもわかる通り、そもそも債務が未払にならない方がよいわけであって、そのためにも、債務者に対するプレッシャーがどの程度強いか、という点もまた、担保物件を選択する際の判断要素の1つとなります。

例えば、次のような担保物件は、債務者に対するプレッシャーが非常に強いといえるでしょう。

  • 債務者の本店所在地の不動産(土地・建物)
  • 事業継続に必須の機械や在庫商品

特殊な例としては、事業継続に必須となる知的財産権に担保を設定するという方法も考えられます。

2.4. 担保を設定する権利があるか

どれだけ担保として有用なものであったとしても、他人の物に担保を設定することはできません。担保として提供するためには、担保を提供する債務者ないし第三者に、担保を設定する権利がなければなりません。

そのため、担保提供を受ける場合には、「その担保物件が誰の物であるか?」を、可能な限りの方法で調査しなければなりません。

例えば、不動産や船舶、自動車などのように、登記による公示制度が確立している物の場合には、登記を確認し、担保提供者に担保を設定する権利があるかどうかを確認しなければなりません。

この判断要素において、最も気を付けなければならないのが、在庫商品などの動産に対して担保を設定するケースです。

というのも、動産の場合には、誰の物かを見た目で判断することは困難であり、債務者の工場に置いてあったとしても、債務者の物ではないケースも少なくないためです。

2.5. 担保物件の現物を確認したか

担保物件の提供者にとって、担保を提供しなくても取引が可能なのであればそれに越したことはありません。

あくまでも、取引において担保を提供しなければならない義務があるわけではありませんから、債務者側としても、担保を提供してまで行いたい取引なのかどうかを考えることとなります。

担保を提供してもらうことは、大変なことで、書類上で担保を提供してもらえれば、すなわち、担保権設定契約書を締結できれば、それで安心してしまう債権者も多いのではないでしょうか。

しかし、担保の現物を見るまでは決して安心してはなりません。書類上の情報とは異なり、現物が、「価値」「処分の容易さ」の両面において、債権者に不利益な状態となっているケースも少なくないためです。

したがって、担保物件を選択する際の判断要素の1つとして、現物を見てチェックすることができるものであるかどうかを検討するようにしてください。

3. リストアップすべき担保物件とメリット・デメリット

ここからは、以上の判断要素を考慮した上で、担保物件として具体的に検討できる物ごとに、そのメリット、デメリットを解説していきます。

それぞれ、個別のケースに合わせてリストアップし、順に検討してみてください。

3.1. 現金

現金に対して担保設定をするためには、保証金担保契約を締結する方法によります。

現金に対して担保設定をする場合のメリット、デメリットは次のとおりです。

メリット

現金を担保とする場合、価値の評価が容易であり、簡易が楽であるという点が最大のメリットとして挙げられます。また、将来にわたっても価値が大きく目減りする可能性はありません。

デメリット

一定額の現金をロックされてしまうことから、資金の流動性が失われるため、債務者に受け入れてもらうことが非常に困難である点がデメリットとして挙げられます。

3.2. 売掛金等の債権

債権に対して担保設定をする場合には、債権譲渡担保の方法によることとなります。

売掛金等の債権に対して担保設定をする場合のメリット、デメリットは次のとおりです。

メリット

「取引先に迷惑がかかる。」といった理由によって、債務者に対して強いプレッシャーを与えることで、債権回収の実現を図ることが可能です。

デメリット

第三債務者の債務者に対する抗弁権について、原則として引き継ぐこととなることから、これらを調査しなければなりません。

3.3. 在庫商品

3.4. 株式、有価証券

3.5. 不動産

不動産に対して担保設定をする場合には、抵当権設定契約を締結し、抵当権設定登記をする方法によります。

不動産に対して担保設定をする場合のメリット、デメリットは次のとおりです。

メリット

不動産は、価値が高い場合が多く、高額の債権を回収することができます。

デメリット

他の金融機関などが借入の担保としている場合など、担保余力が残っていない場合が多くあります。

そのため、価値を適切に把握するために、現地調査、専門家による評価などの手間がかかるケースが少なくありません。

3.6. 車両、機械

車両、機械に対して担保設定をする場合には、譲渡担保契約を設定し、確定日付をとるようにします。

登記・登録などの公示制度がある場合には、登記・登録が債権者に変更されていることを確認するようにしてください。

公示制度がない場合には、担保対象の物品に対して表示をするとよいでしょう。これらの公示、表示は、第三者が担保として、誤って二重に担保設定してしまうことを防ぐ効果があります。

車両、機械に対して担保設定をする場合のメリット、デメリットは次のとおりです。

メリット

担保対象となる車両、機械が、債務者の事業に利用されている場合には、「債権回収を実行されると事業の継続が不可能となる。」ということから、債務者に対して大きなプレッシャーをかけることができます。

デメリット

事業に用いる機械などは、用途が限定されていることから、処分先もまた限定され、お金に換えることが困難な場合があります。また、中古となると価値が大幅に値下がりすることが予想されます。

4. まとめ

今回は、「何を担保にとるべきか?」という債権回収の初期における困難な問題をケースバイケースで判断できるようにするため、判断要素を解説しました。

ただし、担保物件として何が適切であるかどうかは、担保物件それぞれの個別の性質をもとに考えなければなりませんから、最終的には個別の判断によらざるを得ません。

以上の考慮要素、メリット・デメリットを考慮した上で、個別の判断に悩む場合には、債権回収を得意とする弁護士へご相談ください。

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