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企業法務

株主総会を簡略化するために、省略できる手続とは?

更新日:

株主総会の集中日が近づいています。株主総会の準備に追い立てられている担当者の方も多いのではないでしょうか。

株主総会を、法律を守ってきちんと開催しようとすると、日程調整から会場手配、招集手続まで、多くの手間がかかります。

とはいえ、株主総会を行わずに放置しておけば、後にトラブルとなりかねません。

株主総会は開催したいけれども、できるだけ費用と手間を掛けたくないという会社、経営者の方は、株主総会の簡略化についてきちんと理解しておいてください。

今回は、実際に認められている株主総会の3つの省略、つまり、招集手続、決議、報告をそれぞれ省略する方法について、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 株主総会の簡略化が望ましいケースとは?

今回解説する株主総会の簡略化のためには、株主全員の同意が必要であったり、定款に記載しておいたりする必要があります。

そのため、そもそも株主の意向を確認することに一定の時間がかかるというケースでは、株主総会の簡略化が難しいケースもあります。

では、株主総会の簡略化が望ましいのはどのようなケースかというと、次のように、株主の属性が一定の範囲におさまっており、株主の同意がとりやすい場合です。

  • 家族経営であり、株主が親族しかいない会社
  • 完全子会社であり、親会社がその株式の100%を保有している会社
  • ベンチャー企業であり、株主が経営陣のみ(もしくは社長のみ)である会社

なお、次で解説していく決議の省略(書面決議)は、定款に記載しなければ行うことのできない、いわゆる「相対的記載事項」ですが、その他の省略、簡略化の方法をとる場合であっても、できる限り株主に事前に説明できるよう、定款に記載しておくことがオススメです。

2. 株主総会を簡略化するメリット

株主総会を、簡略化された手続きで進めることには、次のようなメリットがあります。

上記のように、株主総会を簡略化することが望ましいケースでは、積極的に、株主総会の簡略化、手続の省略を活用しましょう。

 株主総会簡略化のメリット 
  • 意思決定のスピードを早くすることができる。
  • 緊急事態に即座に対応することができる。
  • 招集手続きにかかる手間、費用(コスト)を削減できる。
  • 手続違反によって株主総会が違法、無効となることを予防できる。

株主総会を簡略化、省略しても、法律の手続きにのっとって適切に進めれば、株主総会を開催したことに変わりはありません。

3. 招集手続の省略(簡略化)

会社法のルールによって、株主総会を開催するときには、次の期限までに、株主に対して「招集通知」を送らなければならないものとされています。これが「株主総会の招集手続」です。

会社の種類 期限
公開会社 2週間前
非公開会社 1週間前

これに対して、次に解説するような、「招集手続きの省略(簡略化)」が検討できます。

3.1. 非公開会社の期間短縮

定款で、株式の譲渡が制限されている会社を、「非公開会社」といいます。

非公開会社であり、かつ、取締役会を設置していない会社は、定款で定めておくことによって、さきほど解説しました招集手続の期間を、株主総会開催の日より1週間を下回る期間に短縮することができます。

この期間短縮は、「相対的記載事項」といって、定款に定めておかなければ活用することができません。

3.2. 招集手続自体の省略

以上で解説しました、招集手続の期間を短くする方法に加えて、株主全員の同意がある場合には、招集手続自体を省略できます。

つまり、招集手続を行わなくても株主総会を開催することができるということです。

本来であれば招集手続にかかる時間をなくすことで、株主総会による意思決定をスピーディに行い、緊急時の対応を行うことができます。

 参考 

ただし、書面投票、電子投票の制度を利用しているときは、招集手続の省略をすることができません。

次で解説するこれらの「決議の省略(簡略化)」をしている場合、招集手続を省略してしまうと、株主の意思表示の機会を奪うことになりかねないからです。

4. 決議の省略(簡略化)

株主総会の決議を省略(簡略化)するため、法律上認められた制度に、「書面投票制度」と「電子投票制度」の2つがあります。

株主全員が直接株主総会に参加できないような、株主が散らばっている会社では、「決議の簡略化」のために活用を検討すべきでしょう。

株主総会に参加できない株主が多く、定足数に満たない場合であっても、法律上、株主総会の開催が必要となるからです。

4.1. 書面投票制度

書面投票制度は、取締役会もしくは取締役が、株主総会に出席しない株主が、書面により議決権行使をすることができる旨を定めることで利用できます。

株主は、株主総会の直前の営業時間の終了時までに、会社に書面を送付することで、議決権を行使します。

議決権を行使するための書面を送付しなければならないため、さきほど解説した招集手続を省略することはできません。

4.2. 電子投票制度

電子投票制度は、取締役会もしくは取締役が、株主総会に出席しない株主が、電磁的方法によって議決権行使をすることができる旨を定めることで利用できます。

書面投票制度と比べて、紙媒体での資料を減らすことができることから、印刷代、郵送代など、多くのコスト(費用)を節約することができるというメリットがあります。

会社が、電子投票制度を利用するためのウェブサイトを準備して、株主の意思表示をしてもらうことが一般的な方法です。

4.3. 決議を省略しても議事録は必要

株主総会の決議を省略した場合であっても、株主総会が開催されたこととなることは変わりありません。そのため、通常と同様、議事録が必要となります。

株主総会の決議を省略したときの、議事録に記載しておかなければならない事項は、次のとおりです。

 議事録の記載事項 
  • 株主総会の決議があったものとみなされた事項の内容
  • 前号1の事項の提案をした者の氏名又は名称
  • 株主総会の決議があったものとみなされた日
  • 議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名

また、招集手続のときに参考資料を交付したり、同意をした旨の書面を保管したりしておかなければならないという、通常の株主総会の決議にはない煩雑な手続が加わるため、活用時には注意が必要です。

5. 報告の省略(簡略化)

取締役は、株主から、経営の委託を受けている関係にあります。

そのため、株主総会において、取締役は、経営に関する事項について、報告をしなければなりません。

この報告を省略することができる場合には、簡略化して、意思決定をスピーディに進めることができます。

5.1. 報告を省略する具体的方法

取締役が、株主全員に、株主総会で報告すべき事項を通知し、株主総会で報告しないことについて、株主全員が同意した場合、株主総会の報告を省略することができます。

この場合の株主全員の同意は、さきほど解説した、書面または電子投票の方法によって行います。

5.2. 株主総会自体の省略

さきほど解説しましたとおり、株主総会における報告を省略するためには、書面投票、電子投票の方法を併用することとなります。

そこで、決議事項については書面投票、電子投票の方法を使うことによって、株主総会自体を省略することができます。

5.3. 報告を省略しても議事録は必要

株主総会の報告を省略した場合であっても、株主総会が開催されたこととなることは変わりありません。そのため、通常と同様、議事録が必要となります。

株主総会における報告を省略したときの、議事録に記載しておかなければならない事項は、次のとおりです。

 議事録の記載事項 
  • 株主総会への報告があったものとみなされた事項の内容
  • 株主総会への報告があったものとみなされた日
  • 議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名

6. まとめ

今回は、特に同族会社や100%子会社、ベンチャー企業などで活用をすべき、株主総会の簡略化、手続の省略について、弁護士が解説しました。

重要な事項について、株主の意向を聞かないようでは、経営者としての責任を問われかねませんし、M&Aや事業譲渡などの際、重要な決定に株主総会議事録がないようでは問題視されかねません。

スピーディな意思決定を行い、経営のスピードを向上させるため、会社法で許された省略、簡略化の方法を理解し、準備しておきましょう。

株主総会について、法律を守って適切に進めるためには、企業法務を得意とする弁護士にご相談ください。

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