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IT法務 契約書

ドメイン譲渡契約書と、ドメイン・サーバー代行契約の注意点

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インターネットが一般に普及し、ビジネスにも当たり前に活用される社会になりました。1社に1つホームページは、もはや当たり前の時代です。

「検索順位でどれだけ上に出てくるか。」、という「SEO(検索エンジン最適化)」の点からすると、上位に表示されているホームページには、集客をして売上を上げるだけの財産的価値が認められます。

「どのホームページが価値があるか(上位表示されるか)」は、「ドメイン」の価値に反映されます。そのため、上位表示されるホームページのドメインが、価値をもった財産として、売買・譲渡の対象となるわけです。

さらに、ホームページを持つのが当たり前とはいえ、「ドメイン」「サーバー」と言われてもなかなかピンとこない経営者もいらっしゃるのではないでしょうか。

ウェブの知識、経験に乏しい会社は、ホームページ制作業者などに、「ドメイン」や「サーバー」の契約を委託するケースもあります。

今回は、「ドメイン譲渡契約書」の簡単なチェックポイントと、ドメイン・サーバーの代行契約を結ぶときに注意しておくことを、IT法務を得意とする弁護士が解説します。

1. ドメインの譲渡とは?

「ドメインの譲渡」とは、「ドメインの移管」「ドメインの名義変更」などともいいます。

「ドメイン」を使用する権利を、第三者に対して有償、または無償で譲渡をすることを意味します。

「ドメイン」を使用しなくなったけれども、ただ捨ててしまうよりは、「ドメイン」を欲しがっている誰かに譲渡したいという場合や、高い価値のある「ドメイン」をどうしても譲渡してほしいという場合に、「ドメイン」の譲渡が行われます。

1.1. ドメインとは?

「ドメイン」とは、インターネットに接続しているパソコンの住所をいいます。

そのため、全く同一の「ドメイン」は1つしか存在しません。

「.com」「.co.jp」「.net」などが有名ですが、インターネットの普及により利用者が拡大し、近年では、「.tokyo」「.shop」など新しいドメインが続々登場しています。

1.2. なぜドメインが譲渡の対象となる?

「ドメイン」は、世界に一つしか同じものがないことから、信頼の証となります。

独自の「ドメイン」を持ってビジネスを行えば、それだけ信頼性はアップしますし、その「ドメイン」についた信用は、「ドメイン」の価値として高く評価されます。

そのため、価値が高く評価される「ドメイン」は、売買・譲渡の対象となるのです。

2. ドメイン譲渡契約書の具体的な内容

「ドメイン」の譲渡を実際に行う場合には、「ドメイン譲渡契約書」を締結して手続きを行うのが通常です。

「ドメイン譲渡契約書」の必要性について解説した上で、次に、「ドメイン譲渡契約書」の具体的な条項例について、弁護士が解説していきます。

2.1. なぜ契約書が必要なの?

譲渡契約は「あげます。」「もらいます。」という口頭の合意だけでも成立します。売買契約も同様に、「売ります。」「買います。」という口頭の合意だけで成立します。

しかし、契約書を作成しなければ、トラブルの際に、自身に有利な証拠がなにも残っていないということになりかねません。

トラブルが起こった後になって、契約相手の責任を追及しようとしても、契約書なしには裁判などで勝つことは困難です。

「ドメイン譲渡契約」の場合、「ドメイン譲渡契約書」がなかった場合には、次のようなトラブルが考えられます。

  • ドメイン代金を支払ったのに、ドメイン移管に必要な情報を教えてもらえず、連絡が途絶えた。
  • ドメインのパスワードだけ抜き取られ、代金が未払いのままである。
  • 売買の対象となったドメインの価値が偽装されていた。

「ドメイン譲渡契約書」をきちんと作成し、上記のリスクを回避しましょう。なお、ドメイン管理事業者によっては、オンライン上での契約手続ができるケースもあります。

2.2. 具体的な条項例

そこで、次に、「ドメイン譲渡契約書」の具体的な条項について、弁護士が解説します。

2.2.1. 目的・定義

一般的な契約書と同様に、目的規定、定義規定などを記載するのが通常です。

目的規定では、契約当事者間で「ドメイン」の譲渡を行うことを定めましょう。

契約書内に複数回出てくる単語がある場合には、定義規定としてまとめて説明しておくのがわかりやすいです。

2.2.2. 譲渡対象となるドメインの特定

譲渡対象となる「ドメイン」を特定する条項を記載しておきましょう。

譲渡対象となる「ドメイン」が特定されていなければ、せっかく契約書を作成しても、どのドメインを譲渡するのかがわからず、全く役に立たないものとなりかねません。

譲渡対象となる「ドメイン」の特定方法は、ドメイン名、移管前のドメイン管理事業者などを記載することで容易に特定ができます。同じ「ドメイン」が世界に1つしかないためです。

2.2.3. 譲渡代金

「ドメイン」の譲渡代金を定める条項を記載します。譲渡価格に加えて、ドメイン移管に必要な費用を誰が負担するかについても定めておきましょう。

ドメイン譲渡に必要となる費用については、後ほど詳しく解説します。

費用の支払を忘れてしまうと「ドメイン」が削除される可能性もあるため、ルール作りは慎重に対応してください。

2.2.4. 譲渡日・譲渡方法

「ドメイン」の譲渡日と譲渡方法を契約書に明記します。

特に、譲渡方法については、後ほど詳しく解説するとおり、ドメイン管理事業者によって手続きがさまざまです。

事前にきちんと理解して「ドメイン譲渡契約書」に明記しておかなければ、売主が義務を果たさず、代金を支払ったにもかかわらず「ドメイン」が利用できないといった事態になりかねません。

2.2.5. 善管注意義務

ドメイン譲渡契約が完了した後、「ドメイン」の移管手続に一定の期間がかかる可能性があります。

善管注意義務とは、この一定期間の間、「ドメイン」の売主が「ドメイン」をただしく管理しておくことを義務付ける条項です。

なお、ドメイン移管までの期間のドメイン使用料の支払を怠ると、「ドメイン」が利用できなくなってしまうおそれがあるため、ドメイン使用料の支払義務者を契約書で明確に定めておきましょう。

2.2.6. 秘密保持義務

ドメイン譲渡を行う場合には、企業の秘密に関する情報や個人情報をやりとりしなければならない場合があります。

特に、「ドメイン」の譲渡に付随して、その「ドメイン」で運営していた事業の譲渡を行う場合、営業秘密を漏らしてはならないという内容を明記しておいてください。

2.2.7. 契約解除と損害賠償

一般的な契約書と同様、「契約違反」など、契約を継続できない事情がある場合には、契約を解除することができるという内容の規定、契約違反があった場合に、負った損害の賠償請求ができるという内容の規定を定めておきましょう。

2.2.8. 誠実協議、合意管轄

一般的な契約書と同様、トラブルがあった場合には誠実に協議するという内容、協議で解決できなかった場合の裁判管轄について定めておきましょう。

インターネット上でドメイン譲渡が完結する場合、合意管轄が、譲渡元の本店所在地と定められていた場合、裁判をすることが事実上困難となるおそれがあり、注意が必要です。

3. ドメイン譲渡契約で注意すべきポイント

次に、「ドメイン譲渡契約」を実際に行うとき、注意すべきポイントを解説します。

ドメイン譲渡契約を行い、事前・事後の手続きを正しく行うことによって、「譲渡契約を締結して代金を支払ったのに、ドメインを利用できない!」といった最悪のケースを回避しましょう。

3.1. どうやってドメイン譲渡を行うのか

取得したい「ドメイン」があるけれども誰かに既に使用されてしまっているといったケースはよくあります。

短くてわかりやすい「ドメイン」など、人気の「ドメイン」はすぐに誰かに取得されてしまいます。

どうしてもほしい「ドメイン」があり、「ドメイン」の譲渡を検討する場合に、「ドメイン」の譲渡は、次のような方法で行われます。

  • ドメイン譲渡の専門サイトで検索する。
  • 欲しいドメインの現在の所有者をWhois情報で調べて連絡する。

「ドメイン」の現在の所有者を調査して、直接連絡して売買交渉を行う方法があります。

「ドメイン」の現在の所有者は、「aguse.jp」などのWhois情報を調査するウェブサイトのサービスによって、調査することが可能な場合があります。

ただし、ドメイン契約を外部業者に委託しておこなっていた場合には、本当の所有者がWhois情報に記載されないため、限界があります。

ドメイン譲渡の専門サイトも多くできており、価値の高いドメイン、人気のドメインほど高額で売買が行われています。

3.2. ドメイン所有者情報の変更が必須!

「ドメイン」を譲渡する契約を締結したところで、その契約だけでドメインを利用できるようになるわけではありません。

譲り受けた「ドメイン」を利用するためには、「ドメイン」の所有者情報を変更する必要があります。

そして、「ドメイン譲渡契約書」でも、このことを売主に対して義務付けをしておかなければ、最悪のケースでは、代金を支払ったのに「ドメイン」が利用できないというケースも想定されます。

「ドメイン譲渡契約書」を締結する前に、「ドメイン」の名義変更の具体的な方法を確認しておくと共に、契約の両当事者の間で合意しておかなければなりません。

加えて、「ドメイン」の名義変更に必要となる書類・情報を忘れずに取得しておくようにしましょう。

3.3. ドメイン管理事業者が異なる場合

同一のドメイン管理事業者の間で「ドメイン」の譲渡を行う場合には、そのドメイン管理事業者の定めた手続きにしたがって、必要書類や署名捺印などを進めれば、ドメイン譲渡を正しく行うことができます。

これに対して、売主、買主のドメイン管理事業者が異なる場合には、まず、「ドメイン譲渡が可能か?」を事前に検討しなければなりません。

「ドメイン」の種類によっては、買主側の指定したドメイン管理事業者が、管理の対象外としているおそれがあり、せっかく「ドメイン譲渡契約書」を締結しても、「ドメイン」の譲渡ができなくなってしまうおそれがあるためです。

ドメイン管理事業者が管理できるドメインの種類は、事業者が公表している「利用規約」によって明らかにされています。「.com」[.jp」といった有名なドメイン以外のマイナードメインの場合、念のため確認しておくとよいでしょう。

3.4. ドメイン譲渡契約に必要となる費用

ドメイン譲渡契約を締結する際には、ドメイン譲渡契約に必要となる費用についても事前に把握しておくようにしましょう。

ドメイン譲渡契約に必要となる費用は、譲渡契約書に定められた代金は当然ですが、それ以外に、ドメイン管理事業者に対して支払う、ドメイン移管の費用がかかるのが一般的です。

ドメイン移管のための費用についても、「ドメイン譲渡契約書」で、負担者を明記しましょう。

ドメイン契約は、継続的にドメイン費用を支払わなければ、「ドメイン」が削除されてしまうおそれがあります。

折角、ドメイン譲渡契約をするのに、対象となるドメインが「費用の支払い忘れ」によって削除されてしまったというのでは元も子もありません。

ドメイン費用の支払い忘れによるドメインの削除を回避するためにも、いつまでの期間のドメイン費用を売主が負担し、どの時点以降の費用を買主が負担するかについて、契約書に定めておいた方がよいでしょう。

「ドメイン譲渡契約書」で、ドメイン費用の負担期間を定めておけば、いざどちらかの契約当事者がドメイン費用を支払い忘れた場合にも、責任追及が容易になります。

4. ドメイン、サーバーの代行契約

「ドメイン」を自社で取得せずに、外部の業者に代行してもらうことがあります。サーバーの契約についても同様です。

委託先は、ウェブ制作会社であったり、ホームページの保守会社であったりすることが多いです。このような場合に、代行契約書において注意しておかなければならない点を、簡単に解説しておきます。

4.1. 代行契約したドメイン、サーバーの権利帰属

代行契約とは、あくまでも本人となる会社に代わって取得、契約を行うだけですので、取得した「ドメイン」や契約したサーバーの所有権、利用権などの権利は、本人となる会社に帰属します。

このことを契約書において明記しておかなければ、代行取得した会社が権利を主張するようになっては大変です。

4.2. 責任追及と免責条項

ウェブの知識、経験が少ないと、「代行取得してもらったドメインが表示されない。」「サーバーが利用できない。」といった場合に、誰の責任であるのかが、ただちにはわからないことが多いのではないでしょうか。

取得してからしばらくの間は一時的に利用できない可能性があるなど、必ずしも代行業者に責任追及をできないケースもあります。

免責条項において明記されているのが通常でしょう。

また、「ドメイン」は世界に1つしか同じものがないため、取得が遅れると、希望した「ドメイン」を取得できないことがあります。

代行業者が取得をする期限を設け、取得が遅れた場合の責任追及がどの程度できるのかを明確にしておくことがオススメです。

5. まとめ

今回は、「ドメイン」という、インターネット業界に特有の単語を中心に解説してきました。

今やインターネットは一般に幅広く普及しており、会社がビジネスを行うには必要不可欠なものとなりました。

ウェブやITに関する知識、経験があまりないからといって、インターネットの隆盛を避けて通ることはもはや不可能です。「ドメイン」に関する契約を行う際にも、法律、契約書に関する最低限の理解が必須となります。

「ドメイン」をはじめ、ITに関する契約書を作成することとなった場合や、相手方当事者から提案された契約書を修正することとなった場合、IT法務に詳しい弁護士におまかせください。

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