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契約書

契約期間の定め方と、契約書の「中途解約条項」

更新日:

契約書によって定める契約の内容によっては、「契約期間」を定めておいた方が良い場合があります。

「契約期間の定め方をどのようにすべきでしょうか?」といった法律相談に対して、具体的な条項と共に、弁護士が解説していきます。

「契約期間」の定めをする場合には、次の3点に注意してください。

  • 始期・終期の定め方
  • 更新条項の有無、定め方
  • 中途解約条項の有無、定め方

一方で、契約の内容・性質によっては、「契約期間」を定める必要がない契約書もあります。

「契約期間の定めを記載した契約書を作ったけれども、途中で解約をしたい。」と弁護士に法律相談に来られる会社様も少なくありません。

「契約期間」や「中途解約」についてのトラブルを回避するためにも、契約書作成の段階から、中途解約することを想定した条項を記載しておくべきです。こちらも、具体的な条項と共に解説していきます。

今回は、契約書における「契約期間」の定め方と、中途解約のポイントを、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 契約期間を定める必要がある?

まず、「契約期間」の定め方を具体的に解説する前に、大前提として、そもそも「契約期間を定める必要があるか?」を検討してください。

「契約期間」を定めるべきであるかどうかは、契約の種類、内容、性質によって異なるからです。

継続的な取引関係となる場合には、「契約期間」を定める必要があります。他方で、一回きりの契約であれば、「契約期間」を定める必要はありません。

 例 

例えば、1回きりで終了する売買契約などの場合、「契約期間」の定めを契約書に書いておく必要はなく、1回の売買が終了すれば、契約書は役割を果たし終えます。

この場合、「契約期間」ではなく、「履行期限」を定めておけば足ります。

これに対して、同じ売買契約であったとしても、継続的に取引関係がある取引先、仕入先などとの間の基本契約であれば、「契約期間」の定めを契約書に記載しなければなりません。

また、雇用契約、派遣契約、合弁契約といった、継続的な法的関係に入る場合にも、「契約期間」の定めを契約書に記載しなければなりません。

2. 契約期間の定め方

「契約期間の定めが必要である。」となれば、次に、「契約期間」の具体的な定め方についてみていきましょう。

「契約期間」を定めるときのポイントは、「一義的」かつ「明確」に定めることです。

つまり「誰の目から見ても争いがない。」という記載内容でなければならないということです。「契約期間」の定めに限らず、契約書一般にあてはまることです。

契約書は、いざトラブルとなったとき、契約書によってトラブルを解決するために作成するわけですから、「契約書を読んでも、読み方によっていろいろな意味にとれる。」というのでは契約書を事前に作成しておく意味がありません。

2.1. 「始期」と「終期」による定め方

契約書において「契約期間」を定める場合には、「始期」と「終期」によって「契約期間」を特定する方法が一般的です。

「始期」と「終期」を具体的な日時で特定しておけば、契約書上、「契約期間」の定めが「一義的かつ明確」といってよいでしょう。

例えば、次のような契約書の条項例を参考にしてください。

 第●条(契約期間) 

本契約の期間は、平成○年○月○日から平成○年○月○日とする。

始期、終期を具体的な年月日で特定する場合、その定め方は西暦でも和暦でもよく、カレンダーを見さえすれば、誰の目から見ても明らかに判断可能です。

2.2. 契約期間による定め方

契約書の中には、「始期」及び「契約期間」によって契約期間を特定する方法もあります。

例えば、次のような契約書の文例を参考にしてください。

 第●条(契約期間) 

本契約の期間は、平成○年○月○日から○か月とする。

「始期」「終期」及び「契約期間」を契約書に記載するのであれば、既に解説した場合と同様ですが、「終期」の記載をしない場合には、「契約期間」の計算の仕方に注意をしなければなりません。

そこで、次に、契約書に記載した「契約期間」の数え方について解説していきます。

3. 契約期間の数え方

契約書上、「始期」、「終期」が明確であればよいですが、契約書の中には、「始期」と「契約期間」しか記載していないものもあります。

契約書における「契約期間」の数え方については、法律上「初日不算入の原則」などの、特に注意しておかなければならないポイントがあります。

3.1. 初日不算入の原則

民法のルールでは、日、週、月、年によって期間を定めた場合には、初日は算入しないこととされています。

これを適切に理解して「契約期間」を算定しなければ、契約違反となってしまうおそれもありますので、十分注意が必要です。

ただし、初日が24時間まるまる参入できる場合には、初日を算入することとされています。

要は、「24時間未満の期間は、算入しないこととされているルールである。」と理解してください。

民法における「初日不算入の原則」に関する規定は、次の通りです。

 民法140条(初日不算入の原則) 

日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前0時から始まるときは、この限りでない。

 例 

例えば、契約書における「契約期間」の条項が「平成28年1月1日から1年間」と記載されていた場合には、平成28年1月2日から1年間を数えることとなります。

3.2. 日単位で定めた契約期間の計算

「初日不算入の原則」によって起算日を特定した上で、期間については、日単位で定めた「契約期間」は、「その末日の終了」によって満了することとされています。

ただし、「契約期間」の末日が休日にあたりその日に取引をしない慣習がある場合に限っては、「契約期間」の末日の翌日に「契約期間」が満了することとされます。

3.3. 週・月・年単位で定めた契約期間の計算

週・月・年単位で「契約期間」を定めた場合には、暦にしたがって計算するものとされています。

そのため、1か月の日数が30日であるか31日であるか、うるう年であるかどうか、といった事情によっては「契約期間」は変化しないこととなります。

そして、「契約期間」は、最後の週・月・年において「その起算日に応当する日の前日」に終了することとされています。

1か月の日数がさまざまであるため、応当日がない場合には、月の末日が「契約期間」の満了日とされています。

なお、日によって「契約期間」を定めた場合と同様、「契約期間」の末日が休日にあたりその日に取引をしない慣習がある場合に限っては、「契約期間」の末日の翌日に「契約期間」が満了することとされます。

4. 自動更新条項で注意すべきポイント

「契約期間」によって契約の有効期間を定めた場合、「契約期間」が満了すれば、契約が終了するのが原則です。

しかし、「継続的な取引関係」を長期にわたって続ける場合には、「契約期間」が満了するごとに新しい契約書を締結しなければならないとすると、手間がかかります。

再契約の際に契約書を作成したり、その際に契約条件をもう一度話し合ったり>といった行為により、手間とコストが無駄になるといったケースもあります。

そのため「継続的な取引関係」が予定されるケースでは、「自動更新条項」の追加を検討してください。

「契約期間」と関連して、「自動更新条項」について、その活用例とポイントを、弁護士が解説しました。

4.1. 自動更新条項の例

「自動更新条項」の具体的な条項例は、次の文例を参考にしてみてください。

 第○条(契約期間) 

本契約の期間は、平成○年○月○日から○か月とする。
ただし、期間満了日の1か月前までに、いずれの契約当事者からも異議のない場合には、本契約と同一の条件でさらに○か月更新されるものとし、その後も同様とする。

特に、企業間の継続的な取引関係の場合には、信頼関係が破壊されたり、経営状態が大きく変化したりといった事情がない場合には、相当長期にわたって契約が継続されることが多いため、「自動更新条項」が一般的です。

4.2. 自動更新の条件を明確にする

「自動更新条項」を追加する場合に注意すべきポイントは、「どのような場合に自動更新が生じるか。」、すなわち、自動更新が生じる条件を明確に契約書に記載しておくという点です。

上で解説した条項例では、「○か月の間に契約当事者いずれからも異議がない場合」という条件を満たすと、自動更新が生じることとなります。

検討しておかなければならないのは、「更新拒絶権を持つのはいずれの当事者か。」という点です。

一方当事者にしか更新拒絶権を与えないような契約書の記載とすることも可能ではあります。

「ついうっかり忘れて契約期間が満了してしまった。」という場合に、どのような取扱いとなる条項であるのかも検討しておきましょう。

「何もしなければ更新される。」という定め方、「何もしなければ期間満了により契約が終了する。」という定め方のいずれも可能です。

4.3. 更新拒絶権を行使できる期間を明確にする

「自動更新条項」を追加する場合に注意すべきポイントは、「更新拒絶権を行使できる期間を明確にする。」ということです。

この点で、更新拒絶権を行使できる期間をどの程度の長さにするかによっては、不当に一方の当事者を侵害するような内容ともなりかねないため、注意が必要です。

「更新拒絶権を行使できなくなってしまう期間」が、契約期間満了よりもかなり前に設定されている場合には、継続的な契約に不当に拘束されかねないからです。

相手方に契約書の作成を依頼した場合には、自社に不利な内容となっていないかどうか、慎重に検討してください。契約書のリーガルチェックについての疑問は、弁護士にお尋ねください。

4.4. 複数回の自動更新を行うかを明確にする

「自動更新条項」にしたがって自動更新を行った後、「再契約後の契約でも自動更新をするような記載にするかどうか。」、という点もポイントです。

上で解説した条項例に記載されている、「その後も同様とする。」とは、一度更新した後の再契約が満了したときも、同様に「自動更新条項」が適用されることを示す記載です。

この記載が抜けていると、再契約の期間が満了した場合に、「自動更新条項」が適用されるのかどうか、曖昧となってしまいます。

逆に、更新回数を制限したい場合には、「更新は1回限りとする。」といった内容の記載を加えて、自動更新の回数が制限されていることを明記します。

5. 中途解約条項のポイント

企業間の契約関係では、「継続的な取引関係」となるのがむしろ一般的です。

 例 

例えば、仕入先、販売先などが法人である場合には、1回の契約で終了することはむしろ少なく、そのビジネスが円滑に進行すれば、何度も取引を行うこととなります。

企業間の取引関係が長期化することからすると、信頼関係を築いていられるうちは、できる限り長期の契約期間として、末永く取引をする方がお互いにメリットが大きいといえます。

しかしながら、ビジネスでは何があるかわかりませんから、あまりに長期間の契約に拘束され続けることは、むしろリスクである場合もあります。

そこで、最後に、「中途解約条項」を使いこなすためのポイントを、弁護士が解説します。

5.1. 中途解約条項を記載すべき場合とは?

「中途解約条項」を設けない契約の場合、契約期間が存続する限り、「債務不履行」などがあって「解除」をするのでなければ、契約期間中はずっと契約に拘束され続けることになります。

しかし、ビジネス上のリスクを考えると、「途中で解約が一切できない。」というのでは、企業は長期的な契約を締結したくないと考えてしまうでしょう。

そこで、バランスをとるために必要となるのが、「中途解約条項」です。

5.2. 中途解約条項を定めるときの考慮要素

「中途解約条項」を定める際に、中途解約を簡単にできるようにしてしまうと、契約上の地位が極めて不安定になります。

しかし逆に、中途解約をあまりに困難にしてしまうと、「中途解約条項」を設けた意味が薄れ、企業が長期的な契約を締結しづらくなります。

双方の考慮要素のバランスをとるために、次の通り、中途解約を困難にするための規定を組み合わせることを検討してください。

  • 中途解約を行う場合には事前通知を求める契約条項
  • 中途解約の事前通知の期間を長めにする契約条項
  • 中途解約をする際には一定額の違約金が発生する契約条項

中途解約を行うことの容易さをどの程度として「中途解約条項」を作成するかは、契約の種類、契約期間の長さ、契約当事者がどの程度継続的な関係を希望するかどうかなど、さまざまな事情を総合的に考慮して決定すべきです。

これらの契約条項は、契約当事者の双方が、全く同一の条件で中途解約できるようにする必要は、必ずしもありません。

したがって、契約当事者との力関係次第では、自社側のみ中途解約を容易にすることが可能な「中途解約条項」とすることも可能です。

6. まとめ

企業間でビジネスにおいて取り交わされる契約書では、「継続的な関係」となるのがむしろ一般的です。

継続的な取引関係を築き、信頼関係を構築する場合には、契約書においても、「契約期間」「更新条項」「中途解約条項」の定めが非常に重要となってきます。

特に、契約書の作成を相手方会社に依頼するときは、提示された契約書案が、自社に一方的に不利な内容ではないかどうか、自社の権利を不当に侵害するような内容ではないかどうかを、法的な観点から慎重に検討する必要があります。

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