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企業法務

取締役(役員)の選任、追加、変更の手続

更新日:

取締役(役員)は、株主総会の決議によって選任されます。

「所有と経営の分離」といって、株式会社は、株式を保有する「株主」のものですが、経営は、株主から委任を受けた「取締役」が行います。

取締役には、原則2年の任期があります。株主総会の決議を得た上で、登記をする必要があります。登記のときに、取締役選任決議を行った株主総会の議事録を提出することが求められます。

事業を拡大していく上で、会社にとって重要な人物を取締役ないし役員に追加することは必須といってよいでしょう。

取締役に選任することにより、専門的知識を生かして、経営層としての活躍を期待すると共に、経営に対する責任を生じさせることができます。

今回は、取締役(役員)の選任、追加、変更の手続と、その報酬の決め方について、企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 取締役を選任する具体的手続

まず、取締役の「選任」について、具体的なスケジュールを、弁護士が順に解説します。

1.1. 株主総会決議

取締役の「選任」は、「株主総会の決議」によって行います。

株主総会による取締役の選任決議は、「普通決議」によって行います。つまり、総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、その議決権の過半数の賛成をもって決議します。

決議要件は、定款に定めることで変更することが可能です。

ただし、取締役の選任決議の場合、決議要件は、過半数を上回る割合に限り(引上げに限り)変更することができ、定足数は、総株主の議決権の3分の1以上の出席を要することが求められます。

1.2. 就任の承諾

「株主総会の決議」を行っただけでは、取締役を選んだだけに過ぎません。

選任決議を行った後、選ばれた人が、取締役となることを承諾しなければなりません。これを「就任の承諾」といいます。

就任の承諾をするためには、「就任承諾書」を作成し、取締役となる人に押印してもらうこととなります。

会社と取締役との間の関係は、委任契約関係となるため、委任契約を締結することが必要となるためです。

1.3. 就任登記の申請

以上の手続によって取締役が就任したら、その旨を登記にも反映しなければなりません。

具体的には、株式会社の本店所在地を管轄する法務局へ、取締役の就任の日から2週間以内に、取締役の就任登記の申請を行います。

この際、次の2つの場合には、「就任承諾書」に実印を押し、取締役となる人の「印鑑登録証明書」が必要となります。

  • 代表取締役の選任の場合
  • 取締役会非設置会社の場合

また、平成27年2月の商業登記規則の改正により、取締役の変更登記申請の際には、次の本人確認書類を添付することが必要とされています。

  • 住民票の写し
  • 運転免許証の写し
  • 個人番号カードの写し

※いずれも、その表面に、その者が原本に相違ない旨を記載し、署名又は記名押印する。

2. 取締役の特殊な選任方法

ここまで解説してきたのは、原則的な取締役の選任方法です。つまり、株主総会における普通決議、取締役となる人による就任の承諾、登記申請という流れです。

これに対して、「少数派保護」、「出資者の利益の確保」など、原則とは異なるさまざまな目的によって、特殊な選任方法によることも可能です。

2.1. 累積投票

少数派の株主を保護するため、すなわち、少数派株主にも、経営を行う取締役を選ぶ権利を確保するために設けられたのが、「累積投票」の制度です。

取締役の選任は、複数の取締役を選任する場合であっても、1人ずつ決議を行います。

そのため、多数派株主の意見が通りやすく、原則的な選任方法によれば、すべて多数派株主の意見による取締役の選任となるケースも少なくありません。

この不都合に対し、少数派株主の意見を尊重し、少数派株主からも取締役を選任する機会を制度的に保証する方法が、「累積投票」による取締役の選任です。

「累積投票」では、各株主は、1株につき、選任される取締役の数と同数の議決権が与えられ、その議決権を全部1人に投票しても、分割して投票してもよいこととされます。

これにより、少数派株主であっても、自身の議決権をすべて同じ人に投票すれば、多数派株主の選任する取締役より多数の票を得る可能性も生まれることとなります。

ただし、定款において、「累積投票」の制度を採用しないことを定めることができ、この定めを置いている会社は少なくありません。

2.2. 種類株主総会

非公開会社では、次のような事項を定款で定めることによって、取締役の選任について内容の異なる種類の株式を発行することができます。

  • 当該種類株主総会で取締役を選任すること
  • 選任する取締役の数

原則的な選任方法以外に、種類株式を保有している者だけの意見を反映した取締役を選任することが可能となります。

ある出資者の意見だけを反映した取締役を選任したい場合、例えば、ベンチャー企業においてあるVCが取締役を1名選任する権利がほしいと考える場合などに活用することが可能です。

3. 取締役を選任するときの注意ポイント

次に、取締役を選任するとき、注意しておきたいポイントを、弁護士が解説します。

3.1. 取締役の員数

旧商法の時代は、株式会社は、3名以上の取締役を選任しなければならないものと決められていました。

現在は、このルールは撤廃され、「取締役会非設置会社」では、取締役は1名でも構いません。つまり、代表取締役社長のみが役員という形でも構わないということです。

これに対し、取締役会を設置する場合には、取締役は3名以上選任しなければなりません。

なお、定款で、会社法の規定に反しない限りで、取締役の員数について、下限、上限を定めることも可能です。選任数を変更する際には、定款に定めた下限、上限に反しないか、念のため確認しておきましょう。

定款で定めた下限、上限とは異なる取締役の員数としたい場合には、合わせて「定款変更の手続」が必要です。

3.2. 取締役の任期

取締役の任期は、原則として、選任から2年とされます。正確にいうと、「2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで」と会社法に定められています。

この任期は、定款または株主総会の決議によって短縮できますが、伸長はできません。

非公開会社は、定款によって、選任後「10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで」に伸長することが可能です。

この場合でも、公開会社になるための定款変更をした場合には、この定款変更が行われた際に取締役の任期は満了します。

ベンチャー企業や中小企業において、取締役の任期を「10年」と長く設定した場合、頻繁に再任決議をする手間が省ける、というメリットがある反面、不都合な取締役を任期満了によって退任させることができない、というデメリットがあります。

3.3. 増員取締役の任期に注意!

以上で解説した取締役の任期について、特に、追加で選任した取締役の任期には注意が必要です。

取締役の任期は、上記の解説のとおり、原則として2年、非公開会社であれば最長10年となっていることが多く、その「最終年度の定時株主総会の終結時まで」と定款に定められることが一般的です。

増員した取締役の任期は、「既に選任されていた取締役の残存任期と同一」として、選任の時期を合わせていることが多いといえます。

例えば、定款における次のような記載です。

 第○条(取締役の任期) 
  1. 取締役の任期は、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までとする。
  2. 増員または補欠として選任された取締役の任期は、前任者又は他の在任取締役の任期の満了する時までとする。

このケースでは、既に平成25年から10年の任期で選任されていた取締役がいる中に、平成28年に追加で取締役を増員した場合には、増員した取締役の任期は、7年となるということです。

そして、任期満了にともない、既存の取締役と同様、増員した取締役についても、「再任の決議」を行う必要があります。

4. まとめ

今回は、取締役(役員)を選任する手続を解説しました。

役員の選任は、新規の選任の際、退任した取締役の後任を選任する際、経営上の必要性から取締役を増員する際など、様々なタイミングで必要となる重要な手続です。

取締役の選任手続は、難しい手続ではありませんが、必要な手続、書類とそのスケジュールを理解して行わなければ、思わぬ瑕疵を生じることともなりかねません。

万全を期し、経営層を盤石なものとするためにも、顧問弁護士によるスピーディかつ適切な選任手続をご検討ください。

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