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契約書

業務委託契約書の作成・修正で、会社が注意すべき4つのポイント

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会社の事業を拡大していく上で、「知名度を上げるためにホームページを作りたい。」「在庫管理のために自社専用のソフトウェアが欲しい。」などとお考えの社長の方は多いのではないでしょうか。

事業活動に関連した業務の全てを自社内だけで行うのではなく、外部業者に依頼する場合に締結するのが「業務委託契約」です。

自社にノウハウがなくても、専門技術を持った外部の業者に委託することでニーズをまかなえることが「業務委託契約」の利点です。

しかし一方で、「業務委託契約」の内容をよく理解せずに、漠然としたイメージで契約を締結してしまっているという実態があります。契約書の不備には、長期の紛争に発展しかねない危険が潜んでいます。

今回は、「業務委託契約」に関する基本知識と、契約締結時の主な注意点について、企業の契約実務に精通した弁護士が解説します。

1. 「業務委託契約」とは?

「業務委託契約」とは、自社の事業活動のために必要な業務を外部の業者に委託するために結ぶ契約のことをいいます。「アウトソーシング契約」と呼ぶ場合もあります。

業務委託契約が利用されるケースは、会社の事業において多く存在します。特に、事業活動に関連する会社ごとのニーズに応じて定められていますから、業務委託契約の内容は、千差万別です。

その中でも、特によく行われる業務委託には次のようなものがあります。

 「業務委託契約」の具体例 
  • ソフトウェア開発
  • システム構築
  • ホームページ制作
  • デザイン制作
  • エレベーター等の保守(点検・修理・部品交換等)

以上の業務委託契約の具体例はあくまでも一例であって、会社の事業に関連して、何かしらの業務を会社外の第三者に依頼するときは、「業務委託」となることが多いといえます。

2. 「業務委託契約」の法的性質

「業務委託契約」という名称は、実際の契約の場面で良く目にするものです。

しかし、実は「売買契約」や「雇用契約」など、民法に定められた「典型契約」と異なり、「業務委託契約」は、法律に定義が定められた契約ではありません。

2.1. 「請負契約」か「準委任契約」か

「業務委託契約」の法的な性質は、契約の内容によっていくつかの種類に分かれます。その中には、民法に定められた「典型契約」と類似する業務委託契約も見られます。

その中でも特に多いものを民法に定められた「典型契約」に従って分類すると、「請負契約」と「準委任契約」の2つに大きく分けられます。

「請負契約」か、「準委任契約」か、業務委託契約がどちらの性質を有しているか、まずは次の例を参考に考えてみてください。

  • 「請負契約」
    「請負契約」は、「仕事の完成」を目的として結ばれる契約です。「請負契約」の場合、報酬は「仕事」である成果物(例えば、会社ホームページ)が完成した後にはじめて発生します。
  • 準委任契約
    「準委任契約」は、「事務の遂行」自体を目的として結ばれる契約です。契約で定められた事務が遂行されれば、成果物の完成などの結果が伴わなくても報酬が発生します。

2.2. 「請負契約」と「準委任契約」の違い

「請負契約」と「準委任契約」の大きな違いは、「受託者が報酬の支払いを受けるために成果物の完成が必要かどうか」という点にあります。

上記に解説しましたように、「請負契約」の場合、受託者は委託された「仕事」を完成する必要があり、委託者は契約通りの成果物の納品を受けない限り、受託者に報酬を支払う必要がありません。

一方、契約の法的性質が「準委任契約」である場合、委託者は委託通りの結果を得られなくても受託者に報酬を支払わなければなりません。

「業務委託契約」の法的性質がどちらになるかによって適用されるルールに大きな違いが出てくるので、契約を締結する際には注意が必要です。

2.3. 「請負契約」型かを確認する

以上の「請負契約」と「準委任契約」の違いを踏まえて契約書をチェックするのが大切です。

御社がソフトウェアや社内システムなど、何らかの成果物を求めて業務委託をするのであれば、「仕事の完成」が要求される「請負契約」型の契約を締結しなければなりません。

契約締結の段階で、契約の法的な性質が「請負契約」であることをきちんと当事者間で合意し、成果物の仕様を一義的に画定しておかなければ、十中八九、報酬支払いの段階で揉めることになります。

3. 業務委託契約を締結するときの注意点

ここまで解説してきたような業務委託契約についてのトラブルを避けるために、契約を締結する段階で気を付けなければならないことがいくつかあります。

以下では、契約締結時に当事者が注意するべき事項を、弁護士が法律的な観点から詳しく解説していきます。

3.1. 必ず契約書を作成する

業務委託契約を締結する際には、後のトラブルを避けるための証拠として、契約書を作成しておく必要があります。このとき作成するのが「業務委託契約書」です。

契約書を作成しておかないと、契約の内容について双方の見解に食い違いが出た場合や、契約の存在自体が争われた場合に、有利な事実を証明できなくなってしまうからです。

3.2. 特に注意すべき契約条項

しかし、一方で、契約書に盛り込む条項に不備があれば、思わぬトラブルを生むことにもなりかねません。そこで、業務委託契約書を作成する側においても、修正をする側においても、慎重な検討が必要です。

そこで、業務委託契約書に盛り込む条項の中でも、法律的な観点から取り分け注意が必要なポイントをまとめてみました。

3.2.1. 成果物の仕様と委託業務の範囲

「請負契約」の場合には、どのような仕様の成果物を完成させる必要があるのか、「準委任契約」の場合には、どのような業務をどこまで委託したのかを、契約書で明確に定めなければなりません。

業務委託契約をめぐるトラブルの多くは、この部分が曖昧だったことが原因で引き起こされます。

3.2.2. 報酬に関する事項

業務の範囲や成果物の内容が不明確であったことによる争いの次に多いのが、金銭に関するトラブルです。

報酬の金額や支払い方法、支払いの条件や時期は特にトラブルになりやすいので、それぞれ詳細に定めておきましょう。追加報酬が発生するかの確認もしておくべきです。

3.2.3. 権利の帰属に関する事項

「請負契約」型の「業務委託契約」でトラブルになりやすいのが、成果物に関する権利の帰属問題です。

成果物の仕様がこれまでにないものである場合には、著作権や特許権などの「知的財産権」が誰のもとにあるのかが問題になります。

契約締結の段階で確認しておかないと、後になって受託者が多額のライセンス料を要求する、といったトラブルに発展しかねません。

3.2.4. 免責事項等

「業務委託契約」を締結する上で忘れてはならないのが、免責事項や不可抗力への対応を定めておくことです。

成果物に瑕疵があった場合に作り直しをさせるのか、交通事故で納品不能になった場合のリスクをどちらの当事者が負うのか、といった事後処理の問題を定めておかなければ、責任のなすりつけ合いになりかねません。

水掛け論による無益な争いを避けるためにも、免責事項等の取り決めは確実に契約書に記載してください。

4. 「偽装請負」に注意

最後に、「業務委託契約」における当事者間の問題とは少し離れた法律上の注意点について、少し触れておきます。

ここでご紹介するのは「偽装請負」という問題です。

4.1. 「偽装請負」とは?

「偽装請負」とは、契約書上のタイトルが「請負契約」や「準委任契約」となっているものの、委託業者が受託業者から出向させられた従業員を実質的に自社の指揮命令下に置いて業務を行わせることをいいます。

「偽装請負」は、業務委託契約という外見をしていますが、実際には違法な契約となるケースも少なくありません。

4.2. 労働者の酷使につながる危険

委託業者に出向させられた従業員は受託業者と雇用関係にありますが、委託業者とは一切の労働契約関係がありません。

そのため、委託業者が当該従業員を自社の指揮命令下に置いて労働させ、実質的な労使関係があったとしても、委託業者には労働基準法が適用されず、出向させられた受託業者の従業員は劣悪な労働環境で酷使されるおそれがあります。

4.3. 残業代未払いは違法

また、「偽装請負」の場合、委託業者と受託業者の契約関係は「請負」か「準委任」であり、報酬は定額です。

そのため、受託業者から出向させられた受託業者の従業員の1日の労働時間が労働基準法の定める所定労働時間(8時間)を超えても残業代が発生しません。

このことが、出向させられた受託業者の従業員の酷使を助長する要因になっています。

4.4. 「偽装請負」は違法

以上のような従業員(労働者)の不利益が生じるのを防ぐために、職業安定法44条は「労働者供給事業の禁止」という形で「偽装請負」を規制しています。

 職業安定法44条 

何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。

この規定に違反して、違法な「偽装請負」を行った会社の代表者には「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」のいずれかの罰則が科せられます(職業安定法64条1号の2)。

4.5. 会社の信用低下のおそれ

「偽装請負」の事実が報道されれば会社の信用が低下し、取引先や顧客を失うことにもなりかねません。

そうなれば、事業活動の継続が困難になり、会社存続の危機に陥るおそれもあります。

会社の信用リスクを回避するためにも、「偽装請負」は絶対に避けなければなりません。

4.6. 「偽装請負」にならないためには?

「偽装請負」は受託業者の従業員が委託業者の指揮命令下に置かれることで起こります。

つまり、「偽装請負」にならないためには、受託業者の従業員を委託業者の指揮命令下に置かないようにすれば良いのです。

具体的には、委託業務の遂行目的で従業員の出向が行われる状況や、委託業者が当該従業員に対し直接指示を出す状況を避けるべきです。

5. まとめ

今回は、「業務委託契約」に関する基本知識と、契約締結時の主な注意点について、企業の契約実務に精通した弁護士が解説しました。

会社同士の紛争の解決に携わっていると、今回解説しましたような「業務委託契約」の条項の不備、あるいは認識のズレに起因するトラブルを非常に良く目にします。

契約書を適切に作成しておかなければ、訴訟などのいざというトラブルの際に、自社側に有利な主張を、「業務委託契約書」で証明することができなくなってしまいかねません。

この解説をお読みになり、「業務委託契約」についての契約書作成に不安をお感じになった会社経営者の方は、企業の契約実務に精通した弁護士に、お気軽にご相談ください。

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