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ユースエール認定制度とは?メリットや活用できる助成金は?

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日本国内には数多くのの企業があり、企業の新卒採用競争は年々激化しています。

しかし、就職活動をしている学生の多くは、ニュースや新聞、就活本に登場する大企業や有名企業にばかりエントリーをしており、知名度の低い中小企業の採用活動はこれらの企業に比べて圧倒的に不利であるのが現状です。

このような現状を改善するため、国は「ユースエール認定制度」という中小企業の採用活動支援を始めました。

「ユースエール認定制度」を利用することで、中小企業は、学生に対する認知度を高め、マッチングの機会を増やすことが期待できます。

今回は、ユースエール認定制度の概要とメリットについて、中小企業法務を得意とする弁護士が解説します。

1. ユースエール認定制度とは?

ユースエール認定制度とは、若者の採用育成に積極的で、雇用管理状況が優良な中小企業を国が認定する制度のことをいいます。

すなわち、優良な中小企業を認定する制度、と思って頂ければイメージしていただきやすいでしょうか。

平成27年10月に施行された若者雇用促進法に基づいて運用されている比較的新しい制度です。

「ユースエール認定制度」の目的は、中小企業の採用活動の応援です。ユースエール認定企業となることで、国から様々なサポートを受けられます。

2. ユースエール認定を受けた方がいい理由

「ユースエール認定制度」を利用するメリットについて、まとめました。

特に、就職活動のタイミングにある若者に認知してもらいづらい中小企業は、採用活動の一環として「ユースエール認定」を得ることを検討してみてください。

2.1. 中小企業は若者に認知されにくい

就職活動を行う人の多くは学生です。ある程度業界知識を持った転職者とは異なり、学生は業界についての知識や、そこで活躍する企業のことをほとんど知りません。

多くの学生は、四季報や日経、リクナビなどの就活本を活用して就職活動をします。これらの本には、各業界の有力企業や学生に人気の高い企業はのっていますが、中小・零細企業の情報はほとんど掲載されていません。

その結果、大半の中小・零細企業は学生に認知されず、「本命企業」に選ばれません。

実際、学生の「本命」は就活本に載っている有名企業に集中し、中小・零細企業の採用枠が残っているにもかかわらず、毎年3割近くの学生が就活浪人をしています。

2.2. 認定自体が大きなアピール

ユースエール認定制度は、中小企業が認知されづらいという現状を打破するために作られた制度です。

認定を受けるためには、後述の厳しい認定基準を満たさなければならないため、ユースエール認定をされた企業は、かなりワークライフバランスを重視した企業であるといえます。

したがって、ユースエール認定を受けることは、企業にとって大きなイメージアップにつながります。国内にある約380万の中小企業のうち、現在認定を受けたのはわずか230社程度です。

そのため、「ユースエール認定企業である」ということ自体が、他の中小企業に差をつける大きなアピールポイントになります。

2.3. 重点的PRの対象になる

ユースエール認定を受けた中小企業は、「わかものハローワーク」や「新卒応援ハローワーク」などの支援拠点で優先的に紹介されます。

また、厚生労働省が運営するポータルサイト「若者雇用促進総合サイト」などに認定企業として企業情報を掲載してもらうことができ、学生求職者からの認知度アップが期待できます。

2.4. 認定企業限定の面接会に参加できる

ユースエール認定を受けた中小企業は、各都道府県の労働局やハローワークが主催する認定企業限定の就活面接会に参加することができます。

この面接会への参加は、中小企業と学生求職者とのマッチングのきっかけを作ることができます。

2.5. 認定マークを使用できる

ユースエール認定企業は、若者雇用促進法に基づく「認定マーク」を商品や広告に使用することが許されます。

このユースエールの認定マークを使うことによって、ワークライフバランスを重視した優良企業であることを積極的にアピールできます。

2.4. 助成金や融資が受けられる

採用活動を行う中小企業には国から助成金が支給されていますが、ユースエール認定を受けると、助成金の上限がアップします。

更に、「株式会社二本政策金融公庫」から融資を受ける際に、通常よりも低金利で融資を受けることができます。

2.5. 公共調達で加点評価される

ユースエール認定企業は、公共調達への入札の際、契約内容に応じて加点評価される場合があります。

以上の特典により、ユースエール認定を受けた中小企業は、採用活動にかかる資金を確保しつつ、学生に対する認知度を高めていくことが可能になります。

3. 認定によって加算される助成金とは?

さきほど解説した、ユースエール認定の特典のうち、「助成金が加算される」という点に興味がある方も多いのではないでしょうか。

ユースエール認定の特典として加算される関係助成金にはいくつかの種類があります。

そこで、以下では、加算される助成金の種類と加算後の助成金額について、弁護士が解説していきます。

3.1. キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、35歳未満の有期契約労働者を正規雇用等に転換する場合にもらえる助成金です。

認定企業の場合、1人当たりの助成金の上限額が、通常の72万円から12万円加算され、最大84万円にまでアップします。

3.2. 人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、「特定訓練コース」を活用した場合にもらえる助成金です。金額は経費の60%で計算されますが、認定企業の場合には助成率が75%までアップします。

3.3. トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金は、35歳未満の者をトライアル雇用するときにもらえる助成金です。

通常は月額最大4万円までしか給付されませんが、認定企業の場合には、助成金額が最長で3ヶ月間、5万円にアップします。

3.4. 特定求職者雇用開発助成金

特定求職者雇用開発助成金は、学校卒業から3年以内の既卒者や中退者も応募可能な求人を新たに行い、新卒枠で採用後一定期間定着させた場合にもらえる助成金です。

1人当たりの助成金額の上限は、通常70万円とされていますが、認定企業の場合には上限額が10万円加算され、一人当たり最大で80万円までアップします。

4. ユースエール認定を受けるための条件

以上が、ユースエール認定制度の概要、メリットについての解説となります。

ここまでお読みいただければ、ユースエール認定について、多少なりとも前向きな検討をして頂ける会社もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、ユースエール認定を受けるための条件について、まとめておきます。

4.1. 300人以下の企業が対象

まず、ユースエール認定制度を利用できる企業は、常時雇用する労働者が300人以下の企業に限られます。

ユースエール認定制度は、中小企業の採用活動を応援するための制度であるため、人数規模の大きい企業は対象外になります。

4.2. 若者対象の正社員の求人や募集を行っていること

ユースエール認定制度は、対象となる中小企業と新卒(少なくとも学校卒業から3年以内)の求職者とのマッチング支援を主としています。

したがって、認定を受けるためには新卒の求職者を対象とした正社員の求人や募集を行っていることが前提になります。

4.3. 残業時間が少ないこと

現在政府が主導して進めている「働き方改革」では、違法な長時間労働が問題しされており、残業時間が長いと、支援が受けられないおそれがあります。

前事業年度の正社員の残業時間が少ないことが必要です。具体的には、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 会社の所定時間外の残業時間の月平均が20時間以下であること
  • 月平均の残業時間が60時間以上の正社員が1人もいないこと

4.4. 新卒の離職率が低いこと

更に、直近3事業年度の新入社員の離職率が20%以下であることが必要になります。

直近3事業年度の採用人数が3~4人の場合には、離職者が1人以下であれば条件を満たします。

4.5. 有休が使われていること

正社員の有休取得率が年間の付与日数の70%以上であるか、有休取得日数が年間10日以上であることが求められます。

4.6. 情報を公表していること

このほか、雇用情報を公表していることや、人材育成の方針・教育訓練の計画を策定していることなど、いくつかの条件を満たさなければなりません。

実際とはかけはなれた求人情報で募集をする、「求人詐欺」が社会問題化したためです。

詳しくは中小企業法務を得意とする弁護士に相談するのがオススメです。

5. ユースエール認定の申請方法

ユースエール認定を受けるためには各都道府県にある労働局に申請をする必要があります。

ユースエール認定を申請するときには、 提出書類をそろえて一緒に提出する必要があります。

  • 基準適合事業主認定申請書
  • 新卒者等採用実績と定着状況の報告書
  • 人材育成・教育訓練計画報告書
  • 労働時間等実績報告書
  • 有給休暇取得実績等報告書
  • 育児休業等取得実績報告書
  • 関連法令遵守状況報告書
  • 誓約書
  • 企業情報報告書

各書類の添付資料や記載方法などについては、弁護士に相談すれば簡単に揃えることができます。

6. 基準を満たさなくても支援を受けられる?

ここまでは、ユースエール認定を中小企業が受けるための要件について解説してきました。

しかし、認定基準を満たさず、ユースエール認定を受けることができなかったとしても、「若者応援宣言企業」制度を利用して採用活動の支援を受けられる可能性があります。

若者応援宣言企業に認定されれば、助成金や融資上の優遇を受けることはできませんが、ユースエール認定企業と同じようにPRをしてもらうことができます。

また、就職面接会に参加でき、「若者応援宣言企業」の名称を使用してアピールすることもできます。

7. まとめ

今回は、ユースエール認定制度の概要とメリットについて、弁護士が解説しました。

ユースエール認定を受けることができれば、学生に対する認知度を高め、採用活動を有利に進めることができます。

認定基準を満たすことができる中小企業の経営者の方は、ぜひ制度の活用を検討してみてください。

これからユースエール認定を目指したいという会社経営者の方は、是非、中小企業法務を得意とする弁護士にご相談ください。

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