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従業員のSNS書込みで「炎上」トラブル!解決策と事後の対応のポイント

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従業員(社員)が、SNSに問題のある投稿を書き込んだことを原因として、会社が「炎上」トラブルに巻き込まれるケースが少なくありません。

ニュースでも、「芸能人の来店、目撃情報をFacebookに書き込んでしまった。」、「飲食店スタッフが不衛生な行為をTwitterにアップした。」といった報道がされています。

会社も、社員を雇って利益を上げている以上、無責任な対応ではいけません。法的責任はもちろんのこと、企業イメージやブランド価値などへの影響という社会的責任も負います。

今回は、従業員(社員)のSNS上の書込みで起こった炎上トラブルの、解決策と対応のポイントを、IT法務を得意とする弁護士が解説します。

1. 社員のSNS投稿による「炎上」とは?

「炎上」とは、インターネットに特有の用語です。

インターネット上のとある問題行為を発端として、批判、非難が殺到し、あたかも燃え上がるようにトラブルが拡散する様子から「炎上」といわれています。

社員(従業員)のSNS投稿を原因とする「炎上」には、例えば次のようなものがあります。

 例 
  • 芸能人が来店したことを、写真付きでFacebookに投稿してしまった。
  • 不衛生な行為をこっそり行ったことをTwitterで報告してしまった。
  • 政治的、宗教的に偏りのある一方的な偏見をSNS上で発言してしまった。

従業員の問題行為は、「会社の管理がなっていない。」という、会社に対する批判、非難として、経営に悪影響を与えます。会社の信用問題になりかねません。

今回は、このような従業員の問題行為、不用意なSNS利用によって起こった「炎上」トラブルの事後対応と、解決策について、弁護士が解説します。

2. まずは事実確認が重要

「炎上」トラブルを解決するためには、まずは、事実を正確に把握することが重要です。

どのような発言、行為によって「炎上」となっているかを正しく把握し、適切な対応をしなければ、会社の対応の誤りが「二次災害」を招きます。

なお、「会社ホームページのアクセスが急増している。」等の事情から「炎上」を知ることが多いとは思いますが、すぐ「炎上」を把握するためには調査・監視(モニタリング)も重要です。

2.1. 行為者本人のヒアリング

インターネット上の非常に注意しなければならない問題点として、「なりすまし」問題があります。

そのため、まずは、問題行為を行った社員(従業員)にヒアリングをし、問題行為が自身の手によるものか、きちんと確認しましょう。

御社に恨みを持つ第三者が、従業員になりすまして問題行為を行っている場合、今回解説する対応とは別の対策が必要となるからです。

2.2. 上司、同僚、目撃者のヒアリング

問題社員自身のヒアリングで、問題行為の詳細を確認できたら、次に、上司や同僚、目撃者などの関係者へヒアリングを行います。

関係者へのヒアリングは、「問題行為になぜ気付かなかったのか。」、「日頃、どのような注意、指導、教育を行っていたのか。」という点から、監督が行き届いていたかを調査します。

会社の信用問題が問われているときは、特に管理体制の確認が急務です。

3. 法的に、問題点を明確化する

本人、関係者のヒアリングの結果、事実関係を正確に把握できたら、次に、法的にどのような点が問題化について、明確化していきます。

「炎上」トラブルとなったとき、会社として、経営者としては、特にスピーディな対応を求められるため、迅速に進めてください。SNS上の投稿で、特に問題となりやすい法律問題は、次のものです。

3.1. 個人情報の漏洩

例えば、社内の同僚や、顧客の情報などをインターネット上やSNSに書き込んでしまったというケースでは、個人情報の不適切な取り扱いが問題となります。

個人情報保護法の改正もあり、特に個人情報の取り扱いについて、会社は慎重な判断を求められています。

3.2. 肖像権の侵害

例えば、お客様として来店された芸能人の写真を隠し撮りしてTwitterにアップしてしまったケースでは、肖像権の侵害が問題となります。

たとえ芸能人であったとしても、プライベートの時間に人は、無断で撮影されたり写真をさらされたりしない権利があるからです。

3.3. プライバシーの侵害

例えば、上司や社長、顧客のプライバシーを侵害するような書込みをしてしまうことも、違法性が問題となります。

4. 会社の監督責任が問われる「炎上」

社員(従業員)がSNS上やインターネット上で問題行為をしてしまったことは残念ですが、会社として、経営者としても責任があると言わざるを得ません。

会社の責任は、次の2つの点から問題となります。

  • 法的な責任
    :使用者責任、監督責任
  • 社会的な責任
    :企業イメージ、ブランド価値の低下

4.1. 「炎上」に対する会社の法的責任

会社の責任、経営者としての責任は、問題を起こした社員が、正社員であれアルバイトであれ生じます。

具体的には、民法に定める「不法行為」のうち、「使用者責任」です。場合によっては店長や管理職も、「代理監督者」といって会社と同様の責任を負うリスクがあります。

また、就業規則を作成したり、指導、教育を徹底していた場合には、例外的に免責される可能性もありますので、次のような準備は怠らないようにしましょう。

  • 就業規則、社内規程の整備
  • インターネットやSNS利用についての教育、研修の実績
  • 個人情報保護、守秘義務についての契約書

4.2. 「炎上」に対する会社の社会的責任

「炎上」トラブルの際に生じる責任は、法律上のものだけではありません。「法律では適法だから。」と「不適切」な行為を行っては、会社のイメージは下がる一方です。

特に、大企業や有名企業では、マスコミに報道されてしまうなど、致命的なダメージとなるケースも少なくありません。

5. 炎上後の謝罪のポイント

ここまでお読み頂ければ、「炎上」をした原因が社員(従業員)の行為にあるとしても、会社の法的、社会的責任が重大であることは、十分ご理解いただけたことでしょう。

そこで、炎上後に謝罪をする必要があるケースが少なくありませんが、会社として、経営者として、「炎上」についての謝罪をする際に注意していただきたいポイントについて解説します。

5.1. スピードが最優先

冒頭で、まずは「炎上」の事実関係を把握することが重要であると説明しました。

しかし、正確な情報を把握しようとするがあまりに、謝罪が遅れては、「対応が悪い会社だ!」という「二次災害」で更に「炎上」し、取返しがつかなくなります。

したがって、事実関係の調査をスピーディに進め、謝罪が遅れないようにします。

5.2. 宛先と名義を明確に

謝罪文を公表するときは、宛先と名義を明確にしてください。

名義は、会社の代表者名義とする場合が多いと思います。宛先は、自社サイトへの掲載など、多くの方へ発表する場合には、「お客様各位」などとしましょう。

「炎上」の原因となった行為について、直接の被害者がいる場合には、個別に被害者宛の謝罪文を送付します。

5.3. 内容は正確に、ウソは書かない

謝罪文の内容に、虚偽の事実や不正確な部分があると、会社が意図して行っていなくても、「問題を隠した。」というイメージが強くなります。

謝罪文の内容は、「炎上」にいたる内容を正確に記載し、間違っても虚偽の事実は記載しないようにします。

5.4. 経緯を説明する

「炎上」となってしまう原因には、経緯や理由が、一般消費者に不正確な形で伝わってしまうことも一因となります。

そこで、「炎上」してしまった場合、「炎上」の原因となる問題行為に至った経緯を、正確かつ詳細に説明しましょう。

ただ、「言い訳」、「開き直り」ととられないよう、会社の評価、考えを入れずに、事実だけを説明するようにします。

5.5. 再発防止策を説明する

「炎上」の原因を作ってしまったことは、会社としても「使用者責任」、「監督責任」という法的な責任が生じる問題であることは既に解説しました。

そこで、再発防止策を徹底しなければ、次に同じ問題が起こった際には、更に「炎上」しかねません。

再発防止策をきちんと講じていることは、謝罪文でも説明し、理解を求めてください。

6. まとめ

今回は、従業員のインターネット上の不適切な行為によって、「炎上」トラブルに会社が巻き込まれてしまった場合の対応策について、弁護士が解説しました。

「炎上」トラブルは、事前防止が原則ですが、いざ炎上してしまったときに備えて、会社として、経営者として、適切な対処法を理解しておいてください。

インターネットやSNS上のトラブルでお悩みの会社経営者の方は、IT法務を得意とする弁護士に、お気軽に法律相談ください。

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