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IT法務 M&A 契約書

ウェブサイトの売買会社が、譲渡契約書でチェックすべきポイント

更新日:

インターネットが一般に普及し、ビジネスにも活用されてから、相当な期間が経ちます。

1つの事業を経営していくときに、「ウェブサイト(ホームページ)」を所有することは、「顧客獲得」の点から必須¥といってもよいでしょう。

顧客をつかんだ「ウェブサイト(ホームページ)」は、金銭的価値の高い、いわば、不動産や預貯金と同様の「財産」「資産ということができます。

そのため、価値の高い「ウェブサイト(ホームページ)」は、所有する会社(法人)とは切り離して、売買、譲渡の対象となります。

インターネットが普及する以前、「M&A」といえば、法人単位での売買か、もしくは事業単位の「事業譲渡」を指す言葉でした。しかし、現在、ウェブサイト単位の「サイト売買」「サイトM&A」も活発に行われています。

ウェブサイト売買のトラブルを防止するために当事者間で締結するのが、「ウェブサイト譲渡契約書」です。

今回は、ウェブサイト売買の際に締結すべき譲渡契約書のチェックポイントを、IT法務を得意とする弁護士が解説します。

1. ウェブサイトの売買とは?

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買とは、主に事業用として運営、管理していた「ウェブサイト(ホームページ)」や、ウェブサイトを活用して行う事業を売買することをいいます。

このウェブサイト売買のとき、トラブルを防止するために作成すべきなのが、今回解説する「ウェブサイト譲渡契約書」です。

「ウェブサイト譲渡契約書」の書式を示す前に、まずはウェブサイトの売買に関する基本的な知識を、弁護士が解説します。

1.1. ウェブサイト売買の対象

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買では、「法人」や「事業」ではなくサイト自体が売買のメインとなります。

これに加えて、「ウェブサイト(ホームページ)」を売買することによって、ウェブサイト自体の運営、管理をする権利だけでなく、次のような付随的なものも譲渡の対象となる場合があります。

  • ウェブサイトの管理・運営権
  • ドメインに関する一切の権利
  • 登録会員
  • 取引先(執筆者、ライター、広告主など)
  • 管理・運営のノウハウ

「何が譲渡の対象となるか?」は、法律上明確なルールがあるわけではなく、「ウェブサイト譲渡契約書」で具体化しておく必要があります。

1.2. ウェブサイト売買の代金

以上で解説した通り、「ウェブサイト(ホームページ)」だけでなく、付随する多くの権利からなるウェブサイトの売買では、その代金の決め方もさまざまです。

具体的には、「ウェブサイト(ホームページ)」の評価は次のような多くの要素によって決定され、これに応じて代金額が話し合われます。

  • ウェブサイトから上がる収益額
  • PV数、UU数
  • 登録会員数、メルマガ会員数
  • 取引先(執筆者、ライター、広告主など)の質
  • コンテンツ量(記事数など)
  • 被リンクの量及び質

「ウェブサイト(ホームページ)」は、不動産のように、ある程度客観的な価値基準があるわけではありません。

そのため、「ブサイト売買契約書」において「代金額」を明記し、後のトラブル原因とならないようにしましょう。

2. ウェブサイト譲渡契約書の具体的な内容

「ウェブサイト譲渡契約書」の必要性について解説し、次に、「ウェブサイト譲渡契約書」の具体的な内容を、条項例をあげて解説していきます。

2.1. なぜ譲渡契約書が必要なのか

「ウェブサイト(ホームページ)」が持つ集客力をそのまま活用できるなど、メリットが非常に多い「ウェブサイト(ホームページ)」の売買ですが、デメリットも多くあります。

例えば、ウェブサイト売買に伴うデメリットには、次のようなものがあります。

  • アクセス数や被リンク数を偽装して多く見せ、価値を上げていた
  • 利用目的に合わないサイト内容であったことが明らかになった
  • ブラックハットSEOにより不当に評価を上げてペナルティとなった
  • メール等のオンライン上のやり取りのみであったため相手と連絡がとれなくなった
  • ウェブサイト売買の仲介業者が不当に利益を得た
 参考 

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買に特有なリスクのほか、当然ながら、「代金が未払のまま回収できない。」「ウェブサイトの納品がされない。」など、売買契約一般にありうるトラブルも頻発します。

売買契約の際に生じるトラブルを未然に防止し、リスクを軽減するためには、あらかじめ当事者間で合意できるルールを作っておくことが有効です。

そして、この当事者間のルールこそが「契約書」なのです。

2.2. 具体的な条項例

次に、「ウェブサイト譲渡契約書」に、どのような条項を記載したらよいか、具体例を解説していきます。

「ウェブサイト譲渡契約書」の具体的内容は、次のような条項が一般的です。

ただし、これらの条項はあくまでも一般的なウェブサイト譲渡契約書に記載すべき一例であって、その取引の内容によって条項はケースバイケースです。

2.2.1. 譲渡対象ウェブサイトの特定

売買の対象となる「ウェブサイト(ホームページ)」を、他のウェブサイトと混同しないように一義的に特定します。

ここで特定方法を間違えると、譲渡してもらうウェブサイトを実際に納品されなかったとしても、法的な責任追及が困難となります。

2.2.2. 売買の合意

以上で特定した「ウェブサイト(ホームページ)」を対象として、売買契約を行う旨を記載します。

2.2.3. 付随する権利の処理

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買に伴って、付随する事業を売却したり、ウェブサイトに表示された商標、イラスト、写真、個人情報など、様々な権利の処理が必要となる場合があります。

ウェブサイトに利用されている様々な要素にそれぞれ権利がある場合には、逐一すべて「権利処理」が必要です。

ウェブサイト自体以外に、取引先との継続契約、運営に対するアドバイスなど、契約交渉の時点で約束されたものについても記載をわすれないようにしましょう。

2.2.4. 譲渡価格

合意した譲渡価格を記載します。

合わせて、支払方法、支払の期限なども記載しましょう。

2.2.5. 譲渡方法

管理者のIDやパスワードを通知することによって譲渡する方法が一般的ですが、譲渡対象となるホームページの内容によって譲渡方法は一様ではありません。

譲渡方法、譲渡期限を明記しましょう。

2.2.6. 善管注意義務

売買が決まってから譲渡に至るまで、売り手が、対象となる「ウェブサイト(ホームページ)」を善良な管理者の注意義務をもって管理を継続することを約束します。

2.2.7. 損害賠償など、責任追及に関する条項

「ウェブサイト(ホームページ)」に瑕疵があったり、契約書の条項に違反したりした場合の責任追及について定めておきましょう。

瑕疵の発見のための検収の方法も具体化しておくとよいでしょう。

2.2.8. 経費の支払

「ウェブサイト(ホームページ)」を運用するためには、ドメイン代、サーバー代などの固定費がかかります。支払わないと「ウェブサイト(ホームページ)」が削除されてしまいます。

そのため、どの期間の経費を契約当事者のいずれが負担するのかを、契約書で明確に定めておくことで、万が一支払を忘れた場合の責任追及をできるようにしましょう。

2.2.9. 秘密保持義務

ウェブサイトの売買は、事業譲渡に類似しているため、ウェブサイト売買の交渉の際、契約当事者は、相手方に対して多くの企業秘密を渡すケースも少なくありません。

そのため、交渉段階で得た相手方の営業秘密などについて、秘密を保持すべきことを定めておきます。

2.2.10. 契約解除

契約のいずれかの当事者に契約違反があった場合など、契約を継続することが困難な場合に、「ウェブサイト(ホームページ)」の売買を中止できる旨を定めておきます。

3. 譲渡契約書の作成・修正のポイント

「ウェブサイト譲渡契約書」の作成・修正にあたって、特に注意したいチェックポイントを、弁護士が順にまとめます。

ウェブサイト譲渡契約書の第一案(ドラフト)を作成する場合はもちろん、相手方から提案された契約書に修正を加えるときにも、ぜひ参考にしてください。

3.1. 譲渡対象サイトの特定は十分?

譲渡対象となる「ウェブサイト(ホームページ)」が一義的に特定されなければ、譲渡の対象や範囲について争いとなった結果、契約時に想定していた「ウェブサイト(ホームページ)」が手に入らないおそれがあります。

この段になって訴訟をしても、契約書上特定されていない「ウェブサイト(ホームページ)」を獲得することはできません。

そのため、契約書を作成、修正する際に、譲渡対象となる「ウェブサイト(ホームページ)」が一義的に特定できているかをチェックしてください。

「ウェブサイト(ホームページ)」の特定方法には、次の事項を明記する方法があります。

  • ホームページのタイトル
  • URL、ドメイン

3.2. 譲渡の範囲の特定は十分?

譲渡対象となる「ウェブサイト(ホームページ)」自体の特定だけでなく、これに付随して譲渡対象となっているものについても、明確に特定して契約書に記載されているかをチェックしてください。

付随して事業を譲渡する場合には、どの範囲の事業が譲渡の対象となっているか、ウェブサイト上で利用されている写真、イラスト、ロゴに関する知的財産権(著作権、商標権など)を譲渡するか、といった点です。

3.3. サイト情報を正しく反映しているか?

ウェブサイトの詳細な情報を正しく得ているかも重要です。

特に、買主側にとっては、実際に活用するタイミングになって、当初想定していた利益が出ないといったおそれもあります。

「仕様書」などを作成することによって、「ウェブサイト(ホームページ)」の詳細な情報を特定する例もあります。

特に、ウェブサイトの売買価格に影響しがちな要素として、次のような重要情報を明記しておきます。

  • PV・UU
  • 売上
  • メルマガ会員数
  • 月額固定費

契約交渉によって、売主側に一定の「表明保証」をしてもらうことも考えられます。

一定程度の性能を有する「ウェブサイト(ホームページ)」であることを保証してもらい、約束と違った場合にはその損害を賠償するという意味です。

3.4. 売主の売却後の義務は?

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買において、売主が、売却後何らの義務も負わないとすると、次のようなリスクが想定されます。

  • 売主が競合する別サイトを作成した結果、買い取ったウェブサイトが上位表示されない。
  • 売主が、ライバルサイトに取引先を紹介した結果、買い取ったウェブサイトから収益があがらない。
  • 売主がウェブサイトを炎上させた。

リスクを回避するためには、売主が、ウェブサイト売買契約後に、一定の行為を行わないよう禁止しておく必要があります。

 例 

例えば、ウェブサイト売買契約書において、「〇年間、同趣旨のウェブサイトを作成、運用することを禁止する。」といったように、競業行為を一定期間禁止するケース(競業避止義務)がこれにあたります。

3.5. 許認可、個人情報など引継ぎは可能?

インターネット通販サイトの場合には、通販サイトで取り扱う商品の種類によっては、「許認可」が必要なケースも多く存在します。

運営のために「許認可」が必要となる場合、「ウェブサイト(ホームページ)」を買い取っただけでは通販サイトを運営できませんから、「許認可」の取得が必須です。

加えて、顧客データなどの個人情報を譲り受けるためには、個人情報の第三者提供に該当する場合、その個人情報の持ち主である顧客からの同意が必要です。

いずれも、「ウェブサイト(ホームページ)」を買っただけでついてくると思っていた権利が、実際にフタを空けてみると全くついてこなかったというケースですので、注意が必要です。

4. 契約書作成の手順

実際に「ウェブサイト譲渡契約書」を作成する際の流れを、弁護士が解説します。

「ウェブサイト譲渡契約」の代金額は¥、付随する事業も一緒に売買する場合や、ウェブサイト自体の価値が高く評価される場合には、数百万、数千万といった高額取引となるケースも少なくありません。

会社を丸ごと買うほどではないものの、規模によってはそれに近いウェブサイト売買もあり得るということです。

そのため、契約書の作成手続きも、デューデリジェンスも含めた慎重な進め方が必要となります。

4.1. 売買対象のマッチング

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買を行おうと考えた場合、売り手と買い手のマッチングの方法には、大きく分けて次の3つがあります。

  • 友人・知人に紹介をお願いしたり、人伝てに交渉を依頼したりする。
  • 実際にインターネット上で検索をして発見し、連絡をする。
  • ウェブサイト売買の仲介業者・仲介サイトを利用する。

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買は、最近活発化しており、仲介業者や仲介サイトが多く出現するようになりました。

ただし、仲介業者、仲介サイトを利用する場合には、ウェブサイト売買が高額な取引であってもある程度簡略な手続きでできてしまうことから、あまり甘く見ない方がよいといえます。

仲介業者、仲介サイトがどこまでの責任を負ってくれるのか、どのような業務をしているのかという観点から、慎重に選択しましょう。

4.2. まずはデューデリジェンス

ウェブサイト売買のデメリットとして、ウェブサイト売買はいまだ発展途上にあることがあります。

そのため、「ウェブサイト(ホームページ)」の価値を偽装して不当な利益を得ようとすれば、すぐに悪事を発見することは、専門家の協力なしにはなかなか困難と言わざるを得ません。

代金額が高額となるウェブサイト売買の場合、万が一にも、「購入してから見てみたら、利用目的と合わないサイトであった。」とか、「PV数や被リンク数が偽装されたものであった。」といった事態となれば目も当てられません。

このような場合でも、契約書の内容通りであれば、後から責任追及することは困難です。

契約書の条項を検討する前に、まずは、ウェブサイト売買を行うべき適切なウェブサイト(及び付随する事業)かどうかを、会社のM&Aと同様に、「デューデリジェンス」によって調査すべきです。

「ウェブサイト譲渡契約書」の作成をはじめる前に、法律の専門家とITの専門家の双方にチェックしてもらうことをオススメします。

4.3. 価値の評価を行う

「デューデリジェンス」の結果、大きな問題点がなく、ウェブサイト売買に適しているという判断となった場合、次に、価値の評価を行います。

売り手と買い手の、「ウェブサイト(ホームページ)」に対する評価が大きくことなる場合には、価格交渉が決裂するケースも少なくありません。

インターネットの世界はまだまだ発展途上であり、集客方法、コンバージョン方法によってウェブサイトの収益力は様々であるため、確固たる価値基準が確立されているわけではありません。

そのため、価格交渉が決裂するケースでは、ウェブサイト売買を思いとどまった方がよいことも多いといえます。

4.4. 契約書を締結する

「ウェブサイト(ホームページ)」の評価について、契約の両当事者が合意に至ったら、いよいよ契約条項の交渉、詰めの段階に入ります。

ウェブサイト売買の際に締結をすべき譲渡契約書の具体的な内容は、前章を参考にしてください。

5. まとめ

今回は、最近活発化しているウェブサイトの売買について、その際に作成しておくべき「ウェブサイト譲渡契約書」の具体的な内容と共に解説しました。

「ウェブサイト(ホームページ)」の売買は、付随する事業の譲渡を含めてかなり高額な取引となるケースもあります。

一方で、「ウェブサイト(ホームページ)」の価値基準は一様ではなく詐欺的商法の回避も、通常の取引より困難と言わざるを得ません。

ウェブサイト売買に伴うリスクをできる限り回避するためにも、きちんとした「ウェブサイト譲渡契約書」と、弁護士による「デューデリジェンス」が必須と言えるでしょう。

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