労働基準法

人事労務

2019/6/20

芸能人(タレント)は労働基準法で保護される「労働者」?

近年、芸能人(タレント)を巡る、契約トラブル、労使トラブルが、ニュース等でも話題になっています。マネジメント契約の解約トラブル、報酬未払(賃金未払)、長時間拘束の問題から、AV出演強要まで、労使対立のテーマは様々です。 芸能人(タレント)の場合には、「事務所所属」といえども労働者の「雇用」とは異なり、個人事業主(フリーランス)の業務委託関係に近いことが多いですし、その方が合っている働き方ともいえます。 しかし一方で、契約内容が芸能人(タレント)側に著しく不利なケースでは、専属契約に長期間拘束されたり、長時 ...

人事労務

2019/5/20

高度プロフェッショナル制度とは?導入方法・メリット・注意点

2019年(平成31年)4月より施行される働き方改革関連法によって、「高度プロフェッショナル制度」が導入されます。 この制度は「高プロ」と略され、一定の年収と高度の専門性を要件として、労働者の労働時間、休憩、休日、割増賃金(残業代)についての記載をなくす制度です。 「残業代がなくなる」という、とても影響力の大きい効果から、「高度プロフェッショナル制度」という用語を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。 しかし、新しい制度であり、制度導入には多くの注意点があります。そこで今回は、「高度プロフェッシ ...

人事労務

2017/7/24

社員10人未満でも、就業規則を作成すべき理由と4つのメリット

「就業規則」という言葉をよく聞くことがあるでしょう。「就業規則」とは、会社におけるルールブックのようなもので、会社内の複数の社員に適用されるルールをまとめた規則のことをいいます。 労働基準法という、労働者の最低限の権利を定めた法律では、「就業規則」は、1つの事業場あたり10人以上の社員がいる場合には、「作成」、「届出」、「周知」が義務とされています。 しかし、労基法に定められた就業規則の作成・届出義務は、あくまでも「最低限の労働条件」であり、これを上回る分には問題ありません。そして、社員10人未満の会社で ...

人事労務

2017/7/21

周知していない就業規則は有効?就業規則の周知方法とポイント

就業規則を作成はしたものの、社員(従業員)に対する周知はしていない、という会社の方も少なくないのではないでしょうか。 就業規則は、雇用契約の内容とするために作成するものであって、就業規則を作成することによって複数の社員(従業員)に共通のルールをあてはめ、社内の秩序を保ちやすくなります。 とはいえ、就業規則は、社員(従業員)に「周知」しておかなければ、いざ労働審判や裁判となったとき「無効」とされるおそれがあり、この「周知」の方法には、ルールがあります。 今回は、就業規則の周知方法のポイントについて、企業の労 ...

人事労務

2020/4/3

残業代・賃金の時効が、2年から3年に延長!【弁護士解説】

残業代の時効が2020年4月1日より、「2年」から「3年」に延長されました。これにより、残業代などの未払い賃金をさかのぼって請求できる期間が「過去3年分」に増えることとなります。 これは、2020年4月1日より施行される改正民法で、債権の消滅時効が「原則5年」とされることにあわせた改正です。本来的には、これにあわせて残業代の時効も「5年」まで延長される予定でしたが、会社側(企業側)の負担軽減のため、当面は「3年」とされています。 これまでは、2年間経過うると請求できなかった残業代などの未払い賃金ですが、労 ...

人事労務

2019/5/25

休憩時間を分割して与えることは、適法ですか?

労働基準法(労基法)では、一定の時間を越えて社員を働かせる場合には、一定の時間以上の「休憩時間」を付与することが、会社側(使用者側)の義務とされています。 よくテレビや新聞でニュースになっている通り、長時間労働を強要すれば、過労死、過労自殺、メンタルヘルス、労災などの労使トラブルの原因となるため、連続して長い労働時間働かせないことが、「休憩時間」の目的です。 この休憩時間を「分割して与える」ことは、生産性、業務効率を向上させる効果があるほか、社員間でシフトを組み、交代で休憩をとることで業務への支障を軽減す ...

人事労務

2017/7/18

「早朝出勤」で残業代請求されないため、違法な早朝出勤に注意!

政府主導の「働き方改革」では、ワーク・ライフ・バランスをはかるために、残業を減らす取組みが推奨されています。違法な長時間労働を是正するための取り組みとして、増えているのが「早朝出勤」です。 列車遅延による遅刻の回避、語学学習などの「朝活」のため、自主的に早朝出勤するケースはこれまでもありましたが、深夜残業を減らすための会社側(使用者側)の取り組みとして、「早朝出勤」をうながすケースも増えています。 しかし、「深夜残業でなければ問題ない。」と考えるのは大きな間違いです。会社がなにげなく早めの出勤を促していた ...

人事労務

2017/7/13

フルコミッション(完全歩合制)は違法??「歩合給」とは違う?

求人情報を見ると、特に営業マンの求人で、「完全歩合制」、「フルコミッション」、「完全出来高払い」という謳い文句を見かけることが多くあります。特に、保険や不動産の営業職に多くあります。 完全歩合制(フルコミッション)であれば、成果を上げないスタッフには一切の金銭を支払わなくてもよく、会社にとって都合のよい制度です。 しかし、労働基準法には、「出来高払制の保障給」という考え方があり、歩合制を採用するのであれば、「保障給」として最低いくらの給料を支払わなければならないのか、理解しておかなければなりません。 今回 ...

人事労務

2017/6/19

就業規則を作成する時の「過半数代表」のポイント!選出・意見聴取など

「就業規則」は、会社内で、複数の社員(従業員)に対して適用されるルールを定めるためのものです。 雇用契約書で個別に定めるよりも、より分かりやすく、また、場合によっては会社が一方的に変更できるメリットがあります。10人以上の社員がいる事業場では作成義務がありますが、それ以下であっても作成しておく方がよいでしょう。 「就業規則」を作成したり、変更したりするときには、会社は従業員の「過半数代表」を選出し、意見を聴取する必要があります。 今回は、就業規則を作成するときの、「過半数代表」の選出、意見聴取について、企 ...

人事労務

2020/3/27

訴訟で付加金を請求されたら?残業代請求への会社側の対応

訴訟で残業代請求をされ、対応を迫られている会社にとって、訴状に記載された「付加金」という大きな金額が、さぞ不安になることでしょう。 以前、こちらの解説で、「労働審判では付加金支払の命令はされない。」と解説しました。これに対し、訴訟では、悪質な残業代未払いに対しては、付加金支払を命じられるおそれがあります。 そのため、訴訟で残業代請求をされた会社経営者は、労働者側の付加金支払の請求に対して、適切に反論しなければなりません。 今回は、訴訟で付加金を請求されたときの、残業代請求に対する会社側(使用者側)の対応を ...

人事労務

2020/3/27

労働審判で付加金を請求されたら?残業代請求への会社側の対応

労働審判で、労働者側が残業代請求を行うとき、少しでも残業代の金額を大きくするため「付加金」を請求してくることがあります。 「付加金」は、残業代を支払ってこなかった会社に対する「制裁(ペナルティ)」ですが、実務的には「付加金」を支払わなければならないことはむしろ例外的です。 労働審判で、残業代請求を受けた場合でも、「付加金」については適切な反論をすれば全く不安はありません。しかし「付加金」が認められてしまうと、残業代の金額が「2倍」になるのと同じリスクがあります。 今回は、労働審判で付加金を請求されたとき、 ...

人事労務

2020/3/27

残業代請求の労働審判で、会社側が主張すべき4つの反論と、答弁書のポイント

「残業代請求」とは、「1日8時間、1週40時間」という所定労働時間を越えて労働した場合に、労働者が会社に対して「残業代」を請求する労働トラブルをいいます。 残業代の問題は、「ブラック企業問題」として、ニュースで頻繁に取り上げられるなど、企業イメージにも大きく影響する重大な問題です。 労働審判で残業代を争うことが適切かどうかについてはいろいろな考えがあるものの、労働審判を申し立てられてしまった会社としては、適切な反論を答弁書に記載することが必須です。 今回は、残業代請求の労働審判で、会社側(使用者側)が主張 ...

人事労務

2017/5/30

「店長」の肩書をつければ残業代は必要ない?名ばかり管理職の残業代

飲食店や小売店など、店舗を経営する会社の経営者の方に向けた解説です。店舗を経営するためには、「店長」を雇う必要があります。 「店長」には、店舗運営の大きな責任がありますから、給与もそれなりに高額となりますし、責任感があって信頼できる人材を探さなければなりません。 このときに問題となるのが、「店長」の労働条件、特に、残業代についての問題です。 「店長には残業代を払わなくてもよい。」と聞いて、鵜呑みにしている会社、経営者の方は非常に危険と言わざるを得ません。将来、店長から未払残業代を請求されるリスクがあります ...

人事労務

2017/5/17

退職勧奨に弁護士の立ち合い(同席)が必要な13の理由

「退職勧奨」とは、会社が不適切であると考える従業員に対して、「自発的に辞職することをお勧めする働きかけ」のことをいいます。 「退職勧奨」に、合理的な理由が存在しない場合には「違法」となる危険性があります。 一方で、合理的な理由があれば、次のような、どのような理由でも「退職勧奨」は可能です。  例  能力不足 勤務態度の不適切さ 勤怠不良 心身の故障 懲戒事由に該当する問題行為 ただし、「退職勧奨」は、あくまで従業員の自由な意思を尊重する必要です。退職を「強要」してはなりません。 適切な退職勧奨を行い、労働 ...

企業法務

2017/5/23

求人票の労働条件トラブルを避けるため、企業が注意すべきポイント

最近、「求人票」をめぐるトラブルが増えています。 特に、「求人票に記載してあった労働条件と、実際の労働条件とが異なる。」という労働者側からの不満が訴訟に発展するケースです。 平成27年度、ハローワークにおける求人票に対する労働者からクレームは、合計1万937件もあり、その中で「求人票の内容が実際と異なる。」という申出は、3926件(36%)を占めています。 実際、民間の職業紹介事業者へのクレームなども含めれば、これは氷山の一角でしょう。労働者からの不満は、次の通り、多岐にわたります。  例  「正社員だと ...

不動産

2017/5/23

建設会社が注意すべき法律を、弁護士がまとめてみた

「建設業」とは、建設工事を行い、これによって対価を得る「請負契約」を行う業務をいいます。建設業を営む会社を「建設会社」といいます。 「建設会社」を経営する場合、注意しておかなければならない法律は、一般的な民法、労働法などに加え、建設業特有の法律が多く存在します。 建設業は、「建設業許可」を取得することではじめて行える建設工事が多く存在する「許可制」の仕事であるため、法律を遵守する姿勢が非常に重要です。 そして、建設業の場合、労働者の生命の危険をともなう業務も多く存在することから、監督の目も厳しく、問題があ ...

不動産

2017/5/23

「リフォーム詐欺!」といわれないため、訪問販売の5つの注意

お客様の住宅を訪問してリフォームの営業をする訪問販売会社を経営するとき、細心の注意が必要です。 というのも、売上の拡大を求めるあまり、お客様をダマして注文をとろう、脅して契約してしまおう、という悪質なリフォーム業者が多くクレームが多く起こっているからです。 消費者であるお客様と、事業者である会社とでは、情報量に差があるため、少しでも誠実さを欠いてしまえば「悪質だ!」「詐欺だ!」といったクレームをまねくこととなります。 「消費者保護」の法律として「特定商取引法」や「消費者契約法」があり、これを遵守してリフォ ...

人事労務

2019/6/28

会社が一方的に転勤命令を強制できる?労働法に詳しい弁護士が解説

「転勤」は、日本の伝統的な雇用社会では、会社の自由な命令が、基本的には許されます。つまり、労働者は、会社から「転勤」を命令されれば従わざるを得ない、ということです。 しかし、「転勤命令」があるとそもそも働くことが難しいという人材がいます。例えば女性、高齢者などが典型です。 労働人口が減少するにしたがい、転勤できない人材も活用しなければ、企業の経営がうまくいきません。転勤できない人材には有能な人材も埋もれており、「転勤できない。」だけで人材活用をあきらめるのは、企業にとって損でしかありません。 この考え方か ...

ベンチャー法務

2017/5/19

退職前の起業準備は違法?「副業から始める起業準備」とは。

会社員の方が、「起業しよう!」と考えたとしても、すぐに会社を退職して起業することには、大きなリスクがあります。 できれば、副業からはじめて少しずつ軌道に乗せ、うまくいき始めたところで会社を退職して起業したい、という考えの方が多いのではないでしょうか。 しかし一方で、副業・兼業が禁止されている会社も多いですし、副業や起業準備に精を出すあまりに、会社の仕事が手につかず、解雇されてしまっては元も子もありません。 中途半端な状況になって解雇されてしまえば、周囲からの評価も大きく下がってしまいます。 「副業から始め ...

契約書

2017/5/15

契約書に「損害賠償条項」を記載するとき注意すべきポイント

契約をする場合には、一般的に、一方の当事者が、他方の当事者に対して「債務」を負います。そして、「債務」が履行されなかったときは、「損害賠償」や「契約解除(解約)」などといった責任追及が問題となります。  例  例えば、売買契約では、売主は物を引き渡す債務、買主は代金を支払う債務を負います。 そして、売買契約上のこれらの債務が、売主や買主によって履行されなかったときは、その相手方当事者は、売買契約を解除したり、生じた損害の賠償を請求したりといった責任追及を行います。 この法的トラブルが大きくなると、裁判とな ...

人事労務

2017/5/24

労働者の雇用に必要な手続と書類を、弁護士がまとめてみた

会社経営がうまくいき、マンパワーが仕事に追いつかなくなってきたら、労働者の雇用を考える適切なタイミングに来たといってよいでしょう。 労働者を雇用するタイミングこそ、会社の体制が大きく変わる重要な転機です。 この機に、労働者の雇用に必要な手続と書類を揃えるとともに、コンプライアンスの見直しを行ってください。顧問弁護士を依頼するのも、このタイミングを1つの転機とされる会社が多いように思います。 労働者を雇用する場合には、労働保険、社会保険の手続を行うほか、社内でそろえておかなければならない書類も多く存在します ...

人事労務

2019/7/1

固定残業代を導入するときの、労働条件を不利益変更する方法

残業代のうちの一定額を固定で支払うという労働条件、いわゆる「固定残業代制度」を導入すると、「同じ仕事でも長時間かけた方が給与がたくさんもらえる。」という不合理な事態を回避することができます。 このようにメリットのある「固定残業代制度」ですが、一方で、適切に運用しなければ、制度自体が無効となり、多額の残業代支払を命じられるおそれがある危険な制度でもあります。 特に、現在「固定残業代制度」を導入していない会社の場合には、この制度を導入することが労働条件の「不利益変更」にあたる結果、労働契約法に定められたルール ...

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