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人事労務

会社側で労働審判の対応を依頼するとき、弁護士費用の相場は?

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経営者が、労働審判を申し立てられたとき、会社側(使用者側)の労働審判対応が得意な弁護士に依頼をすることとなります。

このとき、会社として、経営者として最も気になるのが、「弁護士費用がどれくらいかかるのか。」という点でしょう。また、労働審判を行う際には、弁護士費用以外にも、費用がかかる場合があります。

会社側としては、労働審判では「解決金」や「残業代」など、一定の金銭支払いが必要となるケースも多いため、できるだけ適正な弁護士費用をご理解ください。

今回は、会社側での労働審判対応を弁護士に依頼するときの、弁護士費用の相場を、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士が解説します。

1. 弁護士費用の決め方

労働審判の弁護士費用が、どのような方式によって決まっているかについて、まず解説します。

特に、かつては、日弁連が「報酬基準」を作成し、これに従って算出されていましたが、現在では弁護士費用は自由化されています。

「必ずこのような方式で算出しなければならない。」というルールはなくなったため、弁護士や法律事務所によって、さまざまな考え方で報酬を算出しています。

労働審判を、会社側でご依頼いただくとき、次の方式のいずれかによって算出することが一般的です。

  • 着手金・報酬金方式
  • タイムチャージ方式
  • 手数料方式

各方式には、それぞれメリット・デメリットがあります。

2. 着手金、報酬金による弁護士費用

「着手金、報酬金方式」とは、労働審判の準備の開始時に「着手金」をいただき、依頼内容の終了時に「報酬金」をいただくという費用体系です。

一般的に、「着手金」とは、弁護士に依頼する際に、着手前にいただく弁護士費用であり、報酬金とは、弁護士の事件処理が終了し、生じた結果に応じていただく弁護士費用です。

着手金、報酬金は、その依頼内容によって会社側が手にする「経済的利益」によって決められることが通常です。

会社側で労働審判を申し立てるときには、労働者側から一定の金銭を請求されることが多いため、請求額の一定割合を着手金、減額幅の一定割合を報酬金とする定め方が一般的です。

 例 

例えば、「着手金は経済的利益の8%、報酬金は経済的利益の16%」という場合を考えてみましょう。

この弁護士費用の内容で労働審判に対応した結果、労働者が当初300万円の請求をしてきていたところ、100万円に減額したとします。

この場合、着手金は「300万円×8%=24万円」、報酬金は「(300-100)×16%=32万円」、合計で56万円の弁護士費用がかかることとなります。

2.1. メリット

着手金、報酬金方式によるメリットは、「結果が成功であったかどうかによって、報酬が上下する。」という点です。

良い結果であれば多くの報酬が必要となり、悪い結果であれば報酬は少なくなります。

そのため、最悪の場合、悪い結果になってしまったら、弁護士費用を払わなくても良い場合もあります。逆にいうと、その分、弁護士も良い結果となるよう最大限の努力をしてくれることが期待できます。

2.2. デメリット

着手金、報酬金方式によるデメリットは、「弁護士の作業量が少なくても、一定の費用がかかってしまう。」とうい点です。

非常に簡易な事件で、それほどの作業量が生じないとしても、困難な事件と同じ結果を出せば、同じだけの費用がかかってしまいます。

ただし、弁護士ではない方が、事件の難易や弁護士の作業量を見抜くのは、非常に困難であると言わざるを得ません。

3. タイムチャージによる弁護士費用

労働審判を会社側で対応する場合に、どの程度の経済的利益が発生するのか、あらかじめ予想することが困難な場合があります。

事前の予防策が十分でなかったために、今回の労働審判では一定の支出が避けがたく、少しでも責任を小さくすることが目的というケースがあります。

大きな経済的利益を目指すのではない紛争の弁護士費用は、「時間単位で課金する」タイムチャージ方式が採用されることがあります。

タイムチャージは、通常「分」単位の課金であり、1時間のタイムチャージが、2万円~10万円程度と、弁護士の知識、経験、年次などによって設定されます。

 注意! 

タイムチャージ方式で弁護士費用を算出する法律事務所に、労働審判の対応をご依頼される会社は、タイムチャージに何が含まれるかについて、説明を求めておきましょう。

労働審判の準備や、労働審判に出席する時間が含まれることは当然ですが、法律事務所によって、移動時間、判例調査などにかかる時間を含むかどうかは、取り扱いが分かれます。

3.1. メリット

タイムチャージ方式による弁護士費用のメリットは、「作業した分の弁護士費用しか必要ない。」という点です。

つまり、同じ結果を出すにあたって、作業量が少なければ少ないほど、労働審判の内容が簡単であればあるほど、弁護士費用は少なくて済みます。

3.2. デメリット

タイムチャージ方式による弁護士費用のデメリットは、「上限がない。」という点です。

ご依頼いただいた労働審判の内容が非常に複雑で、労働審判への対応に長時間がかかる場合には、弁護士費用が、あらかじめ予想できないほど高額になるおそれがあります。

4. 手数料による弁護士費用

「着手金・報酬金」、「タイムチャージ」のいずれのデメリットも考慮した折衷案が、「手数料方式」による弁護士費用の算出です。

あらかじめ法律事務所が定めた一定額を、労働審判への対応の「手数料」として、一度に支払うという方法です。

4.1. メリット

手数料方式による弁護士費用のメリットは、「あらかじめ適正な弁護士費用しか発生しないことが予想できる。」という点です。

最初に提示された弁護士費用が適正であれば、それ以上に予想外の費用が発生することはありません。

4.2. デメリット

手数料方式による弁護士費用のデメリットは、「結果にかかわらず一定の費用が発生する。」ということです。

この点から、手数料方式による場合には、熱意のある弁護士に依頼し、手抜き処理とならないよう注意が必要となります。

5. 当事務所が会社側で労働審判を対応するときの弁護士費用

最後に、ビズベンを運営する弁護士法人浅野総合法律事務所が、会社側(使用者側)の労働審判への対応をお手伝いする際の弁護士費用について、解説します。

当事務所では、さきほど解説しました各方式のメリット・デメリットを踏まえ、特に複雑かつ特殊な事件をのぞいては、「手数料方式」によるご提案を差し上げております。

5.1. なぜ「手数料方式」なのか

手数料方式をとることによって、着手金・報酬方式、タイムチャージ方式のような、「予想外に弁護士費用が高額となってしまう。」、「作業量が少なくても割高の弁護士費用がかかる。」というデメリットを避けることができます。

これに対して、手数料方式ですと、弁護士に、有利な解決を目指すインセンティブが生まれにくいという問題点があるものの、当事務所では、会社側の立場で多くの労働審判を解決した実績、経験があり、この点は問題にはなりません。

5.2. 手数料額

手数料額は、「30万円~60万円」としており、事件の難易度、作業量などを参考に、あらかじめお聞きしたご相談内容からご提案いたします。

これ以外に、「日当」「出頭費用」など、別名目の費用がかかることはありません。

 参考 

労働審判に対して「異議申立」がされて、訴訟に移行してしまったケースでは、追加の費用が必要となることが一般的です。

当事務所では、労働審判の場合には「手数料方式」ですが、訴訟になった場合には「着手金・報酬金方式」を原則としています。

ただし、労働審判からご依頼をいただいている場合には、着手金については頂かないことがあります。

5.3. 弁護士費用以外にかかる負担

労働審判を解決するにあたっては、会社側(使用者側、企業側)では、弁護士費用以外にも、金銭的負担が必要となることが一般的です。

会社として、経営者として理解しておかなければならない、労働審判の解決にかかる金銭支出は、例えば次のようなものです。

5.3.1. 実費

労働審判を解決まで遂行するにあたって、必要となる実費(郵送費、交通費など)が必要となります。

ただし、労働審判は、期間も限定されており、3回までの期日で解決することが原則ですので、それほど多くの実費が必要となることはありません。

5.3.2. 解決金

不当解雇、残業代などの労働問題について、労働審判で解決するためには、労働審判における話合い(調停)を成立させるために、一定の解決金が必要となることが一般的です。

6. まとめ

今回は、企業側(会社側・使用者側)で、労働審判への対応をサポートするときの弁護士費用について解説しました。

会社側で、労働者から労働審判の申立てをされた際には、限られた時間の中で、会社側に有利な解決を得るための準備を進めなければならず、弁護士のサポートが有効です。

社員(従業員)から労働審判を申し立てられてしまった会社経営者の方は、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士に、お早目にご相談ください。

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