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人事労務

労働審判で必要な証拠をそろえ、会社側を有利にするための証拠収集

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労働者から労働審判を申し立てられてしまった会社が、労働審判を少しでも会社側(使用者側)に有利な展開にするためには、「証拠」を適切に収集し、提出することが重要です。

労働審判手続の流れについてのコチラの解説でも説明したとおり、労働審判では「第1回期日」が重要なため、第1回期日およびそれ以前の答弁書の段階で、必要な証拠はすべて集めておかなければなりません。

証拠が不十分であると、裁判所の判断では証拠が重要視されることから、事実自体がなかったこととして判断されかねません。

今回は、労働審判で必要な証拠をそろえ、会社側を有利にするための証拠収集について、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士が解説します。

1. 労働審判の証拠提出のポイント

労働審判で、証拠の提出が重要視されることは、労働審判もまた裁判所における手続きであることから当然です。

そこで、労働審判を申し立てられてしまった会社は大至急、証拠を準備しなければならないとして、まずは証拠提出のタイミングについて理解してください。

1.1. 証拠収集の準備期間があまりない

労働審判が申し立てられたことを会社が知るのは、裁判所から会社に「呼出状」が届くタイミングです。

そして、呼出状が届いてから答弁書の提出期限までには、2,3週間程度しか時間がないことが通常です。

会社側(使用者側)の立場で、労働審判に対応するときには、このように準備期間がかなり短いことを理解して進めてください。

1.2. 第1回期日前までに証拠収集

労働審判は、「3回まで」の期日で、スピーディに解決することを目指す制度です。

そして、その3回の期日のうち、第1回期日でしか、事実関係の確認を行わないことが一般的です。第2回、第3回の期日は、調停(話し合い)がメインとなります。

そのため、第1回期日に、会社側(使用者側)に有利な証拠を十分に考慮してもらうためには、第1回期日より前、答弁書と同時に証拠提出し、労働審判委員会(裁判所)に十分検討してもらう時間を与えましょう。

1.3. 証人は第1回期日に同行

労働審判は、第1回期日でしか事実関係の確認をしないことは、さきほど解説したとおりです。事実を立証する証拠には、書証以外に、証人も重要です。

そこで、第1回期日の事実関係の確認で、証人についても十分考慮してもらえるよう、会社側(使用者側)に有利な事情をしる方は、第1回期日に同行してもらいます。

2. 裁判官しか証拠を見ない

労働審判における証拠提出で、訴訟とは異なる大きなポイントは、労働審判委員会のうち、裁判官しか証拠を事前に見ることがないという点です(ただし、裁判所によって取扱いが異なります。)。

労働審判の判断を下す「労働審判委員会」は、次の3名で構成されています。

  • 労働審判官(裁判官)
  • 労働審判委員(労働者側)
  • 労働審判委員(使用者側)

会社側が証拠提出をしたとしても、事前に証拠を検討するのは、労働審判官(裁判官)だけであるのが原則です。労働審判委員は、労働審判の当日に、証拠を検討するのみです。

しかし、判断は、3名全員で下すのですから、会社側(使用者側)に明らかに有利な証拠があるのであれば、事前に全員に見ておいてもらいたいところです。

そこで、労働審判で証拠提出をするとき、明らかに会社側(使用者側)の有利に判断される証拠がある場合、次の方法も1つの手です。

  • 答弁書に、証拠を引用する。
  • 答弁書に、証拠を「別紙」として添付する。

3. 準備すべき証拠(会社側)

ここまでお読み頂ければ、労働審判における証拠の重要性が、十分にご理解いただけたことでしょう。

そこで、次に、会社側(使用者側)の有利に労働審判を進めるために、どのような証拠を準備すべきであるかについて、弁護士が解説します。

3.1. 労働問題の基本的な書証

労働審判では、請求をする労働者側(申立人)が、立証責任を負うことが原則です。

しかし、会社(使用者)と社員(労働者)の関係では、基本的な書証は会社が保管しているのが通常です。したがって、労働問題に関する次の基本的な書証は、会社側で提出した方がよいでしょう。

  • 労働条件通知書
  • 雇用契約書
  • 就業規則
  • 賃金規程
  • 労使協定
  • 給与明細書

「就業規則」や「雇用契約書」など、法律上当然あるべき書類すら会社にないということとなると、労働審判における心証は著しく悪化します。

会社に備えておくべき基本的な書類に漏れ、不足がないかどうか、日頃から点検しておいてください。

3.2. 「不当解雇」の労働審判の証拠

先ほど解説しました、労働問題の基本的な証拠に加えて、「不当解雇」の労働審判では、次のような証拠が必要となります。

  • 解雇通知書
  • 解雇理由証明書
  • 解雇予告手当支払いの証拠

ただし、解雇通知書や解雇理由証明書は、解雇の時点で労働者に交付しているのが通常ですので、労働審判を申し立てる労働者の側から提出されることが多いです。

むしろ、解雇通知書や解雇理由証明書など、解雇に関する基本的な書類を労働者に交付していない場合には、すみやかに解雇理由について適切な主張をすべきです。

 参考 

これに加えて、解雇の種類に応じて、「普通解雇」、「懲戒解雇」であれば、労働者の業務態度や問題点、違法行為を示す証拠を提出します。

「整理解雇」の場合には、会社の業績を示す決算書、損益計算書、貸借対照表などを示し、「整理解雇」がやむを得ない状態であることを説得的に説明します。

3.3. 「残業代請求」の労働審判の証拠

残業代請求の労働審判では、先ほど解説した基本的な証拠に加えて、残業代を算出するために必要な次の証拠を提出します。

  • タイムカード等、実労働時間を証明するための証拠
  • 賃金台帳、給与明細等、賃金額を証明するための証拠
  • 業務カレンダー

残業代を支払いたくないあまりに、これらの証拠を隠すことはおススメできません。

というのも、タイムカードや賃金台帳は、会社側に3年間の保存義務があり、「当然あるべき」ものであることから、存在しない場合に会社側(使用者側)にとって不利な判断となるおそれがあるからです。

3.4. 「セクハラ・パワハラ」の労働審判の証拠

セクハラ、パワハラについての慰謝料を請求する労働審判では、特に「証人」が重要となります。

というのも、セクハラやパワハラは、隠れて行われることが多く、明らかな書証が残っている場合はむしろ少ないからです。

そこで、セクハラ、パワハラを目的していた従業員がいる場合、もしくは、逆に、そのような事実とは矛盾する行為を目的していた社員がいる場合には、労働審判の当日、必ず出席できるよう調整してください。

4. 「陳述書」は必要?

「労働審判で、陳述書を証拠提出すべきかどうか。」については、賛否両論あります。

労働審判が、第1回期日における、関係者、当事者の証言が重要であることを考えると、あらかじめ証言内容を理解してもらいやすいよう、陳述書を提出すべきという意見もあります。

しかし、労働審判申立書の内容を書き写しただけの内容では、陳述書を提出する意味がありません。また、労働審判委員会も、陳述書の内容と、第1回期日当日に話す内容が同じであれば、陳述書をそれほど重要視しせん。

これに対し、次の場合には、陳述書を提出するケースがあります。

  • 第1回期日にどうしても出席することのできない事情のある重要な関係者がいるとき
  • 申立書に記載すべきでない、法律論以外のことで、どうしても伝えたいことがあるとき

ただし、さきほど解説したとおり、証拠を事前に見ることができるのは労働審判官(裁判官)のみであり、労働審判委員は「答弁書」しか検討できないことから、重要なことはすべて答弁書に記載すべきといえます。

5. まとめ

労働審判において、できるだけ有利に進めるために、証拠収集が重要です。特に会社側(使用者側)は不利な状況からのスタートであり、証拠収集にかけられる準備期間もあまりまりません。

裁判では、証拠のない事実は、なかったものと判断される危険があり、証拠を軽視していては、労働審判を有利に進めることはできません。

労働審判の準備にお悩みの会社経営者の方は、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士に、お気軽に法律相談ください。

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