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人事労務

雇止めの労働審判で、会社側が主張すべき3つの反論と、答弁書のポイント

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「契約社員」は、「正社員」よりも労働者としての保護が薄いといわれていますが、油断は大敵です。

契約社員から労働審判を申し立てられたとき、特に、「契約期間満了による雇止め(更新拒絶)」についての争いは、労働トラブルの中でも非常に数が多く、会社にとって深刻な労働問題です。

労働契約法に定められた「雇止め法理」を正しく理解し、会社側(使用者側)に有利な法的主張を、適切に答弁書へ記載しなければなりません。

今回は、契約社員の労働審判、特に「雇止め」をめぐる争いで、会社が主張すべき反論と答弁書のポイントを、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士が解説します。

1. 雇止めについての労働審判の流れ

契約社員から「雇止め」の有効性を労働審判で争われたときの、労働審判手続の流れについて、会社側(使用者側)の立場で解説します。

「雇止め」は、契約更新の期待が保護される場合には、「解雇」と同様に評価されるため、「解雇」の労働審判と答弁書の解説も参考にしてください。

1.1. 一般的な労働審判の流れ

一般的な労働審判の流れは、契約社員から「雇止め」を争われた「地位確認」の労働審判の流れでも一緒です。

会社側(使用者側)の立場で「雇止め」の労働審判を戦うときは、まずは一般的な流れを理解する必要があります。

1.2. 期間満了で終了が原則

契約社員やアルバイト社員など、雇用契約期間に定めのある社員を、「有期契約社員」といいます。

有期契約社員の場合、期間満了によって、雇用契約は終了するのが原則であり、「更新はむしろ例外」とお考えください。

そのため、「不当解雇」についての労働審判ほど、会社側(使用者側)が不利な状況からのスタートとはなりません。

1.3. 契約社員を甘くみない

このように、「正社員」など期間の定めのない労働者に比べて保護が薄いとはいえ、「契約社員」を甘く見ては、労働審判で痛い目を見ます。

正社員になりたくてもなれなくて契約社員になった労働者など、正社員と同等以上の不平不満を、会社に対して抱いているものもいます。

2. 会社側の反論と、答弁書

以上の、契約社員で特に問題となる「雇止め(更新拒絶)」についての労働トラブルで、労働審判手続の流れをご理解いただいた上で、会社側(使用者側)が答弁書に記載すべき反論について、弁護士が解説していきます。

2.1. 答弁書の一般的な注意

一般的な労働審判の答弁書に関する注意事項は、「雇止め(更新拒絶)」を争う労働審判でも当然注意しましょう。

したがって、雇止めを争うときは、答弁書の提出期限までに、労働法、裁判例にもとづいた適切な反論を、わかりやすく記載する必要があります。

2.2. 労働契約法を理解する

契約社員との労働審判のトラブルでは、「労働契約法」の法律知識、裁判例を理解してください。労働契約法の「雇止めルール」は、裁判例で作られたものなので、裁判例も重要になります。

特に、契約社員との労働審判で、会社側(使用者側)が答弁書の準備にあたって理解しておかなければならないのは、次の通りです。

  • 雇止め法理(労働契約法19条)
    :契約更新の合理的期待がある場合には、有期雇用社員であっても「解雇権濫用法理」が適用され、解雇(更新拒絶)が制限されるというルールです。
  • 無期転換(労働契約法18条)
    :有期契約を更新して5年を超える場合には、労働者が求める場合、無期雇用に転換しなければならないというルールです。

遅くとも平成30年4月には、無期転換をする社員が発生する会社が少なくありませんから、就業規則の整備など、早めの対応が必要です。

【反論1】 正社員と同視できない

労働契約法に定められた「雇止め法理」によれば、契約社員が正社員と同視できる場合には、正社員と同様に「解雇権濫用法理」によって解雇が制限されます。

そこで、労働審判の答弁書において会社側(使用者側)が反論すべき1つ目のポイントは、「正社員と同視できない。」という点です。

① 正社員と区別する基準

雇止めについての労働審判を申し立ててきた契約社員を、正社員とは区別するための基準のポイントは、次のようなものです。

  • 正社員と、業務内容が異なるかどうか。
  • 正社員と違う就業規則が適用されるか。
  • 正社員と責任の重さが異なるかどうか。
  • 異動・配転の範囲が正社員と異なるか。

正社員と契約社員とが、保護の度合いが異なると主張するためには、就業規則の整備など、日常的な予防法務が重要となります。

② 会社側に有利な解決

労働審判において、「正社員とは同視できない。」と判断された場合、契約社員は、原則論に戻って、「期間満了により、雇用契約は当然に終了する。」と判断されます。

したがって、労働審判で社員が求めてきた「地位確認」は認められず、「復職」は不要です。また、調停における解決金も不要、もしくは低額に抑えることができます。

【反論2】 雇用継続の期待がない

労働契約法にいう「雇止め法理」では、労働者に雇用継続の期待がある場合には、正社員と同様に、「解雇権濫用法理」によって解雇が制限されます。

そこで、答弁書に記載しておくべき、会社側(使用者側)に有利な解決を獲得するための2つ目の反論は、「雇用継続の期待がない。」と言う反論です。

① 更新の期待が生じたか

労働者に更新の期待が生じていたかどうかは、「労働者の感情」ではなく、法律、裁判によって客観的に決まります。その際、労働審判では、次の要素が考慮されます。

  • 更新の回数、合計期間
  • 更新の手続きを適切に行っていたかどうか
  • 更新を期待させる言動を行ったかどうか
  • 面談、雇用契約書に更新を期待させることがあったかどうか。
  • 業務内容、職責、移動の範囲などが正社員と近いかどうか。

以上の基準を見て頂ければわかるとおり、「正社員と同視される」という程度に至らないが、正社員との区別が十分でない場合、「更新の期待」が生じてしまうリスクがあります。

② 会社側に有利な解決

「更新の期待」が生じていないと労働審判で認めてもらえれば、契約社員の原則に立ち返り、契約期間が満了すれば、雇用契約は終了します。

そのため、「地位確認」の労働審判で、「復職」は認められません。また、「解決金」についても、会社側に有利な調停を得ることが期待できます。

【反論3】 更新拒絶が正当である

最後に、「正社員と同視される。」もしくは「更新の期待が生じている。」という判断を労働審判でされてしまったときは、次は「解雇権濫用法理」にしたがって解雇(更新拒絶)が適切かどうか、の判断となります。

そこで、会社側(使用者側)としては、有利な解決を得るために、「更新拒絶が正当である。」という反論を答弁書に記載します。

① 予備的に主張しておく

冒頭でも解説しましたとおり、雇用期間の定めのある契約社員の場合、「契約期間が終わったらやめる」というのが原則です。

そのため、「解雇権濫用法理」が適用されるのはむしろ例外です。労働者側の申立書では、あたかもこちらが原則のように書かれていることでしょう。

そこで、会社側が答弁書で反論をする際には、【反論1】、【反論2】を記載したあと、「念のため」、「予備的に」、「解雇(更新拒絶)が正当である。」という主張を追加します。

② 会社側に有利な解決

更新の期待が生じていたとしても、「解雇権濫用法理」にしたがっても合理的な理由があり、社会通念上相当であれば、更新拒絶は有効です。

そのため、有効に更新拒絶できることから、復職させる必要はなく、解決金も不要、もしくは低額となります。

3. まとめ

今回は、有期契約社員からの労働審判申立のうち、特に多い「雇止め(更新拒絶)」という労働トラブルについて、会社側が「答弁書」で主張すべき反論を、弁護士がまとめました。

契約社員は、正社員よりも保護が薄いといわれていますが、労働契約法が改正され、「雇止め法理」、「無期転換」など、保護の拡充が進んでいます。

契約社員との労働トラブル、労働審判でお困りの会社経営者の方は、企業の労働問題(人事労務)を得意とする弁護士に、お早目にご相談ください。

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